青イソメといえば海釣りの万能餌としてなんでも釣れるようなイメージがあるかもしれませんが、青イソメでも釣れない魚や釣れない場合があります。
ここでは青イソメで釣れない理由や逆に釣れる魚、青イソメのおすすめの仕掛けを見ていきましょう。
目次
青イソメで釣れない理由
青イソメで釣れない理由として考えられるのが、対象魚が青イソメを好んでいない場合が考えられます。
アイゴ・ボラ・イサキ・タカノハダイなど、釣れないわけではないけれども、反応が良くない魚も多くいます。
もう一つは、青イソメが死んでしまっていて食いつきが悪くなっている場合が考えられます。
青イソメは新鮮な方が食いがよくなります。
イソメが死んでしまうと水中で動かなくなり、動きとしてアピールすることができなくなります。
青イソメで釣れないのはイソメが悪いわけではない
エサが悪いのではなくて、釣っている場所や釣り場の状況が悪い場合も考えられます。
魚のいない場所で釣りをしていては、どんなに新鮮なイソメを付けても釣ることはできません。
また、前日に雨が降って濁りが入った時や雪解け水が流れ込んでいる場所など、急激な温度変化や水中の変化があった場合は、魚の食いが極端に落ちる可能性があります。
他にも青イソメで釣れない場合に考えられる原因としてイソメそのものが悪いのではなく、釣り針が大きくて食ってこない場合や仕掛けに原因がある可能性もあります。
魚からの目線で見れば、針付きのイソメは、串に刺さった焼き鳥のようなもので、一口で丸のみにしようとすると口の中をケガする可能性があると思ってしまいます。
針をイソメの中に綺麗に隠すように刺してあげなければ、魚も警戒して食ってこなくなります。
そのため針のサイズも重要でハリが大きすぎると魚が違和感を感じて食ってきませんし、針が小さすぎるとアワセたときにすっぽ抜けの原因にもなります。
釣りたい魚のサイズに合わせて適切なサイズの仕掛けを選ぶ必要があります。
青イソメを使うおすすめの仕掛け
次に青イソメを使う場合のおすすめの仕掛けを見ていきましょう。
ハヤブサ(Hayabusa) かんたん投げ釣りセット 立つ天秤 2本
まずは かんたん投げ釣りセットです。
全長が65㎝のショートタイプで、枝には絡み止めのパイプがついているので余計な糸がらみが少なく初心者でも扱いやすい仕掛けです。
立つ天秤で仕掛けを浮かせてくれるので根がかりもしにくくなっています。
オモリが7号と軽めなのでショートロッドやルアー竿などでちょい投げ釣りをするがいいでしょう。
青イソメを付けるときは針先から1.5cmほど垂らすことでイソメが水中でゆらゆらと揺れてアピールすることができます。
ささめ針(SASAME) X-002 ボウズのがれ 【投釣りの巻】
カサゴなど根魚を堤防近くで狙うのであればささめ針のボウズのがれがおすすめです。
ボウズというのは魚釣りで何も釣れなかったときのことを意味しており、お坊さんには髪が一本もないことから、1本も魚が釣れなかったことをボウズやオデコというようになりました。ひどい話です。そんなボウズを逃れたい人に向けて作られたのがボウズのがれという仕掛けです。
この仕掛けは高さの違う3段階でエサをつるすことができるので、遊泳層の違う魚を一度に狙うことができます。
中層のアジやカワハギ、底のチヌやアイナメ、カレイなど、様々な魚を一度に狙うことができるので、釣れる可能性が高まります。
青イソメを付けるときには上の針には大きくつけて遠くからでも見えるようにして、下の針には食いやすいように小さくつけるとヒット率が高まるでしょう。
ささめ針(SASAME) VE803 ブラクリ 堤防仕掛
もっと手軽に釣りをしたいのであればブラクリがおすすめです。
4号程度の大きさのブラクリにアオイソメを一匹そのまま付けます。
半分にしてもいいですが、とりあえず一匹掛けてみて魚の反応があるかをみてみます。
アタるけどのらないときには、青イソメを半分にして小さくしていきます。
ブラクリは遠投するのではなく、足元の堤防の隙間やスリット、テトラの隙間などに落とし込んで使います。
まとめ
ここでは青イソメでは釣れなかった理由やおすすめの仕掛けを見てきました。
青イソメで釣れない場合は、釣り場に魚がいない場合を除いて、イソメ自体の鮮度に問題があるか、仕掛けがあっていない場合が考えられます。
青イソメは万能なエサでほとんどの魚は好んで食ってきます。
あとは、使いやすい適切な仕掛けを選ぶことで、青イソメを使うことでたくさん釣れるようになることでしょう。
【あとがき】
今回の記事を書き終えて、改めて青イソメという餌の奥深さと、初心者の方がつまずきやすいポイントの多さを実感しています。執筆の意図としては、「青イソメでどうして釣れないのか」という疑問に対して、自分自身が実際に体験してきたことや、周囲の釣り仲間、釣具店での情報交換を通じて得た知識をわかりやすくまとめることでした。青イソメは万能餌だと言われる反面、細かいところを押さえていないと結果が出ないものでもあります。その点を深く掘り下げ、自分なりに強調したい内容としては、イソメの鮮度や針の掛け方、そして釣り場の状況と仕掛け選びの重要性です。
そもそもこのテーマを掘り下げるきっかけになったのが、会社の後輩からの相談でした。彼は入社して間もない釣り初心者で、よく話をする中で「青イソメを使ってみたけれど全然釣れない」という嘆きを聞いたのです。詳細を聞いてみると、彼が使用していた仕掛けはかなり大きめの針に巨大な天秤オモリという、いわゆる「投げ釣りスタイル」そのものが初心者には少し難易度の高いものでした。おまけに、青イソメも購入後にうまく保存できずに弱ってしまい、釣行の当日にはほとんど動かなくなっていたようです。さらに驚いたのが、イソメをまっすぐに針に刺す方法がわからず、ただ針先にちょこんと引っかけただけで投げていたという点でした。まるで串に刺さった焼き鳥状態ではなく、焼き鳥にすらなりきっていないような不安定な掛け方だったそうで、これでは魚が警戒しても仕方がありません。
このエピソードを聞いて、自分が普段当たり前のようにやっている「針への通し方」や「仕掛けのセレクト」、さらには「海水温や潮回り、天候や水の濁り」など、さまざまな要因を総合的に考慮することは、初心者の方にとっては相当ハードルが高いのだと改めて感じました。釣りガチ勢の友人らは、そうしたことを経験上すでに当たり前のように理解しているので、説明を求められると逆に「どこから話していいものか」と困惑する場面が多々あるのです。きちんと理論立てて説明していかないと、「とにかく青イソメを付けて投げれば釣れるんじゃないの?」という誤解はなかなか解けません。そこで今回の記事では、細かいステップにわけて「なぜ釣れないのか」「どうしたら釣れるのか」を、初心者の目線からまとめてみようと考えました。
執筆中に思い出したエピソードとしては、以前千葉県のサーフで青イソメを使った釣りの比較検証をしたときのことがとても印象に残っています。現地のサーファーやファミリーフィッシングの方々が多いポイントで、砂地が広がる一見単調そうな釣り場でした。しかし実際に投げてみると、水中には微妙なかけ上がりや、敷石が入っているエリアがあり、そこを狙うかどうかでアタリの数が大きく変わったのです。最初のうちは「やっぱり青イソメなら大抵の魚が釣れるだろう」と楽観していたのですが、やはり動かないイソメを付けていたり、狙うポイントをずらしてしまうと極端にアタリが減りました。一方でイソメを元気に保ち、こまめに取り替えて誘いを入れたり、かけ上がりの先に仕掛けが落ちるように投げたりすると、シロギスやイシモチが次々にヒット。こうした「ちょっとした差」が最終的に釣果に大きな差を生むのだと痛感したのです。
また、記事にも書いたように仕掛けの重要性は言うまでもありません。青イソメが“何でも釣れる餌”と評されるのは事実ですが、その餌を最大限に活かすためには、魚が違和感を覚えずに口を使えるサイズの針や幹糸・ハリスの太さを選ぶ必要があります。ある日、釣具店のスタッフさんに「青イソメって、何号の針がいいんですか?」と尋ねている方を見かけたことがあります。スタッフさんは「釣りたい魚の大きさや、釣り方にもよりますが、できれば複数のサイズを用意しておくと安心ですよ」とアドバイスしていました。実際、その通りで、アジやメバルのような小型の魚がターゲットなら小さめの針、カレイやアイナメなど底物狙いならやや大きめの針、と使い分けることでヒット率は飛躍的に上がります。そこに天秤やブラクリといった仕掛けの形状の違いも組み合わせれば、さらに幅広い状況に対応できるわけです。
後輩の相談に戻ると、彼はその後、私が紹介した「かんたん投げ釣りセット」などを試したり、死にかけていた青イソメの代わりにパワーイソメに切り替えてみたりして、かなり釣果を得られるようになりました。最初は「イソメって気持ち悪いし、どう刺すのか全然わからない」と言っていた彼も、今では針に通す手際もだいぶ慣れた様子です。そんな姿を見ていると、「やはり餌そのものの性能というよりは、使い方次第なんだな」としみじみ思わされます。記事の中でも繰り返し触れましたが、青イソメが釣れない理由はイソメのせいばかりではありません。状況判断や仕掛けのマッチング、自分が狙いたい魚に合わせた工夫があってこそ、この万能餌のポテンシャルを引き出せるのだと思います。
また、記事でも簡単に触れましたが、釣り場の水温や季節の変わり目、前日の雨や雪解け水の流入など、自然環境の変化にも敏感である必要があります。これらの要素は初心者にとっては見落としがちなポイントです。やみくもに「青イソメならなんとかなるだろう」と思っていても、魚の活性が下がってしまうタイミングでは、いくら元気なイソメを付けていても苦戦することがあります。たとえば真冬の時期、急激に冷え込んだ翌日などは、比較的活性の高いメバルやアイナメといった魚でも、かなり口を使いにくくなる場面があるのです。それを知っているだけでも、釣り人としての視野は大きく広がるはずです。
千葉県のサーフでの検証を通じて感じたのは、環境に合わせて青イソメのサイズや付け方を都度調整していく大切さでした。イソメの先端を少し垂らすようにして揺れを演出するのか、あるいはイソメ全体をすっぽり針に通して動きを抑えるのかによって、反応する魚種が微妙に変わります。アタリがあれば、すかさず仕掛けの状態をチェックし、イソメがかじられたままになっていないか、フックの先端が出てしまっていないかなどを細かく確認することも重要です。こうしたこまめな観察と試行錯誤が、青イソメの“万能”とも言われる力を存分に活かすカギになると感じます。
さらに、仲間との情報交換も欠かせません。たとえば同じ日に同じポイントで釣りをしていても、人によって仕掛けや投げるコース、引き方に微妙な差があるため、成果が大きく分かれます。自分だけで試すのは限界があるので、釣り場で出会った方やプロスタッフ、釣具店店員などからのちょっとしたヒントがとても貴重です。今回の記事でも、かんたん投げ釣りセットやささめ針のボウズのがれ、ブラクリなどを例示しましたが、実際のところ、こうした仕掛けはすべて周囲の釣り好きな仲間たちから教えてもらったものです。私自身の体験に加え、周りの人々の知恵を取り込みながら書けたおかげで、より初心者にもわかりやすい記事になったのではないかと思っています。
以上のように、青イソメで釣れない理由から逆に釣れる工夫まで、初心者でも実践しやすいノウハウをまとめたのが今回の記事です。最初は単純に「青イソメだから釣れないというわけではない」ということを伝えたくて書き始めましたが、書き進めるうちに、私自身が初心を振り返る良いきっかけにもなりました。とにかく“投げて待つ”だけでは釣れないのが魚釣りの面白さでもあり、奥深さでもあるのだと再認識した次第です。
これからも青イソメに限らず、さまざまな餌やルアーでの釣りを研究しながら、初心者の方がつまずきやすいポイントや意外な落とし穴などを記事にまとめていきたいと思います。
青イソメを使い切ってしまった場合には、同様の仕掛けでパワーイソメを使えば同じように魚を釣ることができます。
パワーイソメについて詳しくは以下の記事をご参照ください。
パワーイソメで釣れる魚一覧とおすすめの色。釣れない理由と保存方法紹介