釣り初心者でも堤防から釣れる身近な魚で、料理しても美味しく、奥の深いカサゴ(ガシラ)の釣り方を見ていきましょう。
探り釣り、穴釣り、そしてルアー釣りが簡単に釣れて面白い釣り方だと思います。
目次
カサゴ(ガシラ)について
カサゴの名前の由来は、頭部が大きく笠(かさ)を被っているように見えることから俗称で笠子(かさご)と呼ばれるようになりました。
関西では、ガシラ。
九州ではアラカブと呼ばれています。
カサゴは最大で30cmぐらいまで大きくなりますが、堤防で釣れるのは15cmぐらいまでのサイズが多いです。
大型のカサゴは磯場や船で釣るような沖合いに多いです。
画像のカサゴは30㎝越えですが、磯場の足元で釣れてきたカサゴになります。
通常は、岩礁地帯に生息しており、海底で昼間は物陰に潜み、夜にはエサを探して泳ぎだします。
青物釣れなくて気分転換で穴釣りやったら釣れたー‼#釣り #カサゴ #米神小根 pic.twitter.com/QBVq3Px622
— かねこ@Anlyファン (@nBgWpBk4ruwltLc) September 9, 2018
カサゴの釣りのエサ
カサゴは普段、ゴカイや、カニ、エビや小魚などを食べています。
そのため、釣りエサであれば、ゴカイや青虫、オキアミやきびなごなどが良いでしょう。
獰猛な魚で、海中を泳ぐ小動物を捕食しているため、ルアーやワーム、イカの短冊などでも釣ることができます。
他の魚も狙うならば青虫やゴカイがいいでしょう。
生鮮食品のサンマの切り身なども使えます。
イカの塩辛を使うこともできます。
ちまちまと味わいながら、魚を釣るのも楽しいです。
スーパーに売られている鮮魚コーナーのエビやイカ、ホタテなども餌として使えます。
さらに詳しくは別記事をご参照いただければ幸いです。
カサゴが釣れる時期
カサゴは基本的には年中釣れる魚です。
冬場から春にかけて他の対象魚が少なくなるため狙う人も多くなります。
冬場の活性は低くなりますが、目の前にエサがあれば、パクッと食いついてくるでしょう。
昼間は岩陰にいることが多く、じっとエサが前を通るのを待ち構えています。
夜になるとエサを求めて徘徊し始めます。
何だかんだ今日の釣果はこんな感じ~🤣
見事にカサゴ祭り💕 pic.twitter.com/T8gUNOJ9MH— Takker (@TAKKER_DEATH) May 15, 2019
カサゴ釣りの仕掛け
カサゴの仕掛けは非常にシンプルです。
余計な仕掛けを省くことで効率よく狙うことができます。
低価格でありながら、それなりに長く使えるものを選びました。
年に1回なのか、月に一回なのかで使用するタックルを選んだ方がいいかと思います。
竿やリールは使用後水洗いしてきちんと使えば3~5年は余裕で使えます。道糸や針は、痛んだり劣化しやすいため、定期的に交換します。
竿
短い方が取り回しがよく扱い易いです。
特に遠投する必要もないため、2~3m前後で良いでしょう。ルアーロッドでも代用できます。
ほとんど釣りをしない方なら、プロマリンの五目万能210やコンパクトロッドで良いでしょう。
一本1500円ほどで購入できます。
ガイドが大きく糸を通しやすいですが、竿が固くあたりが出にくいです。
趣味として少し続けることが前提であれば、シマノかダイワのロッドをおすすめします。
メーカーの保障や交換がしっかりとしています。
シマノ 振出ロッド フリーゲームが使い易いかと思います。
対象魚によって長さを変えます。カサゴ狙いであればS76L 2.29mが使い勝手がいいです。アジやメバルを釣ることもできます。
リール
小型のスピニングリールを使用します。
2000番~3000番のリールを使うとよいでしょう。
既に糸が巻いてあるものもあります。
予算に応じて選んでみてください。
1000円以下で壊れても問題ないというのであれば、プロマリンのトレンドスピンというものがあります。
糸付きです。リールの回転はよくありませんが、カサゴを釣るぐらいなら問題ありません。
少しちゃんとしたものが良いという方には、シマノのアリビオ良いでしょう。
4000円以下の安さで、作りもしっかりしており、カサゴ釣りだけでなく、サビキ釣りやウキ釣りにも使うことができます。しかも糸付きです。
趣味になるかもしれないので、5000円まで出せるというのであればシマノのセドナ2500がコストパフォーマンスに優れています。
リールとしての基本的な性能を備えており、エサ釣りだけでなくルアー釣りにも使えます。
カサゴ釣りだけに特化するのであれば、これ以上の高価なリールはなくても問題ないでしょう。
道糸
基本はナイロンラインの2号とします。
根のまわりを釣る事も多いため、魚が根にもぐっても切れないぐらいのぎりぎりの太さです。
糸が擦れるか可能性のあるテトラや磯などを釣る時は3号でもいいでしょう。
ウキ釣りにも同じリールを使うのであれば磯用の150m巻きの道糸を、そうでなければ、300m~500mの道糸を買っておいて、定期的に巻き換えることをおすすめします。
おすすめは、ダイワのジャストロンです。
500mも巻いてあるのに1000円以下で購入でき、それなりに強度と扱いやすさを備えているため、コストパフォーマンスは最高です。カラーはクリアかブルーをおすすめします。
磯釣りやウキ釣りもするかたは、サンラインの磯スペシャルのオレンジ色が見やすくて扱いやすいかと思います。
オモリ
オモリに穴が開いていて、道糸を通すことができる中通しのオモリを使用します。
魚のあたりが竿に出やすいです。
水深によって変えますが、基本的には底が取れる最小の重さとしてください。
重いオモリのほうが底がとり易く操作性はいいですが、魚が食いにくく、オモリの重さで魚が逃げてしますこともあります。
堤防では1号から3号ぐらいが使い易いでしょう。
オモリは消耗品ですので、少し多めに持っておくと良いです。中通しオモリに道糸を通してスイベル(サルカン)を結びます。
スイベル(サルカン)
スナップ付サルカン、スイベル、など中通しオモリが抜けなければいいので、8号か10号ぐらいの大きさがいいです。
スイベルは、針とハリスの回転によるねじれをなくしてくれ、オモリのストッパーにもなります。
仕掛け 針など
付けるエサのサイズや狙う魚のサイズによって変わってきます。何種類かを用意しておくと良いでしょう。
少し小さめの針でチヌ針2号程度だと15cmぐらいの魚も釣れて使い易いでしょう。
その他の仕掛け
中通しではなく、同付きという仕掛けでカサゴを狙うこともできます。
カサゴだけでなく、ベラやカワハギ、メバルやセイゴなど他の魚も同時に狙えます。
デメリットとしては、針が2本ついているため、魚を釣る確率は上がりますが、根掛かりになる確率も高くなります。
それと、仕掛け自体が一本針よりも高いです。
根掛かりは避けて通れないカサゴ釣りですので、切れて無くなってしまうものと覚悟しておきましょう。
カサゴの釣り方
攻めるのは海底
カサゴは海底の岩や障害物に身を潜めています。
テトラの穴や堤防の切れ目などにもいます。
基本的には底を探っていく釣り方がいいでしょう。
投げ釣りのように底にべったりと仕掛けを這わせてもいいですが、底から10cm~20cm程浮かせてあげるとカサゴがエサを見つけ易く、アタリが多くなります。竿を上下して誘いをかけてあげると食ってくることもあります。
アタリがない
岩場やテトラの底付近をエサをつけて落とし込んで、2~3回上下して誘ってみて何も反応がなく、何度、同じ場所を攻めても全くアタリがないという場合、よっぽどカサゴに食い気がないか、その場所には魚がいないということです。
カサゴは攻めている場所にいれば高確率でエサを食ってくるため、3回チャレンジしてだめなら場所を移動しましょう。1mずれるだけで魚がいる可能性がありますので、丁寧にポイントを探す必要があります。
あたりを出すためのテクニック
なぜか同じ場所で他の人は釣れるのに自分には釣れないということがあるかもしれません。考えられる原因は、以下のようになります。
ポイントがずれている
人間にとっては一歩の差でも、小さな魚にとっては結構な移動距離です。それだけに、少しのポイント差で釣果に差が出ることはよくあります。少しずつ移動してみましょう。
針が大きすぎる
魚のサイズに対して、針が大きすぎる人が多く見受けられます。
カサゴ専用となっている針でも、大きなカサゴを対象としている場合も多く、堤防からの釣りには針が大き過ぎます。チヌ針2号程度の大きさで対応できます。
エサやエサ付けが悪い
カサゴは動いているものであればルアーなどにも食ってきますが、エサ付けがうまくできていないとさすがに違和感があり食ってこなくなります。
また、同じエサばかりで誘ってもそれを欲していない場合は食ってきません。エサの付け替えはこまめにおこないましょう。
アタリを見逃している
居食いする(その場でもぐもぐとエサを食べる)ことがカサゴには多いです。
エサを食べて反転して移動すれば、竿先にもアタリとなってわかりやすいですが、その場で食っていることも多いです。
そのためにアタリが毎回出るわけではありません。また、あたってもアワセを入れなければ口の堅いカサゴには針がかりしにくいため、エサだけとられてしまうということがおこります。
錘が大きい
仕掛けの鉛や錘が大きすぎると、着底した際に、音と煙幕で魚が警戒して逃げてしまいます。
ぎりぎり底が分かるぐらいの大きさの鉛が好ましいかと思います。
堤防であれば2号程度の錘でもよいでしょう。水深や潮の流れを考慮して、その場にあわせて錘を調整しましょう。
カサゴのルアー釣り仕掛け
カサゴはルアーでも狙うことができます。
初心者から中級にかけてのタックルと仕掛けを見ていきましょう。このタックルであれば、メバルやアジなどもルアーで狙うこともできます。
午後は、根魚のミノーゲームをしてきました(^-^)/
まぁ、藻の切れ目や海藻の生えた岸壁際にシュガミノーをフォールさせるだけですがw極スローフォールするシュガミノーは、食わせの間をしっかり取れて驚くほど根魚を引き出します✨
カサゴもかなり浮いてバイトするし、時にはメバルも釣れますよw pic.twitter.com/2gmlgArQrV— ぱふーん (@Papuunn1989) April 29, 2019
ロッド
カサゴのルアー釣りに使用するロッドは7~8fぐらいの長さが使いやすいです。トラウトロッドでも代用できます。
リール
シマノ社のリールの2000番が良いでしょう。サハラC2000Sでメバルやアジにも使うことができます。
ライン
アタリがとりやすい伸びの少ないフロロカーボンの6ポンドから8ポンドが使いやすいです。クレハのフロロマイスターはコストパフォーマンスに優れたラインで、人気のラインです。
ジグヘッド
底のわかるような重さを選びます。2.0g を基準に、水深や潮の流れを考慮して重量を変えます。
ワーム
ワームに選ぶのはなんといっても熟成シリーズです。2インチのカラーはイエローがおすすめです。
ロッドやリールはこれほどいいものをそろえなくとも十分に対応できます。
それなりの扱い易さを適切なラインが巻かれていれば大丈夫です。おすすめしたいのが上記であげた熟成アクアです。ワームでありながらエサのような集魚性能を持ちロックフィッシュには最適です。ほぼエサに近いワームだと思っていただければと思います。
ルアー
カサゴをハードルアーで釣りたい気持ちはありますが、初心者でルアー釣りをあまりされていない方には少し難しいかもしれません。
海底の根や岩の周りを狙うため、根掛かりが多く、1個1000円ほどのルアーを一日に何個も無くしてしまう可能性があります。それでもルアーを使いたいという方にはこちらをおすすめします。メタルジグです。ボトムをとってリフトアンドフォールで引いてきます。
魚が見えていたり、日中のリアクションで狙う場合はダートマジックです。
目の前で数回ダートさせて、フッっと止めてあげると食ってきます。
基本的な釣り方
基本的にはボトムをリフト&フォールで探っていきます。
着底と同時にアタリが出ることが多いです。コンッ!とあたっても乗らない場合はルアーが大きすぎる場合が多いです。食ってはいるものの端をかじっているだけです。ルアーやワームサイズを小さくしてみましょう。また、即アワセではなく少し送ってからアワセてみてもいいかもしれません。
まとめ
カサゴを簡単に釣るのであれば、堤防から中通しオモリを使った探り釣りや穴釣り、胴付き仕掛けによる探り釣り、そしてワームを使ったルアー釣りではないでしょうか。身近な場所で釣ることができ、唐揚げにしても煮付けてもおいしいカサゴです。
釣具をもってぜひ、海へ出かけてみてください。