夜釣りでもカゴ釣りであれは真鯛やアジなどを狙うことができます。ここでは夜釣りで魚を釣るための仕掛けや釣り方を見ていきましょう。
この記事は、こんな方におすすめ
- 夜にカゴ釣りをしてみたい人
- カゴ釣りの可能性を知りたい人
- 昼間になかなか釣れない人
夜は釣れる可能性が高い
夜釣りの魅力と言えば、日中に釣れなかった魚が釣れるようになるということではないでしょうか。
大型の魚の警戒心がなくなり、日中では違和感を感じていた餌でも食いつきやすくなる傾向にあります。
最も釣れるのは夕暮れ時、暗くなり始めたころや朝方の日が昇り始める時間帯です。
昼間に釣りをしていた人はもうひと踏ん張りして暗くなってから数時間、釣りをすることができれば最後にお土産を釣って帰れる可能性も高くなります。
夜のカゴ釣りの必需品
日中の釣りとは違い夜釣りに必要なものはライトになります。
ヘッドライトは必須
これは足元を照らしたり、手元を照らして仕掛けを作ったりするのに必要になります。
灯台周りや街灯のある釣り場もありますが、基本的にはヘッドライトなどの明かりを必ず持っていくようにしましょう。
おすすめのヘッドライトはジェントスのヘッドライトです。
照明の色見や形状、耐久性や持続力など工事現場などのプロ御用達のメーカー品です。
しかもそれほど高くないので、ヘタな中華製品よりは安心して長く使うことができます。
釣りのヘッドライトは、ジェントスの小型がおすすめ。最強のライトを模索
電気ウキも必須
夜のカゴ釣りでは電気ウキを使います。
おすすめの電気ウキは電池を使う電気ウキです。
私の使っているカゴ釣りのウキは渚の遠投師です。
最近通販では見なくなりましたが、 遠投電気ウキ スワン12号のようなウキです。
ウキのトップにLED電球がついておりリチウム電池を使います。
使用電池はパナソニック(Panasonic) BR-435/5B リチウム電池です。
夜の釣りではケミホタルをウキのトップにつけて釣りをする人も多いかと思います。
私も何本もケミホタルを使用してきましたが、リチウムイオン電池のウキのトップを使ってみると神々しい光が80m先でも光っているのがわかり電池式のウキをメインに使うようになりました。
ケミホタルの明るさの2倍以上の光と言っても過言ではないでしょう。
真っ暗な海に浮かぶ自然な明かりであればケミホタルのほうが綺麗かもしれませんが、見やすさで言えばLED+リチウムイオン電池にはかないません。
まだ電池式を使ったことがないのであれば、ケミホタルの差し込む穴に入れることができる電気ウキトップもあります。
ナカジマ(NPK) シャイナー レッド スーパーLEDトップ
私はこれはチヌ釣りの棒ウキのトップに差し込んで使用しています。
正直、不格好なトップにはなってしましますが、非常に明るくウキがどこにあるか見やすくなるのでケミホタルよりは使いやすいです。
気を付けたいのは、リチウムイオン電池を使用するためウキのトップが重くなりウキの浮力バランスは悪くなります。
しかし、1号や2号、カゴ釣りならば10号以上のウキであれば、誤差の範囲で問題なく使用できます。
普段使っているカゴ釣りのウキにケミホタルの差し込み口があるのであれば、ケミホタルの代わりに差し込んで使ってみるのもいいかと思います。
真鯛の夜のカゴ釣り
夜に真鯛を狙うことによるメリットは主に二つです。
1つ目は 大型の真鯛を狙うことができるということです。
大型の真鯛ほど警戒心が強く、怪しい餌には食いついてきません。
釣り人に釣られることなく学習しながら育ってきたため大きく成長しているということもあり、一筋縄ではいきません。
しかし、夜になると人や船の活動も少なくなり、警戒心が薄れる時間帯となります。
そのため、日中に釣りをするよりも夜中に釣りをするほうが、大型の真鯛が釣れる可能性が高まります。
2つ目のメリットは、遠投しなくても浅場で釣れることが多いということです。
これは岸際の人や船の活動が停止するため餌を探しに真鯛が浅瀬にやってきます。
浅場と言っても岸壁沿いというわけではなく、岸から50m以上離れた場所であることもあります。
しかし、50,60mであれば、夜の遠投カゴ釣りであれば射程圏内です。
フカセ釣りでは、遠投ではなかなか届かない範囲ですが、カゴ釣りであれば狙うことができるのです。
真鯛のカゴ釣りの仕掛け
基本的には日中の遠投カゴ釣りの仕掛けをそのままに、ハリスと針を変えていきます。
カゴは以下をご参照ください。
ウキはこちら
変えるべきなのはハリスです。
私は日中はフロロカーボンの3号程度を使用します。
しかし、夜になると70㎝アップの真鯛が釣れる可能性もあるのでハリスは5号まで太くします。
使っているのはシーガーの船ハリスです。
安くて強度があり、コストパフォーマンスに優れたハリスです。
夜のカゴ釣りであれば、5号程度のハリスでも難なく食ってくることが多いです。
フカセ釣りなどでは、1.5号のハリスを使用するグレでさえ5号のハリスで釣れることがあります。
針はケン付真鯛の12号です。
ケンがついているとオキアミがずれる心配が少なくなります。
オキアミからずれて針が刺さっている状態では、いくら夜とはいえ、オキアミそのもののシルエットが変わり釣れる可能性は低くなります。
見えずらい夜こそ餌ずれに対する不安のない針を使いたいものです。
アジの夜のカゴ釣り
アジのカゴ釣りでは、仕掛けはハリスの短いものを推奨します。
例えば遠投カゴ ショートなどです。
アジの釣りでは、ハリスをふわふわと水中で漂わせることはさほど重要ではありません。
コマセの入ったカゴ近くまで突っ込んでくることが多いのでコマセに近いところに仕掛けがあったほうがヒット率は高まります。
仕掛けは短くすることで、仕掛けが絡みにくくなることもメリットになります。
夜見えずらい中で、仕掛けが絡まってしまうと解くのも大変ですし回遊してきたアジの時合い逃してしまうかもしれません。
夜釣りで釣果を伸ばすコツとしては、コマセに反射する鉱物を含む集魚剤を加えるとよいでしょう。
おすすめなのは、夜釣りパワー白です。
イサキ用の餌ですが、白い煙幕と鉱物のキララがわずかな水中の光を反射し、夜に水中で輝くイルミネーションのような効果を発揮してくれます。
1000円前後ですが、一袋使い切る必要はなく、アミエビの量の1/3を集魚剤にするという使い方でいいでしょう。
ちょっとお高いなという人は、夜中ではアピール力が少し弱い感じもしますが、アジパワーでも代用できます。
アミエビやオキアミだけでも十分釣ることはできますが、そこに集魚剤を併用することで、さらに釣れる可能性が高まります。
今までカゴ釣りに集魚剤を使っていなかったという人は試しに使ってみてはいかがでしょうか。
カゴ釣りにおすすめの餌と必要な量を算出。コマセや練りエサの使い方
【あとがき】
今回の記事を書き終えて、改めて「夜釣り」というテーマの奥深さに思いを馳せています。もともと私は日中の釣りが中心でしたが、ある時期から「夜という条件下で、いつもと違う世界が広がるのではないか」という思いに駆られ、様々な経験を積むようになりました。そして、その魅力を多くの方に知ってもらいたいとの気持ちが大きくなり、こうして“夜のカゴ釣り”にフォーカスした記事を書いた次第です。やはり夜釣りには、昼間とは異なる静寂感や、闇の中で手探りしながら魚を狙うスリル、そして警戒心の解けた大型魚との邂逅といった特別な魅力があります。
執筆を進めながら、改めてカゴ釣りの奥深さに気づかされました。昼間の釣りと比較して、夜間は視認性や安全面に気を配る必要が大きいものの、電気ウキを使うことでアタリを捉えたり、仕掛けのバランスを探りながら少しずつ調整していく釣りの醍醐味を味わえたりします。特に電池式の電気ウキの明るさを初めて体感した時の衝撃は忘れられません。暗闇に浮かぶウキの小さな光は想像以上に頼もしく、遠投した先で「ちゃんとウキが立っている」という安心感が大きかったのです。日中と違って「見えにくい」からこそ、照明器具やウキの光の存在が非常に重要になるということを、執筆しながら再確認しました。
また、カゴ釣りは遠投能力が大きな武器になりますが、夜に浅場へ寄ってくる大型の真鯛を狙える魅力も興味深いポイントです。通常は沖へ出てしまうサイズでも、夜間は警戒心が薄れ、意外と近場に寄ってきます。私自身、以前に沼津の千本浜で夜のカゴ釣りをした際、まさにこの「浅場に寄ってきた良型の魚」を実感しました。あのときはメイチダイでしたが、カゴ釣りのウキが赤く光る遥か先で、コツンという弱いアタリがあってから一気に引き込みが入り、ドラグが鳴るほどのやりとりが始まったときの興奮は、今でもはっきり覚えています。昼間の釣りではあまり出会う機会のなかった魚が、夜という舞台で出現し、しかもやりとりの途中に明かりを照らすと銀鱗が闇の中で一瞬だけ輝くという、幻想的な光景が広がりました。あの経験のおかげで、夜釣りの可能性は想像以上に大きいと痛感したものです。
さらに、夜釣りであればイサキも有力なターゲットになります。私は東伊豆の地磯に通っていた時期があり、例会の先輩方によく「夜の磯には予想外の大物が回遊してくることがあるから、油断しちゃだめだよ」と繰り返し言われました。実際に地磯で夜釣りをしていたら、ウキがスッと沈んだと同時に横方向へ走るような強い引きがあって、上がってきたのが40cm近いイサキだったことがあります。普段のフカセ釣りと同様の仕掛けではありながら、暗い海にコマセの煙幕が広がったタイミングで思いがけない大物がヒットする感動は言葉になりません。もちろん、安全には最大限の配慮が必要ですが、こうしたドラマが夜釣りには潜んでいるのだと改めて思い知らされました。こうしたリアルな体験があるからこそ、夜釣りに関連する記事を書きたいと思ったのです。
実を言えば、執筆するにあたっては私自身、釣り仲間や先輩方からのアドバイスも大きく参考にしています。夜釣りではどんなヘッドライトがいいか、電池式ウキにはどのくらいの電池が必要か、ハリスを太めにしても夜のほうが魚が食ってくることはなぜか――そんな会話を重ねるうちに、仲間と盛り上がる一方で、夜釣りには独自のイロハがあると感じました。特に暗闇で仕掛けが絡まったときの対処法や、電気ウキの光量調整といった、文章だけでは伝えきれないコツもたくさんあって、実釣経験や先輩方の助言の重みを実感します。ここで得た知識や体験を整理しながら、多くの方が夜の釣り場で戸惑わずに楽しめるよう、少しでもお役に立つ情報を提供したかったのが、今回の記事の意図のひとつでもあります。
このあとがきをご覧いただいている皆さんに、ぜひともお伝えしたいのは、「夜釣りは初心者でも一歩踏み出せば、意外と楽しめる」ということです。確かにヘッドライトや電気ウキ、集魚剤など準備すべき道具は増えますし、足場の安全や周囲に配慮する面倒もあります。しかし、その分だけ新たな出会いや感動が待っています。特に、昼間には見向きもしなかった大物が夜になると回遊してくることも多く、今までにない釣果が得られるかもしれません。最初の一匹を手にするまでにはちょっとしたコツと経験が必要ですが、思い通りに狙った魚がヒットした時の喜びは格別です。私が沼津や東伊豆の地磯で味わったような、忘れられない一夜を皆さんにも味わってほしいと思っています。
そして何より、このブログ記事を読んで、「次の週末にでも夜釣りにチャレンジしてみよう」「日が落ちるまで竿を出してみよう」と思っていただけたら、これほど嬉しいことはありません。現代では仕事や家事、育児などに追われて、なかなか釣りの時間を確保するのは難しいかもしれません。それでも夜釣りならば、日中の用事を済ませた後に少しだけ時間を捻出して出かけることができるかもしれません。もし釣り場が近ければ、仕事帰りや休日の夜など、ほんの数時間でも楽しめるのが夜釣りの魅力です。ライトやウキの準備さえ整えば、短い時間でも大きな一発があるかもしれません。
今回の記事では、主に真鯛やアジをターゲットにしたカゴ釣りについてご紹介しましたが、魚種はそれだけに限りません。イサキやメイチダイ、チヌ、時には青物が回ってくる可能性もあります。仕掛けやコマセの工夫次第で、夜の海が未知のフィールドに変貌するのです。ぜひ皆さんも、ご自分のスタイルや釣り場に合わせていろいろなアレンジを加えながら楽しんでみてください。記事のなかで触れた電池式の電気ウキや太めのハリス、夜釣り用の集魚剤などはその第一歩として取り入れやすい道具たちばかりです。初めての方でもチャレンジしやすく、経験者にはさらなる釣果アップを狙うヒントになるはずです。
最後になりますが、夜釣りには昼間とは違うリスクがある一方で、仲間と一緒に釣り道具を囲みつつ、静かな波音を聞きながら過ごす時間は、まるで別世界のように特別です。星空の下で、ウキの明かりを頼りにじっと海面を見つめていると、日頃の喧騒を忘れさせてくれるような不思議な魅力があるものです。皆さんもぜひ、安全面やマナーを守りながら、夜の海がもたらす大きなロマンを堪能していただければと思います。
このあとがきを読んで、少しでも夜釣りへの興味が高まったならば幸いです。次の週末や休みの日に、ぜひ夜釣り用のヘッドライトや電気ウキ、そして十分な装備を携えて釣り場へ足を運んでみてください。新しい発見や学び、そして素晴らしい魚との出会いがきっと皆さんを待っていることでしょう。大物とのファイトの瞬間は、一生記憶に残る思い出になるはずです。これからも、こうした実体験をもとに多彩な釣り情報をお届けしていきたいと考えていますので、また別の記事も楽しみにしていただければ嬉しく思います。