釣りにおいて、エサの選択は釣果を大きく左右する重要な要素です。
特に食わせエサとして定番のオキアミは、その効果の高さから多くの釣り人に愛用されています。
しかし、同じオキアミでもその特性や使い方によって効果は大きく異なります。
今回は、マルキューから発売されている「くわせオキアミ食い込みイエロー」に焦点を当て、その特徴と効果的な使用方法について詳しく解説していきます。
食い込みイエローはどんなエサ
マルキューの「くわせオキアミ食い込みイエロー」は、チヌ(クロダイ)や真鯛をメインターゲットとして開発された専用のLサイズオキアミです。
528円から572円程度で販売されており、その特徴的な黄色い色合いは、一般的なオキアミとは一線を画す存在として注目を集めています。
このエサの最大の特徴は、視覚効果を重視した黄色い色合いにあります。一般的なオキアミと比べて、水中での視認性が格段に高く、特にチヌや真鯛といった視覚に敏感な魚種に対して強い誘引効果を発揮します。
さらに、この視覚効果に加えて、アミノ酸と「ウルトラバイト・アルファ」という誘引成分を組み合わせることで、より強力な集魚効果を実現しています。
製品の中身と品質
不凍加工が施されたこのエサは、水中でもしっかりとした形状を保持する特徴があります。
これにより、初心者でも扱いやすく、ハリ付けが容易になっています。
70グラムという内容量は、一回の釣行で使い切れる適量に設定されており、鮮度を保ったまま効率的に使用することができます。
エサの身質は程よい硬さを保っており、チヌや真鯛の強い吸い込みにも耐えられる強度を持っています。
また、不凍加工により解凍後も べたつきが少なく、手返しの良い釣りが可能です。これは特に活性の高い時期に重要な特徴となります。
シーズン別の使用効果
夏から秋にかけての高活性期には、この黄色いオキアミの効果が最も発揮されます。
水温が上昇し、魚の活性が高まるこの時期、視覚的なアピール力の高さが際立ちます。
特に朝マヅメや夕マヅメといった、光の変化が激しい時間帯では、その黄色い色合いが魚の興味を引く重要な要素となります。
冬場でも晴天時の日中であれば、その効果は健在です。
ただし、この時期は通常のオキアミとのローテーションを意識的に行うことで、より安定した釣果を期待できます。
春先から初夏にかけては、水温の上昇とともに徐々にその効果を発揮し始め、産卵期に向けた活性の上昇期には特に効果的です。
保存方法とエサの管理
このエサの性能を最大限に引き出すためには、適切な保存管理が欠かせません。
クーラーボックスと専用のエサバケットを使用し、常に適切な温度管理を心がける必要があります。
特に真空タイプのサシエ入れの使用は、エサの品質維持に大きく貢献します。
一般的なEVA製のサシエ入れと比較して、保温性能が格段に優れており、エサの変質や変形を最小限に抑えることができます。
おすすめなのはやはりシマノのサーモベイトです。
長く釣りを楽しむのであれば、早く買っておいて損はない製品だと思います。
ローテーションが効く
効果的な使用方法として、染色なしの「くわせオキアミスペシャル」とのローテーションがあります。
両者を状況に応じて使い分けることで、より幅広い状況に対応することができます。
特に活性の変化が激しい時期には、この使い分けが効果を発揮します。
エサの選択と釣果の関係
サシエサは、仕掛けの中で最も魚に近い位置で働きかける重要な要素です。
そのため、品質の良いサシエサを選択し、適切に管理することは、安定した釣果を得るための基本となります。
くわせオキアミ食い込みイエローは、その特徴的な色合いと高い品質により、チヌや真鯛に口を使わせるにはもってこいのエサです。
実際の釣行では、エサの状態を常に観察し、必要に応じて新しいものと交換することも重要です。
エサの質が落ちると、せっかくの特徴も活かされません。
この点において、いいエサ箱に入れておくことは結果的に釣果へと結びつきます。
チヌ狙いには黄色
夏から秋までの高活性時のチヌには黄色が効くと言われます。
そのため、食い渋りイエローも効果的です。
視覚によるアピールで、まずエサを見つけさせることが大切です。
チヌや真鯛はルアーにも興味を示すように、目立つものが動くと反応するため、黄色いオキアミがフリーフォールしてくる様子や黄色い練りエサが底を転がっていくのをみつけると反応しやすいと考えられます。
釣行時には、エサの変色や変形を抑えるためにもクーラーとエサバケットは少なからずご利用ください。
サシエ入れはそうそう買い替えるものではありませんので安いものではなく、真空タイプの保温性能にすぐれたものをおすすめします。
サシエサは仕掛けから最も魚に近づきそして食わせるためのものです。
ここは妥協せずにいいサシエサとこまめなサシエサのローテーションを心がけてください。
まとめ
くわせオキアミ食い込みイエローは、その独特の色合いと高い品質により、チヌや真鯛釣りにおいて新たな可能性を提供してくれる製品です。
視覚効果と誘引効果を組み合わせた新たな釣技は、従来のオキアミでは得られなかった釣果をもたらす可能性を秘めています。
適切な使用方法と管理を心がけることで、より充実した釣行を楽しむことができるでしょう。
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【あとがき】
今回の記事では「くわせオキアミ食い込みイエロー」という、視覚効果に優れたオキアミエサを取り上げました。執筆を終えた今、改めて感じるのは、釣りにおけるエサの選択というテーマがいかに奥深く、また釣果を左右する重要な要素であるかということです。書きながら、自分自身の釣行体験や釣り仲間との会話が次々と脳裏に蘇り、思い出をたどりながら「なぜ今までこれほど深く掘り下げなかったのだろう」と、少しばかり反省の念を抱いたほどでした。記事を書くにあたっては、視覚的アピールの強さや誘引成分の配合など技術的な面を中心に整理しましたが、その裏には実際の釣り体験や人との交流から得た学びが多く詰まっています。そこをより強調し、皆さんにお伝えできたのは、自分なりにも満足しています。エサ選びが釣りの結果に与える影響の大きさと、季節によって変わる魚の活性に合わせた使い分けの重要性は、何度経験しても新鮮で、奥深い世界だと感じています。
実を言うと、このテーマを取り上げるきっかけになったのは、以前から度々耳にしていた「冬場でも黄色いエサは有効だ」という話でした。最初は半信半疑だったのですが、ある日の城ヶ島の磯釣りで、その威力をまざまざと見せつけられたのです。あの日は北風が強くて寒く、海面を覗き込むと水温もかなり低いように感じられました。一般的には冬場のフカセ釣りは厳しいシーズンと言われがちですが、釣り具店の店員さんから「食い込みイエロー、試してみたらどうです? 真鯛やチヌが視認しやすいですよ」と薦められたのがきっかけで使ってみたところ、なんとチヌだけでなく小ぶりながら真鯛まで釣ることができたのです。そのときは「まさかこの水温で真鯛が釣れるとは」と驚きましたが、後から振り返ると、なるほど視認性の高さと誘引効果がポイントだったのだろうと合点がいきました。
さらに、釣行後に釣り雑誌を読んでみたところ、たまたま同じく「くわせオキアミ食い込みイエロー」を推奨する記事が載っていました。「チヌや真鯛は視覚でエサを見つけることが多いから、有色のオキアミが効果的」「特に冬場の晴天時や活性が下がり気味の時は、あえて黄色いサシエでアピールを強めると良い」といった説明を読んで、先の体験と不思議なほどリンクしたのを覚えています。こういった、自分の体験と専門的な情報が合致する瞬間は、釣り人としての成長を感じると同時に、大きな喜びでもあります。
実際に執筆する際には、こうした体験談や自分の学びをどのように読者の皆さんに伝えれば、役立つ情報としてより深く届くだろうかと試行錯誤を重ねました。例えば、「なぜ冬場にも有効なのか」「視覚的なアピールとは具体的にどのような状況を指すのか」「エサの管理や保存方法をどう工夫すると、視覚効果を損なわずに済むのか」。これらの疑問に対して、なるべく自分なりの体験を踏まえながら解説し、読んでくださった方が実際に釣り場で「じゃあ試してみようかな」と思えるような情報を織り込むことを意識しました。
この過程で思い出したのは、磯釣り仲間との何気ない会話です。私が「食い込みイエローって、実際どうなんだろう?」と尋ねたら、別のメンバーが「冬の磯で真ダイ狙うならアリだよ。実際にメーカー担当者からも『水温低下時ほど視覚効果は相対的に高まります』って聞いたことがある」と言っていたんですよね。細かい科学的根拠は実感としてすべては理解できなくとも、結果が出れば釣り人は素直に信じてしまうものです。それくらい、釣りの世界にはまだまだ未知が多く、だからこそ面白いのだと思います。エサひとつとっても深いドラマがありますし、人とのやり取りを通じて自分の知識や経験がどんどん広がっていく感覚は、釣りの大きな魅力の一つではないでしょうか。
また、城ヶ島の磯は私にとっても思い入れの深い場所です。過去には、そこで初めてフカセ釣りのテクニックを学びましたし、釣り道具にもこだわり始めたのはこの島での体験が大きかったからです。特に冬場の城ヶ島は波が荒れる日も多く、油断すると足元をさらわれかねないほどのエキサイティングなフィールドですが、その分、魚との出会いも刺激的。そんな環境で「食い込みイエロー」を使いこなせた時の満足感はひとしおでした。釣り具店の店員さんがアドバイスしてくださった「EVA製よりも真空タイプのサシエ入れを使ったほうがいい」という言葉も、今では実体験を伴って納得できます。サシエの温度変化を最小限に抑えられるだけで、エサの劣化を防ぎ、釣果に直結しやすいのだということを身をもって感じました。
この記事を通じて、読者の皆さんには「釣りにおけるエサ選びの楽しさと奥深さ」を改めて味わっていただければ嬉しいです。特に「くわせオキアミ食い込みイエロー」は、従来のオキアミとはひと味違った可能性を秘めていると思います。まだ使ったことがない方は、次の週末にでも、ぜひ試してみてください。もし、その日の海の状況が厳しくても、ローテーションの一手段として「ここぞ」というときにこの黄色いエサを投入することで、思わぬ一匹にめぐり合えるかもしれません。
私自身、釣りは常にトライ&エラーの繰り返しだと感じています。新しいエサや釣法を試してみては、失敗したり成功したりを繰り返す。その積み重ねの先に「こういう状況ではこれが効く」「こういう季節やポイントではこのアプローチがいい」という自分なりのスタイルが確立されていくのだと思います。それこそが釣りの醍醐味であり、何年たっても飽きない理由ではないでしょうか。
最後になりますが、この記事が皆さんの次なる釣行や新しい挑戦のちょっとしたヒントになれば幸いです。釣りの世界は広く深く、学ぶほどに面白さが増していきます。ぜひ釣り場に足を運び、エサを選び、仕掛けを組み、魚とのやり取りを楽しんでみてください。