魚釣りというとミミズをエサにして、静かな水辺で釣り糸を垂れる…
釣りをしない方はそんなイメージがあるかもしれません。
虫エサを使うのは嫌だなと感じている方や女性と釣りに行くのに虫は使いたくないという方もいらっしゃるでしょう。
ここではおすすめの虫以外の釣れる釣り餌をご紹介します。
目次
虫以外の釣り餌 海釣り編
海釣りでは基本的には海で採れる生き物が釣り餌としてよく釣れる餌になります。
釣れる多くの魚は海に生息するプランクトンやゴカイなどの虫を捕食しています。
おすすめの生エサ
海釣りで使える虫以外のおすすめの生エサは以下のようなものがあります。
釣れる餌
・エビ、オキアミ
・イカ、するめ
・貝、アサリ、サザエ
・魚の切り身、イワシ、サンマ
どれもスーパーで買えるものばかりで、釣り餌は釣具店だけでなくても購入することはできます。
業務用スーパーなどのでも安く売られている冷凍品も餌になります。
スーパーに売られている餌を詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしていただければと思います。
おすすめの加工餌
原料が魚やエビなどをうまく加工し、においを抑えたり、手に汚れが付きにくい加工餌も多く販売されています。
釣り餌トップメーカのマルキユーの製品にも釣れる虫以外の餌が多くあります。
お魚ガブッちょ ブラクリのエサ
カニやイカ、ウナギや、ヒトデといった水族館を思わせるシルエットの人口餌です。
グミのようにぷにぷにとしており、イチゴ風のニオイで嫌な臭いではありません。
元々はブラクリ釣り用の餌で、穴釣りでカサゴやベラなどを釣るのに最適な餌となっています。
かわいいグミのような餌にはアミエビが練りこまれており、1粒で約10匹分のアミエビが入っています。
そのままの形のほうが使いやすいかと思いきや、実は半分に切ったりひと回り小さく切ってハリに刺したほうが釣果的にはよくなります。
そのままのシルエットはいいのですが、魚がくわえた際に吐き出しやすいため、アタルけど釣れないというときには、半分にカットして使ってみることをおすすめします。
ブラクリだけでなく、ウキ釣りや投げ釣りの餌としても使えます。
注意点としては、4,5投すると味とニオイの成分が抜けてしまうのか、アタリが極端に落ちますので交換のタイミングになります。
定期的に餌を交換するようにしてください。
フィッシュワゲット
穴の開いたチュロスのような釣り餌です。
ハリにチョンと刺すだけで使用できます。一粒だけだとハリから抜けやすいので2粒刺しがおすすめです。
海釣りで一番連れるのは赤色だと感じます。
水を付けて練りこむことで小さい練りエサにもできますので、魚のサイズに合わせてエサの大きさを調整するのがコツになります。
さらに詳しくはこちらの記事からどうぞ。
ワゲットの使い方と評価。小物釣りに最強な釣りエサの紹介。これ一つで金魚も釣れる。
パワーイソメ
ソフトルアーとして使用される人も多い生分解性素材のワームです。
通常の塩化ビニル製のワームと違いアミノ酸などの集魚成分や味がしみ込んでおり、素材自体に餌の要素が詰まっています。
基本的には針につけていれば魚はかじってくるのですが、弾力性があり一度で食い込む感じではなく何度かコツコツとあたってから食い込む確率が高くなります。
放置でも釣れなくはないのですが、やはりイソメの動きをイメージして竿先をちょんちょんと動かして生きているかのようにしてあげると食いつきがよくなります。
様々なカラーや大きさが販売されているので、さらに詳しく知りたい方は以下の記事をご参照いただければと思います。
パワーイソメの色と種類を徹底解説。保存方法や釣れる魚一覧。放置で釣れない?
練りエサ
チヌ・真鯛・カワハギ・アイゴなどの魚には練りエサが有効です。
本来はエサ取りという本命ではない小さい魚などが多い時に有効な練りエサですが、夏から秋までの魚の多い時期にはオキアミやエビなどはすぐに小魚に食べられてしまうので、練りエサを使うと中型から大型の魚に狙いを絞って釣りをすることができます。
全誘導でチヌを釣るためのテクニック紹介。練りエサの効果は抜群
虫以外の釣り餌で釣れる魚
釣れる魚
アジ
キス
カワハギ
チヌ
ハゼ などなど
虫以外の釣り餌 川釣り編
川釣りにおいてもミミズや赤虫などの虫エサは非常によく釣れる餌になります。
しかし、虫を触るのが苦手な方にとってみれば、釣りどころではないはずです。
川釣りで有効なおすすめの虫以外の餌を見ていきましょう。
川でおすすめの餌
川釣りのおすすめの餌はちょい釣りのエサです。
オイカワやクチボソなど狙うのにちょうどよい餌です。
赤いゼリーのような粒を針に刺すだけで使えます。
同じ餌で5投もするとニオイと味が抜けてしまい魚のアタリが極端に減りますので、餌を付け替えるようにしましょう。
もう一つのおすすめはいもグルテンです。
ヘラブナ釣りのエサの大ベストセラーとも言えるこのエサは私も子供のころからよく使っています。
フナやコイなどを対象魚に、小さくつければタナゴやオイカワなども釣ることができます。
最近ではいもグルテンでアメリカナマズ(キャットフィッシュ)がよく釣れます。
アメリカナマズ食べてみた感想はこちらの記事からどうぞ。
アメリカナマズを釣って料理する。【駆除】霞ヶ浦のキャットフィッシュはどんな味?
虫以外の釣り餌で釣れる魚
虫以外のエサでは、以下のような魚を川で釣ることができます。
釣れる魚
コイ
マブナ
ヘラブナ
オイカワ
モロコ
アメリカナマズ(キャットフィッシュ)
ナマズ
ダントウボウ などなど
ダントウボウの釣り方と生態。霞ヶ浦でルアー釣り。料理の味は美味しいのか?
まとめ
ここでは虫エサ以外の釣れるおすすめの餌をご紹介してきました。
どれも釣りメーカーがいかにして虫を使わずに魚を釣るかを考えて製品化されたものばかりで、それらのエサの釣果は虫エサを上回ることもあります。
苦手な虫を使わずに練りエサや加工餌で釣りを楽しんでみてはいかがでしょうか。
【あとがき】
記事を書き終えてみて、改めて虫を使わずともさまざまな方法で魚を釣ることができるのだと実感しました。特に今回取り上げた生エサや加工餌は、初心者や虫エサが苦手な方にとってもハードルが低く、大いに活用の余地があると感じています。私自身は釣りの根幹として「自然の姿を観察し、そこからヒントを得る」という点を大切にしており、その視点から虫エサ以外の餌にも可能性があることを強調したかったのです。今回は海釣り、川釣りの両面でおすすめの餌をまとめましたが、実際に試してみると予想以上に好釣果につながる場合が多く、改めて「釣りの可能性は無限大」だと感じました。
そもそもこのテーマで記事を書くきっかけとなったのは、釣り仲間との何気ない会話でした。「虫が苦手な人と一緒に釣りに行く機会があるのだけれど、どんなエサを用意してあげればいいだろう?」という相談を受けたんです。私は昔から釣りが好きで、エサを触ることにまったく抵抗がなかったのですが、改めて考えてみると「虫エサを触るのが苦手」という方は意外と多くいらっしゃいます。特に最近は女性アングラーも増えていますし、子どもでも虫を怖がる子が少なくありません。そこで私自身が試してみて「これは十分に釣りになる」「初心者でも扱いやすい」というものを整理し、紹介したいと思ったのが執筆の原動力になりました。
執筆の参考としては、私が大学時代に専攻していた魚類の摂餌行動研究も活かされています。当時は淡水魚、とりわけフナやコイなどの摂餌パターンについて実験を行っていました。とにかく、「魚がどんなときに餌に興味を示すのか」「気温や水温といった環境変化が餌の食いつきにどう影響するか」を丹念にノートに記録していたのが懐かしい思い出です。キャンパスの一角にある実験用の小さな池に定期的に通い、練りエサや配合飼料、人工的に合成したアミノ酸を混ぜた自作の餌などを与え、その反応を逐一観察していました。餌の色やにおい、固さの違いに対する魚の反応は明確に異なるので、かなり奥の深い研究でした。そこから得た「魚は意外に味覚や嗅覚が敏感」「柔らかい餌ほど咥え込まれやすいが、溶けるのも早い」といった知見は、今でも釣りの現場で大いに役立っています。
また、学生時代から縁のある釣り餌メーカー「マルキユー」の研究員さんと懇意にしていたことも大きいですね。彼らが製品を開発するときのプロセスや、実際に試作段階でどれほど多くのデータを取るかについて話を伺うたび、「釣り餌作りは科学そのものだな」と感心したものでした。においの分子量の違いや、粘度を変化させる添加物の配合量によって水中での広がり方が全く変わってくるらしく、製品が完成するまでに何度も試作品を作っては試釣を繰り返すのだそうです。実際、私自身も彼らから分けてもらった試作品の餌を川や管理釣り場で使ってみたことがありますが、思いもしないところで大きなコイが掛かったり、反対にまったくアタリがなかったりと、その結果は様々でした。でもそういったトライ&エラーを重ねるからこそ、「実用性のある新製品」が世に出るのだと肌で感じました。
このような研究や開発の裏話を思い出しながら執筆していたおかげで、ただ単に「虫が嫌ならこれを使おう」という表面的な提案だけでなく、「なぜその餌が有効なのか」や「どんな魚の性質と関連があるのか」といった部分も踏まえて紹介できたのではないかと思います。私自身、実際の釣りでも海水用の加工餌をあえて淡水で試してみたり、自宅の水槽で金魚とフナを飼育して味やにおいの違う餌を与えてみたり、いつも実験のつもりでいろいろ試行錯誤をしています。中でも季節ごとの水温変化や、魚のコンディションの良し悪しに応じて餌の柔らかさやにおいを調整すると、はっきりと釣果に差が出ることがわかってきました。こういった地道な観察や調整こそが釣りの醍醐味であり、この記事の裏側にはこうした実体験がたくさん詰まっています。
今回の記事内でも「ブラクリ用の餌」や「フィッシュワゲット」「パワーイソメ」といった加工餌を紹介しましたが、実は私自身が最初にパワーイソメを使ったのは「本当にこんなもので魚が釣れるのか?」という半信半疑の気持ちからでした。ところが、投げ釣りや堤防釣りで意外と好反応が得られ、むしろ生イソメよりも扱いやすいぶんストレスなく釣りを楽しめたのを覚えています。さらに、釣り場で知り合ったベテランアングラーの方から「気温が低い日は匂いの強いカラーを選ぶほうが良いよ」とアドバイスをいただき、実際にその通りに試してみると驚くほどアタリが多くなることもありました。そのときから私は「加工餌はルアー感覚で『色』を重視する」のが大切だと確信しましたね。
一方、川釣り用のいもグルテンは幼い頃から親しみのある餌で、今も変わらず愛用しています。特にナマズやアメリカナマズ(キャットフィッシュ)を狙うときには効果覿面で、思わぬ大物を引き寄せてくれることがあるので油断できません。また、川で出会った地元の方に「この川はこの時期になるとアメリカナマズが増えるから試してみなよ」と気軽に声を掛けてもらい、そのアドバイスに従っていもグルテンを投げてみたら一発でかかったという経験も忘れられません。その後、「これ、食べたらどんな味なんだろう?」という好奇心から料理してみたのも面白い思い出です。こうした他者とのやり取りから生まれる気づきもまた、記事を書くうえでの大きなヒントになっていると実感しています。
書き進めていくうちに、改めて感じたのは「釣りは道具も餌も日進月歩で進化している」という事実です。かつては虫エサが絶対的な存在だった時代もありましたが、今は釣りメーカーや研究者たちの情熱と技術開発によって、嫌な匂いを抑えた加工餌や高集魚力のある練りエサなどが数多く登場しています。これらをうまく活用すれば、釣りがもっと身近で誰でも楽しめるレジャーに変わっていくのではないでしょうか。特に初めて釣りを体験する方や、虫エサが苦手な方々にとって「釣りのハードルが下がる」ことはとても大切だと感じています。私自身、今後もさまざまな餌を試してみて、そのリアルな釣果や感想を発信していく予定です。
今や釣りは老若男女問わず多くの人に親しまれる趣味で、競技性やレジャー性、料理を含めた食の楽しみなど、いろいろな広がりがあるのが魅力だと思います。だからこそ、いろいろなタイプのエサを使いこなすことで、自分に合ったスタイルで魚と対峙できるのが理想だと考えています。今回の記事が、そうした「より自由に釣りを楽しむためのヒント」になることを願いつつ、また新たな切り口を見つけて記事を書いていきたいと思います。これからも皆さんと一緒に、釣りの奥深さを探求できれば幸いです。