メジナ・グレ

イワシパワーグレスペシャルの使い方とブレンドV9・V10SP・VSPの選び方

「今日は渋いなー」と感じるグレ釣りで、マキエに変化を付けたいときがあります。そんなときに私が候補にしているのが、マルキユーのイワシパワーグレスペシャルです。

イワシ粉末を配合したエサですが、ニオイを強くすれば必ず食うというものではありません。魚の反応を見ながら加え、狙う場所へマキエと付けエサを合わせるところまで考えて使いたいエサだと思います。

私は冬の南伊豆で、これを加えたあとにアタリが出始め、最終的にグレを1匹釣った経験があります。その一方で、暖かい時期にはエサ取りの多さに苦労したこともありました。ここでは、その使いどころと、V9・V10スペシャル・VSPとのブレンドを紹介します。

イワシパワーグレスペシャルの特徴

私が買ったイワシパワースペシャルの製品画像

イワシパワーグレスペシャルは、イワシ粉末とMP酵母を配合したグレ用のベースエサです。現在の公式掲載内容量は2,000g。メーカーは、グレだけでなくシマアジやイサキのマキエにも用途を案内しています。出典:イワシパワーグレスペシャル公式製品情報。

私が期待しているのは、普段のマキエにイワシ由来の成分を加え、魚の反応を見ることです。ただ、魚が寄ったことと、付けエサを食ったことは分けて考えています。魚が見えるようになっても釣れないなら、仕掛けのなじませ方や投入位置を見直す必要があります。

イワシパワーは、ほかの配合エサと混ぜなければ使えない製品ではありません。オキアミと合わせて使い、まとまりや見やすさを変えたいときにブレンドする、という順番でよいでしょう。

使ったあとの判断材料は、付けエサが残るか、魚がどこへ出てくるかです。ニオイの印象だけで追加を続けず、水中の反応を確かめながら量を決めていきます。

寒グレで使いたい理由と、南伊豆での経験

私が使いたくなるのは、エサ取りが少なく、付けエサへの反応も乏しいときです。寒グレの時期にはそうした日がありますが、冬だから必ず加えるわけではありません。すでに魚が寄っているなら、マキエの種類以外に直すところがあるかもしれません。

南伊豆で、1匹につながった釣行

冬の南伊豆の磯で、北東風が強く、海面もざわついていた日がありました。エサ取りは少ないのに、肝心のグレも浮いてこない。V9や爆寄せグレを使う釣りから変化を付けたくなり、予備に持っていたイワシパワーグレスペシャルを加えました。

その後はウキに小さな動きが出ましたが、アタリがあっても空振りが続きました。すぐに釣れ続いたわけではなく、最後にグレを1匹取れたという釣りでした。それでも、反応の乏しい日に試す選択肢として、印象に残っています。

この1匹を、イワシのニオイだけの効果と断定することはできません。潮の変化や魚の動きも重なった可能性があります。私にとっては、「これで必ず釣れる」という経験ではなく、変化を付けて反応を追う理由になった出来事です。

試すときは、マキエを替えた前後で、付けエサの残り方とアタリの出方を比べるようにすると判断しやすくなります。種類も量も投入点も一度に変えると、どの変更がよかったのか分からなくなってしまいます。

なお、南伊豆でも風や波の受け方は磯ごとに違います。特定の風向きなら安全とは考えず、渡船利用時は船長の判断に従ってください。現地の注意点は南伊豆・入間の常進丸「渡船の心得」でも案内されています。

⚠ 注意:強風時は釣りの工夫より足場の安全を優先

波が足元へ上がる、立っている姿勢が不安定になるといった場合は、マキエを重くして続けず、安全な場所へ退避してください。ライフジャケットと磯に合った靴を着用し、撤収の指示には速やかに従います。

基本の作り方|水は一度に入れず、まとまりを確かめる

この記事で従来の目安にしていた配合は、オキアミ3kg+イワシパワーグレスペシャル1袋+海水約1,200mLです。海水量は私が紹介してきた目安であり、現在の袋に記載された作り方を優先してください。

オキアミの解凍状態や汁気でも仕上がりが変わります。目安の海水を最初から全量入れず、混ぜてから少しずつ足す方が調整しやすいでしょう。

  1. オキアミをほぐし、凍った塊や偏りをなくします。
  2. 配合エサを混ぜ、底や隅に乾いた粉が残らないようにします。
  3. 海水を少量ずつ加え、粉全体になじませます。
  4. ヒシャクで一杯分をまとめ、狙う距離まで崩れず届くか、着水後にほぐれるかを確認します。

近い距離に撒くときと、沖へ運びたいときでは欲しいまとまりが違います。私は単独の配合だと、遠くを狙う際に途中で割れることが気になり、ブレンドを考えることがありました。竿何本分まで届くかは、作り方やヒシャク、風にも左右されます。

遠投で割れるときは、水分と圧縮する部分を見直す

粉っぽく崩れるなら、まず混ぜムラと水分不足を見ます。逆にヒシャクへべったり残るなら、水を足す前に状態を確かめてください。水を増やせば必ずよく飛ぶわけではありません。

元の記事で紹介したように、バッカンのエサを押して空気を抜く方法もあります。ただし、全体を硬い塊にするより、使う面や一杯分を押し固めるところから試す方が、ほぐれ方を調整しやすいと思います。

沖まで届いても、塊のまま沈んで付けエサと離れたら狙いどおりではありません。飛んでいる途中のまとまりと、着水後のほぐれ方を両方見ることを忘れないようにしましょう。

V9・V10スペシャル・VSPとのブレンドは目的で選ぶ

私がブレンドする理由は、イワシ由来の集魚成分を加えながら、マキエの操作性や見え方も調整したいからです。「何が一番強いか」より、今のマキエで何に困っているかを先に決めると選びやすくなります。

組み合わせるエサ 私が選ぶときの目的
グレパワーV9 使い慣れたマキエを軸に、まとまりや拡散を調整したい
グレパワーV10スペシャル 白い濁りを目印に、投入点や流れる向きを見たい
グレパワーVSP ペレットを含むマキエと付けエサの流し方を組み立てたい

以下はこの記事で紹介するブレンド例です。混ぜたあとの性質や海水量をメーカーが保証するレシピという意味ではありません。追加する配合エサが増える分、全体量と水分も変わります。

V9|使い慣れた配合を軸にする

普段V9を使うなら、いつものオキアミとV9の配合を軸に、イワシパワーを加えて変化を見る方法があります。最初から全量を変えず、一部を分けて試すと使い心地を比べやすいでしょう。

V9はメーカーが遠投性と横方向への拡散性を特徴としている配合エサです。出典:グレパワーV9公式製品情報。

私はサラシで白い濁りを見分けにくい場合にも、V9を候補にします。ただ、V9へ替えれば必ず見えるわけではありません。泡の切れ目や着水点も合わせて目印にしたいところです。

V10スペシャル|白い濁りを流れの手掛かりにする

配合例は、オキアミ3kg+グレパワーV10スペシャル1袋+イワシパワーグレスペシャル1袋+海水です。海水は混ぜた状態を見て調整します。

V10スペシャルは白さと、重さを持たせた遠投性・沈下性がメーカーの特徴説明に挙げられています。通常のV10とは別製品なので、購入時には名前を確認してください。出典:グレパワーV10スペシャル公式製品情報。

白い濁りが見える海面なら、マキエがどちらへ広がるかをつかむ手掛かりになります。ただし、表層の濁りと、深いところの付けエサが同じ向きへ流れるとは限りません。ウキと道糸の動き、仕掛けのなじみも見ながら投入位置を直します。

VSP|ペレットを活かすなら、撒く位置まで考える

配合例は、オキアミ3kg+グレパワーVSP1袋+イワシパワーグレスペシャル1袋+海水です。短時間で反応を見たいときにも候補になりますが、混ぜるだけで魚が浮くとは考えていません。

VSPには、オキアミを模したM.S.P(マルキユー・シンクロ・ペレット)が含まれます。メーカーは、ゆっくり沈むペレットや着水後の拡散を特徴として説明しています。出典:グレパワーVSP公式製品情報。

名前に「シンクロ」とあっても、付けエサが自動的に同調するわけではありません。マキエが流れる筋へ付けエサを入れ、離れるようなら撒く位置か仕掛けの投入位置を少し変える。この操作まで含めて使う組み合わせでしょう。

エサ取りが増えたときは、追加する前に撒き方を変える

私は夏場の磯や堤防で、小アジや小サバなどが多くなり、グレのタナまで付けエサを届けにくくなったことがあります。グレを寄せたい気持ちで加えたエサでも、本命だけを選んで寄せられるわけではありません。

その経験から、寒グレのようにエサ取りが少ない場面の方が、イワシパワーを試しやすいと感じています。ただし、夏は使えない、冬ならエサ取りが寄らないという区分ではありません。

付けエサが毎投取られるなら、集魚力を足す前にエサ取りと本命の場所を分けることを考えます。足元に集まる魚なのか、沖の投入先まで追ってくる魚なのかでも対応は変わります。

追加する前の確認

エサ取りが足元に固まるなら、足元へ撒く位置と本命用の投入点を分け、沖側は必要以上に撒かず反応を見ます。沖まで追うなら、投入の間隔や流す筋を見直します。魚が何も見えずエサも残る場合は、集魚剤の追加と同時に、狙うタナや場所も候補に入れてください。

エサ取りを避けようとして、最初からマキエを全体へ広げてしまうと、どこへ付けエサを入れるか決めにくくなります。まず反応が出る場所と時間差を見て、変更する箇所を絞る方がよいと思います。

シマアジ・イサキ狙いでカゴ釣りに使う場合

イワシパワーはグレ以外にも使えるエサです。私は伊豆方面のカゴ釣りで、オキアミにひとつかみほど加えて使い、シマアジを掛けた経験があります。

釣具店でシマアジへの使い方を聞いたことが試すきっかけでした。その日は回遊のタイミングにヒットしましたが、混ぜたことだけで魚が来たと断定はできません。本命が回る場所と時間を外さないことも必要でしょう。

カゴへ加えるときは、少量から混ぜて、回収時のエサ残りを確認するのがおすすめです。粉が水分を吸い、詰め方によってはオキアミだけのときより出にくくなることがあります。

毎回カゴの中身がほとんど残るなら、追加量や詰め込み方を見直します。イサキを狙う場合も、製品を混ぜることより、エサが狙うタナで出ているかを先に確かめたいところです。

まとめ|渋い日に試す一袋として、反応を見ながら使う

イワシパワーグレスペシャルは、私にとって、反応の乏しいグレ釣りでマキエに変化を付けたいときの候補です。単独の配合でも使えますし、V9・V10スペシャル・VSPと組み合わせて操作性や見え方を調整する方法もあります。

エサの種類を替えたら、魚の反応とマキエの届き方をセットで見る。遠投で割れるなら水分と圧縮、エサ取りが増えるなら投入点、カゴに残るなら添加量と詰め方を見直します。

ほかのグレ用配合エサも比較したい方は、こちらの記事もどうぞ。

最強のグレ(メジナ)の集魚剤ランキング。実際に使って釣れた順で撒き餌を紹介

あとがき

イワシパワーグレスペシャルを思い返すと、やはり最初に出てくるのは、南伊豆で釣った冬の1匹です。数だけ見れば、よく釣れた日とは言えません。それでも、ほとんど反応がない時間から、ウキに動きが出るようになり、最後にグレの顔を見られた。その変化があったから、このエサが記憶に残っているのだと思います。

釣れない時間には、使い慣れたエサで続ける方がいいのか、何か変えた方がいいのか迷います。私もその日は、V9や爆寄せグレで押し通そうかと考えていました。予備の一袋を思い出したことで、もう少し試すことがあると思えたのは確かです。そういう意味では、エサの存在が自分の釣り方を見直すきっかけにもなりました。

ただ、当時の私は、釣れたことをイワシのニオイと強く結び付けて受け止めていました。今でも印象のよいエサですが、振り返ってみると、実際に見えたことと、そうだろうと思ったことは分けておきたいですね。ウキが動いたこととグレを1匹取れたことは経験として残っていますが、海中で何が決め手になったかまで見えたわけではありません。

これは、釣り仲間と配合を変えて比べたときにも感じることです。以前、南伊豆で磯泊まりをした釣行では、イワシパワーを混ぜる人と、V9やV10を中心にする人に分かれ、反応の違いを話し合いました。渋い時間にはイワシパワー入りの方が反応が早かったという声があり、面白い比較でした。

もっとも、同じ磯にいても、投げる距離や流す筋、仕掛けは完全に同じにはなりません。仲間の話を聞いて「次は自分もやってみよう」と思う材料にはなりますが、その日の結果だけで順位を付けるのは難しいところです。むしろ、何を見てマキエの投入点を変えたのかまで聞けると、自分の釣りにも持ち帰れるものが増えます。

横浜の釣りフェスで開発担当の方と話したことも、配合エサに興味を持つきっかけになりました。製品の袋だけを見ていると、イワシ入り、酵母入りという成分の名前に目が向きます。一方で、釣り場で私が困るのは、沖まで届かない、固めるとほぐれにくい、濁りが見えない、といったことです。成分への期待と、実際の扱いやすさは両方あって初めて役に立つのでしょう。

夏場にエサ取りが多くなった経験も、私には必要な経験だったと思います。グレの反応が欲しいからと集魚力を足したくなりますが、すでにエサを取られ続けているなら、困っている理由が違います。その場で思いどおりにならなかったことがあるから、今は何が足りないのかを考えてから袋を開けたいと感じます。

カゴ釣りでシマアジを掛けたときには、グレ用と書かれたエサでも別の使い方があることが面白かったです。釣具店で聞いた話を、自分の釣りで試してみる。その結果をまた次の準備へつなげられるところは、配合エサを選ぶ楽しみのひとつでしょう。ただ、応用するほど、本来の使い方と違う部分は自分で確かめる必要も出てきます。

今後もイワシパワーは、渋い日に試したい一袋として候補に残ると思います。使ったから釣れた、と簡単に終えるより、加えたあとに何が変わり、何は変わらなかったかを覚えておきたいです。空振りが続いた時間も、結局1匹だったことも含めて残す方が、次に似た状況になったときの判断に使えるのではないでしょうか。

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