3月の中旬、江ノ浦港でフカセ釣りをしてきました。
狙いはグレですが、この時期なので釣れれば何でもうれしいなといった心持ちで挑みます。
朝5時ごろ、神奈川県の小田原マリンターミナルさんでオキアミ6キロ購入し、すぐ海側に降りたところにある江之浦港に向かいます。
私の釣果の前にまずは釣り場の情報をまとめておきます。
目次
江之浦港の釣り場完全ガイド
神奈川県小田原市の西部に位置する江之浦漁港は、相模湾に面した人気の釣りスポットです。
東は小田原市街、西は真鶴町に挟まれた場所にあり、やや奥まった位置ながら潮通しが非常に良好な特徴を持っています。
この釣り場の最大の魅力は、年間を通じて多様な魚種が狙えることです。
青物から根魚、アオリイカ、ヤリイカまで、四季折々の魚が釣れることから、多くの釣り人を魅了し続けています。
おすすめポイント解説
港内内側エリア
海面までの距離が近く、初心者に最適なエリアです。ふかせ釣りやエギング、ヘチ釣りなどが楽しめ、特に秋には豊富なアオリイカが集まってきます。
港内先端部内側
最人気のスポットとして知られる場所です。抜群の潮通しを活かしたショアジギングやふかせ釣り、エギングなど、様々な釣り方で青物やイカを狙うことができます。
ただし、人気スポットゆえに釣り座の確保には早めの到着がおすすめです。
西側テトラ帯
根魚が豊富で広範囲に探ることができる経験者向けエリアです。
落水や根がかりのリスクに注意が必要ですが、ショアジギングやふかせ釣り、エギングなど、テクニカルな釣りが楽しめます。
ゴロタ場
ムラソイやメバルといった根魚を狙える絶好のポイントです。
穴釣りやメバリング、エギングなど、多彩な釣り方で魚を狙うことができます。
季節別おすすめ魚種
年間を通して:カサゴ、メバル、ムラソイ
初夏~秋:イワシ、アジ、小鯖
夏~秋:青物
秋・春:アオリイカ
冬:ヤリイカ
利用時の注意点
24時間釣りが可能で夜釣りも人気がありますが、夜間は照明が少ないため、必ずライトを持参してください。
また、漁業者の活動を妨げないよう、特にブイ周辺でのキャストは控えめにする必要があります。
まとめ
江之浦漁港は、初心者から経験者まで楽しめる多彩な釣り場です。
ルールとマナーを守り、安全に配慮しながら、四季折々の釣りを満喫してください。
潮通しの良さと豊富な魚種に恵まれた、神奈川県が誇る人気スポットとして、これからも多くの釣り人を魅了し続けることでしょう。
実釣してみた
日の出と共に到着し、さっそく準備をします。さすがに3月だけあって、風が冷たく防寒着が必要でした。この冬大活躍したヒーターベストの出番です。
高温ではカイロよりも温かくなるため、中温で使います。10,000mAの充電器で8時間ほどもつので今日一日は大丈夫そうです。
ヒーターベストはかなり寒さに強くお勧めなのですが、少し気を付けてもらいたいのは局所的に暖かくなるということです。
全体的に電熱線が通っているわけではなく、背中と腰とお腹の一部分に集中して温度が上昇しますので、全体を温めたい方は少し厚手の服の上からヒーターベストを着用するのがいいかと思います。
さて、今日は、潮が長潮で天気も曇り後ところにより雷となっていたため、釣り日和ではない予報でした。
そのためか、江之浦港の堤防の先端に6名ほどしか人がおらず、かなり空いている状態でした。友人と共に、堤防の階段を上がったところに入ります。水は澄んでいて底がかすかに見える感じでした。
オキアミがまだ半解凍状態だったため、サッとオキアミとグレパワーV10を混ぜ合わせて、コマセを作ります。4、5投撒いてみるも小魚すら寄ってこない状態です。
仕掛けをセットしながら、時々マキエを打って様子見です。
今日の仕掛けは、
竿:アドバンスイソ 1.2号
リール:ラリッサ 2500
ライン:PEG5+ 0.8号
ハリス:1.25号
ウキ:PEウキ スカーレット00
ハリ:グレ5号
PE全誘導の仕掛けで様子をみようと思います。
仕掛けが完成して、とりあえず2,3投してみましたが、サシエのオキアミはそのまま残ってきます。魚の気配がありません。
こういう時は無理しても仕方ありませんので、朝食にします。
朝日を眺めながらゆったりとし、コーヒーを淹れながら、至福のひと時を過ごします。
6時半ごろから、ぞろぞろと人が増え始め、フカセ釣りやエギング、穴釣りの人が入ってきました。
この時帯になると、マキエに子鮎が群がるようになりました。
ボラッコやスズメダイもちらほら見受けられます。
メジナの姿はありませんが、とにかくマキエを打ち続けます。サシエのオキアミがとられるようになり、少し潮が動き始めました。
そうこうしていると、7時過ぎにタナ竿1本ぐらい沈めたところで急にラインが走りました。
すかさずアワセをいれてメジナを釣ることができました。
25センチぐらいのサイズですが、江之浦港ではアベレージではないでしょうか。
地合いが来て釣れるかと思いましたが、そう簡単にはいきません。
コマセを作り直しオキアミ3kg+グレパワーV10SP+爆寄せグレにしました。
エサ取りは多いものの本命のメジナが食ってくる感じはありません。
底まで落としながら探っていくと、なんとメバルが釣れました。
江之浦港にメバルっているんですね。
専門にルアーで狙っても面白いかもしれません。
ガンガンにマキエを打っていくと小魚の群れの中からグレっぽい姿が見えました。
本腰をいれて釣りをするとなんとかもう一匹追加できました。
ここから友人は場所移動です。
反対側のテトラに入ります。テトラ側は少し波があり、潮通しも湾内よりはよさそうです。
30分ほどして、友人も30cmのメジナを釣り上げました。
メジナ(グレ)の魚影は、外側のテトラ沖のほうが濃いようです。
しかし、足場が不安定なのと手前でテトラにもぐられたり絡んだりすることが多いようで、釣りの難易度はあがってしまいます。
その後2時間ほどで25〜30cmを4匹追加していました。
堤防の先端にはウツボを専門に狙いにきている人がおり、3本ほど大きなウツボを釣り上げていました。
クーラーに入れていたので、晩御飯になるのでしょうか!?捌くのが難しそうです。
16時頃にじっくりと海中の様子を見ていると、手の平サイズのイカ泳いでいました。
エギングも釣れそうです。日暮れ時には、40cm以上あるシーバスがチアユのまわりをゆったりと泳いでいました。
反対側のテトラでもナブラがあったり、シーバスが跳ねるところを見ましたので、夕暮れ時のシーバスもいいかもしれません。
一方で、パワーイソメをつけた投げ釣りをしていた人は、根に引っかかることが多く、投げ釣りで根魚を狙うのは難しいかもしれません。
堤防の階段下に入ってきたフカセ釣り師は、湾内では釣れていなかったものの、外側のテトラに移動して2匹釣っていましたので、メジナ狙いは外側のテトラの方が良いかもしれません。
小さいものはリリースして、これも小さいですが、6匹は持ち帰りました。
刺身、炙り、塩焼き、煮付けにしましたが、どれも脂がのっており非常においしかったです。
同じ日に、近くの真鶴港から渡船し、真鶴の三ツ石に渡った人は、1人あたりメジナが30匹、アベレージ30cmで最大40cmぐらいのメジナが良く釣れたそうです。
江之浦港から見える範囲の真鶴半島の先で、磯と堤防では、やはり釣果にかなり差がでるようです。
今回は堤防で、足場が安定しており、きちんとした水洗トイレもあり、終始快適に釣りができました。
小さい魚はたくさんいたため、ファミリーフィッシングをするにはいい場所だと思います。
駐車場が1日、1000円でとめられるため駐禁にもならず安心です。
しかし、釣果を求めるのであれば、渡船5000円を追加して、真鶴の三ツ石で磯釣りをするのもいいかもしれません。
まとめ
江之浦港での釣行は、足場が安定していることに加えて水洗トイレも完備されており、終始快適に釣りができました。小さい魚はたくさんいたため、ファミリーフィッシングをするにはいい場所だと思います。駐車場が1日1000円で止められるため駐禁にもならず安心です。
今回、メジナは6匹を持ち帰り、刺身、炙り、塩焼き、煮付けにして楽しみましたが、どれも脂がのっており非常においしかったです。
同じ日に、近くの真鶴港から渡船で真鶴の三ツ石に渡った人は、1人当たりメジナが30匹、平均30センチで最大40センチぐらいのメジナが良く釣れたそうです。
江之浦港から見える範囲の真鶴半島の先で、磯と堤防では、やはり釣果にかなり差が出るようです。
本格的な釣果を求めるのであれば、渡船5000円を追加して真鶴の三ツ石で磯釣りをするのもいい選択肢となるでしょう。
【あとがき】
今回の記事を書き終えてみて、あらためて「江之浦港でのフカセ釣り」をメインテーマに選んで良かったな、と感じています。海の状態は季節や天候、潮の動きによって大きく左右されるため、思い通りにいかないことが多々ありますが、そこが釣りの面白さでもあると改めて実感しました。特に、この記事で取り上げたようなメジナ(グレ)釣りでは、潮の流れやエサ取りの有無など、細やかな変化に気を配りながら仕掛けを投入し続けることで得られる一匹の重みが大きく、そこにこの釣りの醍醐味が詰まっていると思います。この記事を執筆している間に、改めて初心に帰って釣りを楽しむことの大切さを噛みしめることができましたし、どんなに準備を万端にしていても、自然相手には予想外の展開が待ち受けているのだと痛感しました。
そもそも私が江之浦港を好んで通うようになったのは、まだ釣りを始めて間もない頃に先輩から「潮通しが良く、様々な魚種が狙えるから面白いぞ」と教えてもらったのがきっかけでした。最初に訪れた時は、右も左もわからない状態で、漁港周りのルールやマナーを知ることからスタートしたのを覚えています。当時は三脚や道具の使い方すらままならず、釣り座の確保に遅れたり、仕掛けを頻繁に根がかりさせては周囲に迷惑をかけてしまうこともありました。それでも、朝日が昇る港で一人仕掛けを作っているときの高揚感や、コマセに魚たちが集まってくる光景を見たときのワクワク感は、今でも鮮明に思い出せるほど印象的でした。
今回の記事執筆にあたって、実は執筆中にもいろいろなことが頭を巡りました。例えば、自分がよく行く釣りスポットのひとつに、家族と一緒に訪れた時のエピソードがあります。私には男の子の子どもがおり、妻と子どもを連れて江之浦港を訪れたときのことは今でも忘れられません。子どもにとっては、初めて見る大きな海とたくさんの釣り人が並ぶ光景そのものが新鮮なようで、終始興奮気味でした。水洗トイレが整備されていることや、足場が安定しているというのは、小さな子どもを連れて行く身として本当にありがたいポイントでしたね。大きな魚を釣ることはできなかったものの、小さいアジやイワシが飛び跳ねる姿を見せるだけで、子どもは大喜びでした。子ども用の安全装備をしっかりして、手すりやライフジャケットに気を配りながら、「一緒に大きい魚を釣ろうね」と話す時間は私にとって宝物です。
一方で、釣り友達と江之浦港を訪れることも多いです。仲間たちとは、仕掛けの作り方や最新の釣り具の情報交換をするほか、釣具店で思わず衝動買いした竿やリールの話で大いに盛り上がります。よく行く釣具店の店員さんに「この時期なら、外洋側を狙うと青物が回ってくるかも」とアドバイスをもらい、次の週末に早速行ってみたら見事にハマチが回遊していた、なんてラッキーな出来事もありました。もちろん、そうそううまくはいかないことのほうが多いですが、店員さんのちょっとした一言がきっかけで狙いの幅が広がるのは、釣りの楽しさのひとつではないでしょうか。
今回の記事で触れたフカセ釣りに関しても、私にとってはある意味「集大成」のようなものがあります。浮きやハリスの号数、コマセの配合など、知識としてはたくさん学んでいても、それを海の状況や潮の流れに合わせて臨機応変に調整していく必要があります。たとえば、今回紹介したようにオキアミとグレパワーV10、さらに爆寄せグレを混ぜてパワーアップさせるなど、現場での工夫がものをいうシーンも多いです。釣りは常に試行錯誤の連続で、同じ場所でも季節や潮汐、時間帯、天候によって結果がまったく異なります。それでも、手のひらほどのサイズのイカを見つけたときの嬉しさや、小さいながらもしっかりと引いてくれるメジナとのやりとりには、言葉にならない楽しさが詰まっています。
家族で行くときは、やはり安全第一で湾内の足場の良いところを選ぶことが多いですが、友人と一緒だと少し冒険心が湧いてテトラ側を攻めてみたり、外側の波止で青物を狙ったりもします。記事中にも書いたように、テトラ帯やゴロタ場は根魚も豊富なので、穴釣りなども楽しめるのが魅力です。実際、私自身も以前、西側のテトラで竿を出していたときに、足元を覗きこんだら大きなムラソイが石の隙間からこちらを見ていたことがありました。慌てて落とし込んだところ、強い引きに何度も竿先がグイグイと持っていかれ、思わず声をあげたことを思い出します。
また、この記事を書きながら、「もっとメジナを狙いたいなら渡船で三ツ石に行ってみたい」と考えるようにもなりました。実際に渡船を使うとそれなりの費用はかかるものの、磯釣りならではの醍醐味と釣果アップが期待できます。先日も、釣り友達が三ツ石に渡って30匹以上のメジナを釣った話を聞いて、うらやましく思ったばかりです。ただ、磯場は危険も伴いますし、家族を連れて行くにはハードルが高いのが正直なところ。私の場合は、子どもがまだちいさいので、しばらくは家族と安全に釣りを楽しめる江之浦港や近隣の漁港に足を運びつつ、仲間と日程を合わせて磯釣りにも挑戦しよう、と計画しています。
このあとがきを読んでくださっている方には、ぜひ記事の内容をヒントにご自身の釣りプランを考えていただきたいです。江之浦港は足場の安定感や駐車場、水洗トイレの完備など、ファミリーフィッシングにも非常に向いている場所ですし、友人同士で本格的にメジナや青物を狙うことも可能です。海は一見穏やかに見えても状況が刻々と変わりますので、常に安全第一を心がけながら、仲間や家族とコミュニケーションを取りつつ、思い思いの釣り方を楽しんでいただきたいと思います。今回私が感じたような、思わぬ出会いや驚きが、きっと皆さんの釣行にも待っているはずです。