クロダイ・チヌ

チヌをコーンで釣る方法を紹介。コーン缶を餌としての使う秘策とは

チヌ(クロダイ)は、スーパーで買えるコーン缶でも釣れます。私も実際に使っていますし、持ち帰ったチヌを捌いたときには、胃の中からコーンが出てきました。

ただし、コーン缶を一つ持っていけば、それだけで簡単に釣れるという話ではありません。

オキアミがエサ取りに取られるとき、チヌのいるタナまで付けエサを残す。私がコーンを用意する一番の理由はここです。この記事では、フカセ釣りを中心に、コーン缶の準備、針への付け方、釣れないときに見直すところまで紹介します。

この記事は、こんな方におすすめ

  • チヌをコーンで釣ってみたい人
  • コーン缶の使い方や針への付け方を知りたい人
  • コーンで釣れる魚や、エサ取り対策を知りたい人

チヌはコーンで釣れるのか?

結論は、チヌはコーンを食べます。最初は私も半信半疑でした。人間がサラダに入れるものを針に刺して、海へ投げるのですから、少し不思議な気がしますよね。

チヌはエビやカニ、貝類だけでなく、海藻も食べる魚です。食性の幅広さは、国土交通省のクロダイの解説でも紹介されています。

しかし、いろいろ食べることと、どのエサでも同じように釣れることは別です。私もコーンが残り続けて、オキアミへ戻した経験があります。コーンは、ほかの付けエサと交ぜて使い分ける選択肢と考えると取り入れやすいと思います。

1月のチヌも、コーンとオキアミの抱き合わせで釣れた

冒頭のチヌは、1月のフカセ釣りで釣った魚です。このときは、はごろもフーズのコーンとオキアミを一緒に針へ付けて使いました。

ウキは、いきなり勢いよく消えたわけではありません。抑え込まれるようにムズムズと動き、そのまま見ていると、3秒ほどしてスパッと海中へ沈んでいきました。

実釣で感じたこと

小さく沈んだところでは竿を立てず、ウキが沈み続けるのを見てから合わせました。掛けるまでの間は少し長く感じましたが、チヌが掛かると、半信半疑で付けていたコーンも急に頼もしく見えたものです。

ただ、この釣果はコーン単体ではなく、オキアミとの抱き合わせです。また、3秒はそのときのアタリの間隔であって、毎回数えて待つという意味ではありません。

持ち帰って捌いてみると、胃の中にはコーンのほか、麦、オキアミ、サナギが見つかりました。撒き餌に入っているものを、いろいろ食べていたことが分かります。

この下に、チヌの内臓と胃内容物の写真があります。苦手な方は、次の「コーン缶の使い方」へ進んでください。

胃にコーンがあったからといって、針に付けた粒と撒き餌の粒を区別できるわけではありません。それでも、チヌが海中のコーンを実際に食べていたことは、私にとって十分に印象に残る出来事でした。

コーン缶の使い方

スーパーのコーンと釣り用、どちらを選ぶ?

初めて試すなら、粒状のスイートコーン缶で十分です。クリーム状のものでは、粒を針に刺して使えません。

私は家に常備していた、はごろもフーズの「シャキッと!コーン」を使いました。トップバリュのコーンで釣れたこともあります。

一方、マルキユーのくわせコーンを使って、釣れなかった日もありました。これだけで食用のほうが優秀とは思っていません。同じ釣り場でも、エサ取りの数やチヌの反応が違うからです。

釣り用の「ニューくわせコーン」は、やわらかさや食い込みを意識して仕上げられ、アミノ酸も添加されています。手元のコーン缶で試すか、釣り用に加工されたものを用意するか、という選び方でよいと思います。

ちなみに、人間が食べるなら私はシャキッとした歯ごたえが好みです。ただ、その好みがそのままチヌの好みになるわけではないのが、面白いところですね。

付けエサを先に取り分け、残りを撒き餌へ混ぜる

私はコーンを使う日は、撒き餌にもコーンを混ぜます。針に付けるものと同じ粒を、チヌがエサを拾う場所にも入れておきたいからです。

コーン缶の準備手順

  1. 缶を開けたら、皮が破れていない粒を付けエサ用の容器へ取り分けます。
  2. 残りはオキアミと配合エサを合わせた撒き餌へ混ぜます。すでにコーン入りの配合エサなら、粒の量を見て加減します。
  3. 缶に汁が多ければ少しずつ加え、撒き餌の硬さを確かめます。汁ごと一度に入れて、緩くしすぎないようにします。
  4. 付けエサは少量ずつ手元へ出し、残りはふたをして保冷します。

付けエサ用の粒を、撒き餌を作る前に確保しておく。これだけで、釣りながらバッカンの中から使える粒を探す手間が減ります。

コーンの混ぜる量に、毎回同じ正解があるとは考えていません。まずは粒が偏らないように混ぜ、普段の撒き餌のまとまりを崩さないことを優先しています。

⚠ 注意:釣り餌にしたコーンは食用へ戻さないでください。料理にも使うなら、釣り餌や海水に触れる前に清潔な容器へ取り分け、冷蔵して早めに使います。オキアミの汁に漬けたものや釣り用コーンは、食べる分と分けて扱いましょう。

コーンの針への付け方

まずは1〜2粒。針先を埋め込まない

コーンは、粒の大きさと針の大きさを見ながら1〜2粒から始めると扱いやすいです。目立たせたいときには2〜3粒に増やしますが、多く付ければよいというものでもありません。

  1. つぶれていない粒を選び、指で軽く支えます。
  2. 粒の側面から針を通し、反対側の皮まで貫通させます。強く握って中身を押し出さないようにします。
  3. 針の曲がりに沿わせ、2粒目を付けるなら1粒目とまとまる位置へ寄せます。
  4. 最後に針先を少し出し、皮や粒で針先が塞がっていないか確かめます。

私も目立たせようとして3粒を押し込んだところ、針の曲がった部分がコーンでいっぱいになったことがありました。回収すると粒がずれ、針先まで皮で覆われています。そこで1粒減らし、針先の周りに余裕を作り直しました。

その変更だけで魚が釣れたわけではありませんが、少なくとも、付けたエサで自分の針先を塞いでしまう状態は避けられました。

粒数よりも、針先が働ける付け方になっているかを優先する。投入後にエサが外れる場合も、いきなり魚に取られたと考えず、皮が裂けていないか、投げる勢いが強すぎないかを見直してください。

オキアミやサナギと抱き合わせる

コーンだけで反応がないときは、ほかのエサを一緒に付ける方法もあります。私はコーンとオキアミの抱き合わせを、コーン単体と比べながら使います。

  • コーン1〜2粒+オキアミ:コーン単体では反応がないときに試す組み合わせ。
  • コーン1粒+サナギ:それぞれを針に収められる大きさで付ける組み合わせ。
  • コーン1〜2粒を練りエサで包む:練りエサが崩れた後にコーンを残したいときの使い方。

オキアミを合わせれば、その部分をエサ取りにつつかれることもあります。回収してコーンだけが残っていたら、次はコーン単体と比べてみる。組み合わせを増やすことより、何が残って戻るかを見て選ぶほうが、次の一投を考えやすくなります。

コーンを使う場面と、釣れないときの見直し

夏から秋、オキアミが残らないときに試す

コーンを出す機会が多いのは、夏から秋のエサ取りが多い時期です。オキアミがすぐになくなってしまう場面では、エサを替えて持ちを比べる価値があります。

夏の堤防で、撒き餌を打つたびに水面近くへ小魚が集まり、仕掛けが落ち着く前にオキアミがなくなる日がありました。そこでコーン2粒に替えると、今度は粒が付いたまま戻ってきます。

これなら釣りになる、と最初は少し安心しました。ところが、同じ筋を流していてもウキは入りません。

次は撒き餌の真ん中へ入れるのをやめて、少し離した位置から仕掛けを沈め、潮下で撒き餌の沈む筋へ寄せるつもりで流しました。エサは残りましたが、その流しでもチヌのアタリまでは出ませんでした。

コーンに替えて改善したのは、まずエサ持ちです。エサが残ることと、チヌが食うことは分けて考える。ここを混同すると、何も変わっていないウキをいつまでも眺めることになります。

なお、コーンもフグやカワハギなどにつつかれることがあります。小魚が集まったからといって、必ず後からチヌが来るわけでもありません。

ポイント

コーンは、エサ取りのいる場所でチヌにエサを届けるための選択肢です。替えた後は「残ったか」だけでなく、「どの位置まで流したか」「アタリが出たか」も見てください。

冬でも釣れるが、コーンだけに絞らない

先ほどのように、1月にもコーンを使ってチヌは釣れました。ただ、私の経験では、冬はオキアミや練りエサから反応を探るほうが組み立てやすいと感じています。

コーンがきれいなまま戻るからといって、そのエサを使い続ける必要はありません。オキアミへ戻したときにエサが取られるなら、その違いを見ながら、コーンとの抱き合わせも試してみます。

季節だけで出番を決めるより、その日のエサの残り方を見て使うほうが、私は納得して釣りを続けられます。

コーンが残るのに釣れないときは、タナと流す位置を確かめる

エサの銘柄を替える前に、チヌへ届く釣り方になっているかを確かめます。底付近を狙うフカセ釣りなら、水深を測ってウキ下を合わせ、そこから反応を見るのが出発点です。

戻ってきたエサ・仕掛けの状態 次に試すこと
オキアミはなくなり、コーンは残る コーンでエサを残しつつ、投入点と撒き餌の沈む位置を合わせ直す。
どちらもきれいに残り、アタリもない 水深とタナを確かめ、流す筋を変える。粒数やエサの種類も一つずつ変える。
コーンの皮だけ残る・かじられる エサ取りも考え、別の粒やサナギ・練りエサと比べる。
毎回似た位置でウキが止まる・沈む 底や障害物への接触も考え、ウキ下を少し浅くして違いを見る。

エサ、針、ウキ下を一度に全部変えると、何が影響したのか分からなくなります。まず一つ変えて、戻ってきた仕掛けを確かめる。コーンのように残りやすいエサは、その確認にも使いやすいと思います。

コーンを使うなら「ニュー活さなぎミンチ激荒」も便利

撒き餌と付けエサを一緒に用意したいとき、私が使うのが「ニュー活さなぎミンチ激荒」です。

ニュー活さなぎミンチ激荒には、粗く加工したサナギと、付けエサに使える粒状のサナギ、カットコーンが入っています。コーンだけでなく、サナギも拾って使えるのが便利です。

私はこれを混ぜた撒き餌で好釣果に恵まれたことがあり、使い続けています。中のコーンもサナギのにおいが付いているので、食用の缶詰とは違う付けエサとして試せます。

使うときは、撒き餌へ混ぜる前に、針に付けやすいコーンとサナギを拾っておきます。カットコーンなので、どの粒でも同じように刺せるわけではありません。皮が残り、針に収まりやすいものを選びます。

私は付けエサ用に全体の3分の1ほどを分け、残りの3分の2を撒き餌へ入れる使い方もしています。ただ、これは固定の配分ではありません。短時間の釣りなら、使う粒だけ先に拾えば足ります。

食用コーンをオキアミの汁へ漬けて使う方法もあります。最初からあれこれ加工するより、まず普通のコーンでエサ持ちを見て、次ににおいや組み合わせを変えてみると違いを追いやすいと思います。

コーンに使うチヌ針の選び方

コーン用の針は、付ける粒が収まり、針先が出る大きさを優先します。黄色い針は私も使いますが、色を合わせるだけで釣れるとは考えていません。

私が使っているのは、金龍の勝負チヌです。

コーンや「食い渋りイエロー」のような黄色いエサに色を合わせたいときに選んでいます。金龍には、黄色で短軸の「勝負ちぬ ネリエ&コーン」もあります。

針の色より先に、粒数と針の大きさの釣り合いを確かめる。小さな針へ無理に3粒を詰め込むより、1〜2粒へ減らすか、付けたいエサに合う針へ替えたほうが扱いやすいです。

釣り場のチヌの大きさや障害物に必要な強さもありますので、エサを小さく見せるためだけに細い針へ落としすぎないようにしています。

チヌ以外にコーンで釣れた魚

コーンで釣れたことがあるのは、チヌだけではありません。私の釣りでは、次の魚にも実績がありました。

コーンで釣れる魚

チヌ、キビレ、サバ、マダイの幼魚(チャリコ)、タカノハダイ、カワハギ、カサゴ、コイ、ニゴイ、ニジマス

サバとチャリコはフカセ釣りの中層、キビレとタカノハダイは底狙い、カワハギとカサゴはかかり釣りの底付近で釣れました。コイとニゴイは、近くの湖で吸い込み仕掛けやウキ釣りにコーンを使っています。

ただし、これは私が釣れた魚の一覧です。どの魚もコーンだけで効率よく狙える、というおすすめ順ではありません。

ニジマスは、プールを利用した釣り場で釣ったことがあります。そのときに配られたエサがコーンでした。

ところが、渓流でも試してみたらアタリすらありませんでした。同じニジマスでも、一度釣れたエサが別の釣り場でも通用するとは限らないのですね。プールの釣りで使えたからといって、渓流の定番エサまで置いていくのはおすすめしません。

ニジマス釣りで使ったエサは、こちらでも紹介しています。

ニジマス(トラウト)が釣れる餌を紹介。これで釣れる!イクラ以外も食ってくる

まとめ

スーパーのコーン缶も、チヌ釣りの付けエサになります。まずは普段のオキアミと一緒に用意して、エサ取りが多いときに1〜2粒を付けて比べてみてください。

コーンに替えた後も、エサの残り方とタナ、撒き餌との位置関係を見る。私が持っていってよかったと感じるのは、コーンがあることで、オキアミだけでは試せなかった流し方を試せるときです。

撒き餌の選び方も合わせて考えたい方は、次の記事もどうぞ。

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あとがき・感想

コーンでチヌを釣ることに興味を持ったころは、正直なところ、安く手に入るという点にかなり惹かれていました。釣具店へ行かなくても、家の戸棚にある缶詰を一つ持っていける。食べ慣れたコーンが魚のエサにもなるなら、こんな身近なものはありません。

それでも、初めから素直に信じていたわけではないです。漁港で出会った釣り人が、コーンで30cm台半ばのチヌを釣るのを見たときも、驚きと一緒に、その人だから釣れたのではないかという気持ちがありました。エサだけ同じにしても、私に同じように釣れるかは分かりませんからね。

自分でもコーンを使い、45cmを超えるチヌが釣れたときは、ずいぶん嬉しかったのを覚えています。そのときは先にアミエビを撒いていて、小魚も多く集まっていました。結果が出ると、つい、その日選んだエサも、投入したタイミングも、全部正しかったような気になってしまいます。

しかし、同じように用意したつもりでも、次にコーンが残り続けると、途端に自信がなくなります。釣れた日のことを思い出しながら、もう一投だけ、と続けてしまう。私はこの、釣れた経験を手放せなくなるところが、なかなか直りませんでした。

そんなとき、オキアミに戻すことを少し負けたように感じていたのも、今考えるとおかしな話です。チヌを釣りに来たはずなのに、途中からコーンで釣れると証明することが目的になっていたのでしょう。付けエサの容器にはほかのエサもあるのに、黄色い粒ばかり拾っていました。

持ち帰ったチヌの胃から、コーンと一緒に麦やサナギが出てきたときのことも、後になって受け止め方が変わりました。最初は、やっぱりコーンを食べている、と嬉しかったのです。でも、よく考えると、チヌは私が選んだ一種類だけを食べていたわけではありません。

こちらは缶詰のメーカーや針に付ける数で迷っているのに、魚は撒かれてきたエサをいろいろ拾っていた。そのことを考えると、コーンだけを特別扱いしすぎなくてもよいのだと思えるようになりました。魚の口の中までは見えませんが、少なくとも、自分の予想より選択肢が広かったのは確かです。

それからは、釣れなかった日も、片付ける前にエサの状態を少し気にするようになりました。コーンの皮が裂けていたのか、きれいなままだったのか。オキアミまで残っていたのか。細かな記録を毎回つけるほど几帳面ではありませんが、釣れた、釣れなかっただけで終わらせるより、次に試すことを一つ考えられます。

もちろん、帰り道まで答えが出ないこともあります。コーンが合わなかったのか、魚のいるところへ入っていなかったのか、そもそもチヌが少なかったのか。その全部を一日の釣りで見分けられるわけではありません。分からないまま持ち帰る疑問があるから、また同じエサを持っていくのだと思います。

今もスーパーでコーン缶を見ると、食事のことより先に、次の釣りで使おうかと考えてしまいます。食べる分は家で取り分けておけば、釣りの成績に関係なくスープにもできますしね。手軽だから試せるし、釣れなくても大げさな失敗にしなくて済む。私には、そのくらいの距離感が合っています。

次に使うときも、まずは手元の粒をよく見て針に付けるつもりです。前に釣れたエサを信じる気持ちと、目の前の反応を見て替える気持ち。どちらか一方だけにならないようにしたいですね。

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