磯釣りを楽しむ上で、ヒップガードは欠かすことのできない重要なアイテムです。
岩場に座るときに尾てい骨や腰を守るための防具として、多くの磯釣り師が使っています。
初めて磯釣りに挑戦する方の中には「ヒップガードって本当に必要なの?」と疑問に思う方もいるでしょう。
磯場の岩は凸凹で立っているのも疲れます。どこか座れたらいいのになーとなった時にヒップガードがあれば、ところかまわず座って体を休めることができます。
今回は、そんなヒップガードの効果や機能、選び方について詳しく解説していきましょう。
目次
ヒップガードの効果と機能
磯釣りにおけるヒップガードの役割は、大きく分けて3つあります。
「身体の保護」「ウェアの保護」そして「快適性の向上」です。
まず最も重要な「身体の保護」について見ていきましょう。
ヒップガードの最大の役割は、岩場で座った時の痛さから体を守ることです。特に重要なのが尾てい骨の保護です。
岩場に座った時の座り心地の悪さは、想像以上に大変なものです。
これを和らげるため、ヒップガードには特殊な3層構造が採用されています。
表面の耐久性の高い素材、中間層の衝撃吸収材、そして肌に優しい裏地が一体となって、効果的に衝撃を吸収してくれるのです。
続いて「ウェアの保護」について説明しましょう。
磯釣りで使用するウェア、特にレインウェアは決して安くありません。
そんな大切なウェアを岩場での摩擦や引っかきから守るのも、ヒップガードの重要な役割です。
高強度の表面素材が、岩場との直接的な接触からウェアを守ってくれます。
特にレインウェアの撥水加工は摩擦に弱く、一度劣化してしまうと機能が著しく低下してしまいます。
ヒップガードを使用することで、こうした高価なウェアを長く使用することができるのです。
1万円のレインウェアが破けるのを防ぐことができたと思えばヒップガードも安く感じます。
最後に「快適性の向上」という面です。
磯釣りは長時間の釣行が基本です。
そんな長時間の釣りを快適に楽しむために、ヒップガードは大きな役割を果たします。
濡れた岩場に座っても、防水性の高い素材が水の侵入を防いでくれます。
渡船の時の船でおしりが濡れるのも防いでくれ快適に釣りがスタートできます。
また、クッション性の高い構造により、長時間座っていても疲れにくいのも大きな特徴です。
さらに、最近の製品では通気性にも優れており、蒸れにくい設計になっているものが多いです。
このように、ヒップガードは複数の機能が組み合わさることで、安全で快適な磯釣りをサポートしてくれる、まさに必須の装備といえるでしょう。
おすすめのヒップガード
プロックス 3Dヒップガード PX312
私もこれをよく使いますが、安くて快適でいいです。
【製品概要】
プロックスが長年の経験と技術を結集して開発した3Dヒップガードは、磯釣りや船釣りなど、長時間の釣行をより快適にするために設計された保護具です。
特に、座り続けることの多い磯釣りにおいて、その真価を発揮します。
【独自の3D衝撃吸収システム】
この製品の最大の特徴は、立体型の高発泡ポリエチレン製クッションを採用している点です。
一般的なヒップガードの多くは平面的な構造ですが、このモデルは人間の体の曲線に合わせた3D設計。特にヒップ部分に掛かる負荷を効果的に分散・吸収します。
実際に使用してみると、その違いは歴然です。マジで買ってよかったと思います。
長時間座っていても、従来品よりも疲労を感じにくいです。
【快適な着用感を実現する素材選び】
本体にはクロロプレン素材を採用し、優れたストレッチ性を実現しています。
釣り場での動作、例えば竿を振る際やファイト中の姿勢変化など、様々な動きに対してスムーズに追従。窮屈さを感じることなく、ストレスフリーな釣行を楽しむことができます。
【使いやすさへのこだわり】
着脱の面でも工夫が施されています。
ウエストと足回りには広範囲な面ファスナーを採用し、誰でも簡単にサイズ調整が可能。急な体勢変更が必要な時でも、ストレスなく対応できます。
また、メンテナンス性も考慮されており、使用後の手入れも容易です。
【製品仕様】
カラー:ブラック×ブラック・ブラック×レッド
サイズ:フリーサイズ(面ファスナーで調整可能)
【実際の使用感】
ユーザーからは「高反発で厚みがあり、従来の低反発タイプと比べて尻が痛くなりにくい」という声が多く聞かれます。
特に、岩場での長時間の釣行時に、その効果を実感できるようです。
【向いている人】
・初めてヒップガードを購入する方
・コストパフォーマンスを重視する方
・長時間の釣行が多い方
・動きやすさを重視する方
【まとめ】
プロックスの3Dヒップガードは、独自の3D衝撃吸収クッションと快適な着用感を両立させた製品です。
4,000円を切る価格帯ながら、実用的な機能を備えており、初心者からベテランまで幅広い層におすすめできる一品といえるでしょう。
耐久性には若干の懸念があるものの、その価格を考えれば十分な実用性を備えていると評価できます。
さらに詳しくはこちらの使用記事をご参照ください。
釣り用のヒップガードを購入。おすすめ品や使い心地、尻当てなどを紹介
がまかつ ヒップガード GM3725
【製品概要】
がまかつが誇る高機能モデルであるGM3725は、磯釣りの過酷な環境を熟知した上で設計された高性能なヒップガードです。
素材選びから設計まで、釣り人の快適性と安全性を徹底的に追求した一品といえます。
【いい素材使用】
外側には、水を通さず衝撃吸収性と伸縮性に優れたクロロプレンを採用しています。
この素材は、岩場での衝撃を効果的に吸収しながら、釣り人の動きを妨げないという、相反する要求を高いレベルで両立しています。
内側には通気性に優れた3Dメッシュ生地を使用。この素材のおかげで、長時間の釣行でも気になるヒップ部分のムレを効果的に軽減します。
この外層と内層の絶妙な組み合わせにより、防水性と通気性という、一見相反する性能の両立を実現しています。
【着脱システム】
本製品の特徴的な点は、ウエストとモモの部分に採用されているバックル式ベルトです。
このシステムにより、従来の面ファスナータイプと比べて、より確実なホールド感と素早い着脱を実現しています。
特に、慌ただしい釣り場での素早い着脱が求められる場面で、その価値を発揮します。
【実際の使用感】
防水性能は申し分なく、濡れた岩場で長時間過ごしても水の侵入を効果的に防いでくれます。
また、クロロプレン素材の衝撃吸収性により、硬い岩場での着座時も快適。さらに、伸縮性に優れているため、キャスティングやファイトなど、急な動きが必要な場面でもストレスを感じることはありません。
通気性については、内側の3Dメッシュ生地が効果的に機能し、真夏の釣行でも不快なムレを最小限に抑えてくれます。
フィット感も抜群で、バックル式ベルトのおかげで体型に合わせた細かな調整が可能です。
【向いている人】
・本格的な磯釣りを楽しむ方
・長時間の釣行が多い方
・快適性を重視する方
・高い防水性能を求める方
【まとめ】
がまかつ GM3725は、高い機能性と実用性を兼ね備えた逸品です。
確かに価格は決して安くありませんが、その性能と耐久性を考えれば、磯釣りを本格的に楽しむ方にとって、十分な価値のある投資といえるでしょう。
特に、防水性、通気性、着脱の容易さを重視する方には、自信を持っておすすめできる製品です。
シマノ NEXUS ヒップガード LIMITED PRO GU-101R
【製品概要】
シマノの「NEXUS ヒップガード LIMITED PRO GU-101R」は、磯釣りのトーナメンターたちに支持される高性能モデルです。
実戦での使用経験から得られたフィードバックを基に、機能性と実用性を徹底的に追求した製品といえます。
【洗練された設計】
本製品の特徴は、太ももバンドを廃した設計にあります。
一般的なヒップガードの太ももバンドは、長時間の使用で足の付け根に食い込みやすく、不快感の原因となっていました。
この課題に対し、バンドレス構造でありながらもずれにくい仕様を実現。素早い動きが要求される磯釣りの現場で、その価値を発揮します。
【実戦で証明された機能性】
本体には防水性と耐久性に優れた素材を採用。濡れた岩場での使用や、波しぶきを受けても快適な状態を保ちます。
クッション性も適度で、硬い岩場での長時間の着座でも、体への負担を効果的に軽減します。
小物収納用のポケットも備えており、プライヤーやラインカッターなど、必要な道具をすぐに取り出せる位置に収納できます。
この実用的な機能も、磯釣りの現場で高く評価されている理由の一つです。
【プロも認める性能】
トーナメント参加者からの厳しい要求に応える性能を備えており、特に激しい動きが求められる磯釣りの競技シーンでその真価を発揮します。
動きやすさと、必要な機能を絞り込んだ実用的な設計が、多くのベテランアングラーから支持されている理由です。
シーン別活用術
磯釣りは四季を通じて楽しめるレジャーですが、季節や天候によってヒップガードの使い方を工夫することで、より快適な釣行を実現できます。
夏場の磯釣り
真夏の磯場は想像以上に過酷な環境です。
照り返しの強い日差しと高温の岩場で、体力の消耗も激しくなります。このような環境では、ヒップガードの着用方法にも一工夫が必要です。
一般的なヒップガードは防水性が高い分、どうしても蒸れやすい傾向にあります。
そこで夏場は、速乾性のインナーウェアを組み合わせることをおすすめします。
汗を素早く吸収・発散してくれるので、不快な蒸れを軽減できます。また、ヒップガードと肌の間に適度な空間を作ることで、通気性も向上します。
冬場の使用法
寒い季節の磯釣りで最も注意したいのは、冷えです。
特に、濡れた岩場に座ることになる磯釣りでは、一度濡れてしまうと不快な気持ちで釣りを続けなくてはいけません。
ヒップガードは防水で、かつ防寒にもなるので冬場の方がおすすめできます。グレ釣りは冬が多いですし。
まとめ
磯釣りにおいて、ヒップガードは必須の装備品です。
岩場での痛みから体を守り、大切なレインウェアを保護し、快適な釣行を実現する重要なアイテムといえます。
特に冬場のグレ釣りなど、寒い時期には防水性と防寒性を兼ね備えたヒップガードの価値が一層高まります。
また、夏場は蒸れ対策として速乾性のインナーとの組み合わせを工夫することで、より快適に使用できます。
一見、高価な装備品に思えるかもしれませんが、大切なレインウェアを守り、長時間の釣行を快適にしてくれることを考えれば、十分な価値のある投資です。
自分の釣りスタイルに合わせて、最適なヒップガードを選んでみてください。