クロダイ・チヌ

見えているチヌは釣れない。チヌ(黒鯛)を釣るために大切なこと

堤防や磯場で優雅に泳いでいるチヌ(黒鯛)を見かけたことがある人も多いのではないでしょうか。

私もどうにかしてあのチヌを釣ってみたいと必死になったものです。

フカセ釣りや落とし込み釣りルアー釣りなど何度も挑戦しました。

見えているチヌは釣ることができるのでしょうか?

 

結論

見えているチヌは釣れない。っということがわかりました。

 

もちろん見えているという度合いにもよりますが、チヌ(黒鯛)にとってもこちらがしっかりと見えている状態、すなわちお互いに見えている状態ではチヌを釣ることは大変難しいということです。

 

サイトフィッシングなどでは、チヌの泳ぐ先にエサを落として狙います。向こうからはこちらが見えない距離、もしくは危害を加えられない安心した距離感であることが多いです。

 

堤防の真下に泳いでいたり、船着き場のロープに見えているチヌに直接マキエをうっても、池の鯉のようにエサに食いついてくることはありません。

 

チヌは基本的には海底付近にいる魚です。捕食モードではない状態のときに水面近くまで上がってきているようです。

 

チヌ(黒鯛)を釣るために大切なこと

そこにチヌがいるからと言ってチヌが必ず口を使うわけではありません。

まずは、マキエに反応して寄ってくる魚がいることが大切です。そして仕掛けとマキエが同調していけば、クワセエサを食わせることが可能になります。

 

釣れる状況

チヌは海がシケたときにたくさん釣れることが多いです。

 

しかし、それも場所次第で、適度な流れがあることが大切になります。流れにマキエがのって仕掛けが同調する状態が作れる場所が適しています。

 

海がベタなぎのときには、流れ込みや潮の当たる場所などの流れのある場所を選び、逆に海がしけていれば、流れの緩やかな湾内や海が落ち着いているところがよいでしょう。

 

チヌ釣りのコツ

チヌはメジナのように見えるところまで浮上してエサを捕食するということはあまりありません。

海底付近でエサをついばんでいることが多い魚です。そのためチヌを釣るコツは海底でクワセエサを安定させることが大切になります。

 

ただやみくもに海底を這わせればよいというのではありません。這わせてしまうとクワセエサが目立たなくなるため魚に見つけてもらうことができません。

 

 

海底にハリスを這わせても、クワセエサはふわふわと動くようにガン玉の位置を調節しながら釣りをすると釣果につながってくるでしょう

 

底取りが重要

チヌ釣りは底付近を攻めるため、釣り始めのタナ取りが非常に重要になります。

 

底ぴったりにクワセエサをおいて動きを出すのか、自然に食わせるために底に這わせておくのか、目立たせるために少し浮かせて釣りをするのか状況をみながら、調整していく必要があります。

 

メジナは海面からタナを決めます、チヌは海底からタナを決めます。これだけがすべてではありませんが、オーソドックスな考え方で釣果も安定する攻め方だと思います。

 

タナは一日の中でも変化します。めんどくさがらずにタナをしっかりとはかりなおして、どのタナを釣っているのかということはしっかりと意識しておきましょう。

 

状況判断

堤防であればイガイなどの貝類が堤防際に付着しているかを見ておきます。

満潮時はチヌは壁際に集まり、イガイを捕食することができるためです。これにより撒きエサに対しての反応が悪くなります。

その一方で、干潮になればイガイを捕食することができないため、チヌは底を向き海底のエサを捕食します。潮の満ち引きは、潮の流れを見るだけでなく水位が捕食にも影響していることも考えるとよいでしょう。

 

 

チヌ・グレ釣りの時合いを紹介。いつ、どんな時に釣れるのか?

 

あとがき

今回の記事を書き終えてまず感じたのは、改めて「見えチヌ」を狙う釣りの奥深さと、それがもたらす探究心の大きさです。普段、堤防や磯場であれほど優雅に泳ぐ姿を見せながら、いざ竿を出すと簡単には口を使ってくれない。あの歯がゆさこそが、チヌという魚の魅力を物語っているのだと強く思いました。記事では「見えているチヌは釣れない」という結論を強調しましたが、これは「お互いに見合っている状態では極めて難しい」というニュアンスです。実際に私も、落とし込み釣りやフカセ釣り、ルアー釣りなどさまざまな手段で挑戦してきましたが、警戒心の強いチヌが目の前でエサを突く様子を見られるなんて、そう簡単にはいきません。逆に、チヌの泳いでいる先に仕掛けを投入するサイトフィッシングの技術や、底を意識した攻め方の重要性については、執筆を通じて改めて「やはりチヌ釣りにおいて欠かせないポイントだ」と再確認することができました。

さて、この記事を執筆するにあたっては、私自身の様々な釣行体験を思い出しながら、当時の熱い気持ちや学びを振り返る時間にもなりました。特に印象深いのは、大学生の頃に仲間数人で淡路島に何度も遠征した経験です。あの頃は週末になると車を走らせ、深夜に出発して明け方のフェリー乗り場付近で竿を出すのがちょっとした冒険のように感じていました。淡路島に到着すると、まずは手近な堤防や港をのぞいてみて、海面をそっと覗き込むんです。すると浅瀬にゆったりと泳ぐチヌが見えるときがある。これが本当に悩ましくて、「こんなに見えているのに、いったいどうやったら口を使わせられるんだ?」と何度も首をかしげました。フェリー乗り場の岸壁にはイガイやカキ殻が一面に付着していて、満潮時にそこへ集まってくるチヌの姿を目の当たりにしたときは、本当に心を奪われたものです。岸壁沿いに落とし込みをしたり、底を丹念に探りながら何度も仕掛けを投入しましたが、彼らはそう簡単にエサを咥えてくれず、まるで見せつけるかのように悠々と泳いでいたのを思い出します。

また、家島へ釣りに行ったときのエピソードも非常に思い出深いです。家島では、一見すると透明度の高い海のためか、私の視線とチヌが完全に合っているのではないかと思うほど、岸壁すぐそばを泳ぐチヌが見えました。いわゆる“見えチヌ”ですね。その当時は「見えているチヌを釣るのが最高におもしろい!」という一心で、ワームや小型のルアー、あるいはコマセを撒きながら落とし込みを繰り返したのですが、どれだけ誘いをかけても「惜しいところで見切られてしまう」ということが多く、改めて彼らの警戒心の高さを痛感しました。結局、その日は思うような釣果を得られなかったものの、「もっと観察して、もっと自然にエサを演出する方法があるはずだ」と悔しさと同時にモチベーションが爆発した、良い思い出です。

こういった遠征先での釣り体験は、地元の漁師さんや常連の釣り人から貴重なアドバイスをいただく機会にもつながりました。淡路島で出会った漁師さんに、「チヌはわしらが網を入れても逃げるくせに、ときどき表層近くまで上がってきてボーッと浮いとる。あれはあんまり食う気のないときなんやで」と教えてもらったことがあります。その話を聞いてからは、表層付近に見えるチヌが必ずしも活性が高いわけではないと考えるようになり、改めて“活性を見極める”ことの大切さを知りました。また、家島で知り合った常連の釣り人は、「いかに自然に落とし込めるかが勝負やねん。大きめのガン玉つけて一気に落としてもダメ。警戒心強いから、ふわふわと底に漂わせるようにせなあかん」と、落とし込みの極意を丁寧に説明してくれました。その方は本当に手際よく、タナ取りをこまめに変えながら、少しでもチヌが違和感なくエサを吸い込めるように工夫していたのが印象的でした。

この記事でも触れているとおり、チヌ釣りの肝はなんといっても底付近での仕掛けの演出だと私は考えています。とくにチヌは海底にいるエサをついばんでいることが多い魚なので、フカセ釣りであれば潮の流れとマキエの同調が成り立つことを前提に、底でエサを自然にアピールするためのガン玉のセッティングやハリスの長さ、タナ取りの調整が重要だというのは私自身の経験からも納得できる点です。「やみくもに餌を海底に放置するのではなく、できるだけ自然にふわふわとアピールさせて、なおかつ海底に近いところを攻める」というのが奥義であり、それがうまくハマったときのチヌの強烈な引きには何度も魅了されてきました。実際、淡路島のフェリー乗り場で、満潮時の壁際に集まるチヌを狙うときも、イガイを食って満足したチヌにどうアプローチするかを何度も試行錯誤したことを覚えています。吸い込みの瞬間までをイメージしながら、ガン玉の位置を微調整する。今思い返しても、あの試行錯誤の時間は釣りの醍醐味そのものだなと感じます。

そして、先に述べたように見えチヌはやっぱり簡単には釣れません。視線を向けていること自体がプレッシャーになりやすく、相手も人間の存在を認識しやすい状況ですから、サイトフィッシングのメリットである“魚が目の前にいるワクワク感”がそのままデメリットにもなるわけです。だからこそ、真下に見えるチヌに直接マキエを打っても“池の鯉のように食いつく”なんて夢のまた夢。いかにこちらの存在を感じさせず、彼らの生活圏にスッと仕掛けを馴染ませて違和感なく口を使わせられるかがカギとなります。釣りをしている人から見れば、その難易度の高さが逆に燃える要素なんですよね。私も挑戦を重ねてきたからこそ、この難しさを実感しています。

このあとがきを通じて、私がみなさんにお伝えしたいのは「チヌ釣りの奥深さと楽しさを、ぜひ体感してほしい」という想いです。とくに見えチヌを相手にした場合、どうしてもイライラしたり、なかなか釣れないことに落胆したりすることがあるかもしれません。しかし、その一歩先にある「ひと工夫でガラッと結果が変わる」という世界を知ってしまうと、きっとこの釣りの虜になるはずです。道具のセッティング、潮の流れや満潮・干潮のタイミング、海底の状況、そして魚の気配を読む—そうした一連の作業のすべてが繋がって初めてチヌの引きが味わえると考えると、これほどやりがいのある趣味はないのではないでしょうか。

この記事を読んでくださった方が、次の週末には少しでもチヌ釣りに興味を持って釣り場に足を運んでくれたら嬉しいです。難しい分、1匹釣り上げたときの喜びは格別。もし、「見えているチヌ」に挑戦してみたくなったら、ぜひ自分なりの攻め方を工夫しながら楽しんでみてください。可能であれば、地元の常連さんや漁師さんに話を聞いてみるのも大きな学びになるはずです。そうした小さな出会いやアドバイスが、あなたの釣りをぐっと深めてくれることと思います。私自身、釣り仲間との情報交換や地元の人との交流によって、たくさんの釣りのヒントを得てきました。それらの積み重ねこそが、このブログ記事や今回のあとがきを書く動機になっているのです。

もしこの記事が、みなさんのチヌ釣りへの挑戦や新たな冒険心を少しでも後押しできれば、これ以上嬉しいことはありません。ぜひ、潮の香りを感じながら、見えチヌの優雅な姿にドキドキしながら、いつかはそのチヌを釣り上げる日を夢見てください。そしてそのときは、思いっきり喜びを噛みしめながら、また次の一匹への探究心をかきたてていただければ幸いです。皆さんの釣行が実り多いものになりますよう、心から願っています。

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