目次
1. 世界中で使われるルアーとは?
釣り好きなら一度は「世界一釣れるルアー」の話題を耳にしたことがあるでしょう。ネット上やSNSで話題になるのはもちろん、釣具店やイベントでの会話でも「どのルアーが一番釣れるの?」という質問がよく出ます。
ただ、一口に「世界一」といっても定義は人それぞれです。たとえば:
- 絶対的な釣果(数やサイズ)が出るか
- どんな場所でも釣れる汎用性があるか
- 初心者でも扱いやすい、または上級者が大会で結果を出しているか
- 世界規模での販売数・使用者数が圧倒的に多いか
今回の記事では、こうした観点から「世界規模で評価され、売れていて、実際に釣れる」ルアーを厳選しました。いずれも国境を超えて広く使われ、「結果を出してきた実績」があり、海外の大手オンラインショップやルアー専門サイトで高評価やベストセラーになっているものばかり。もちろん、日本国内でも多くのアングラーから支持されるロングセラーです。
2. 調査概要:国内外から情報を集める
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フィッシングショー・西日本釣り博・各種釣りフェス
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メーカー担当者やプロスタッフへの直接インタビュー
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- 新製品だけでなく定番モデルの人気動向をリサーチ
- イベント会場で見かけたユーザーの生の声(実際に愛用している人が多いモデルは? など)
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釣りメディア勤務の友人や釣具店スタッフへの聞き込み
- 雑誌やウェブメディアを通じた実際の大会成績や製品レビューの収集
- 地元の釣具店の売れ筋ランキングやリピーターの多い商品情報
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海外サイト・オンラインショッピングのベストセラー情報
- 大手ECサイト(北米やヨーロッパ圏の釣具カテゴリ)で売れ筋となっているか
- 海外の専門レビューサイトやフォーラムでの評価・コメント
- アジア圏、欧米圏など地域別の人気や評価の違いを確認
こうした調査結果から浮かび上がってきた“世界的に売れており、実際に釣果が高く、幅広いユーザーが信頼を寄せる”ルアーをご紹介します。
3. 世界一釣れるバス用ルアー
3-1. ゲーリーインターナショナル「ヤマセンコー」
■ 製品概要
- メーカー: Gary Yamamoto Custom Baits(日本ではゲーリーインターナショナル)
- タイプ: 高比重スティックベイト(ソフトワーム)
- サイズ: 3~7インチ(4~5インチが特に定番)
- 価格帯: おおむね800円前後~
■ なぜ世界一釣れるのか? その理由
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世界規模のトーナメント実績
- アメリカのB.A.S.S.やFLWなど、世界的バストーナメントで多くのプロが使用して優勝や上位入賞を果たしてきた。
- 日本のJB/NBCなど国内大会でも使用者多数。結果が出るワーム=信頼されるワームという図式が定着している。
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海外・国内ともにベストセラー
- 北米の大手釣具サイトのソフトルアーカテゴリで常に売れ筋上位に入っている。
- 日本でも「とりあえずバス釣りを始めるならヤマセンコーを買う」というアングラーが多く、長年売れ続けるロングセラー。
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絶妙なフォールアクションと汎用性
- 塩を多く含んだ高比重ボディが生む“自然なフォール”がバスの捕食本能を直撃。
- ノーシンカーからテキサス、キャロ、ワッキー、ネコリグなど、あらゆるリグへの対応力が高い。
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初心者でも釣れる“放置力”
- 特別なテクニックが不要で、キャストしてフォールさせるだけでもバイトが得られる。
- 「エサのように釣れる」という評判が世界中のユーザーを惹きつける大きな理由。
■ 釣りメディアやメーカー担当者の声
ある釣りメディア勤務の友人は「北米の大型量販店や有名ECサイトで常に売れている。SNSでも“my best bass lure ever!”の声が多い」と言っていました。国内外問わず「ヤマセンコーで釣った」という写真や動画があふれ、誰もがその実力を認めています。メーカー担当者も「トレンドに左右されず、年齢層・技術レベルを問わず支持されるのがヤマセンコーの強み」と太鼓判。
■ 筆者独自の評価コメント
評価: ★★★★★
理由: バス釣りを長くやってきた私自身、何度「ヤマセンコーさまさま」の状況を経験したことか。特にカバー際やオーバーハング下でのノーシンカー放置は強烈。海外メーカー品でもここまで世界的に浸透し、かつ売れ続けているワームはそう多くないはずです。やはり“世界一”と呼ばれるにふさわしい存在。
3-2. ヨーヅリ「3DSシャッド」(DUEL/YO-ZURI)
■ 製品概要
- メーカー: デュエル(YO-ZURIブランド)
- タイプ: シャッド系ミノープラグ(サスペンド)
- サイズ: 約70mm(10g前後)を中心に展開
- 価格帯: 実売900~1100円程度
■ なぜ世界一釣れるのか? その理由
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低価格と高性能の両立
- 1,000円前後で買えるプラグとしては異例の完成度。タイトなアクション、飛距離、泳ぎの安定性が高い。
- 海外のアングラーからも「コスパ最強のシャッドプラグ」とSNSで拡散され、米欧の通販サイトでもベストセラーになりつつある。
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あらゆる状況で通用する汎用性
- スローリトリーブでも小刻みにウォブリングし、ファストリトリーブでも破綻しにくい。
- ジャーク&ポーズ、ただ巻き、ストップ&ゴーといった多彩なアクションに対応可能。
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タフコンへの強さ
- 水温が低くなり、魚の活性が落ちているシーズンやハイプレッシャーエリアでこそ3DSシャッドが効果を発揮する。
- 実際に大会などでも「他のルアーでダメな時にコレで釣れた」という逆転劇が語られることが多い。
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世界市場での拡販と知名度アップ
- YO-ZURI(DUEL)は北米やヨーロッパにも積極的に展開しており、実釣データやレビュー動画を英語で大量に発信している。
- 実際に海外の人気釣り系YouTuberが3DSシャッドで数十尾釣り上げる動画を公開し、それがバズって一気に認知度が高まった経緯がある。
■ 釣り具店スタッフやメーカー関係者の声
国内のショップスタッフは「3DSシャッドが売れはじめた当初は『見た目が安っぽいのに、やたら釣れる』と評判が立った。今ではリピーターが多く、在庫切れになることもある」と話してくれました。メーカー担当者からも「海外ECサイトでの売れ行きが年々伸びており、ユーザーの口コミが大きな宣伝効果になっている」とのこと。
■ 筆者独自の評価コメント
評価: ★★★★☆
理由: 実売価格が手頃なのに、ビッグネームのミノープラグと遜色ない性能です。日本国内だけでなく、アジアや欧米のアングラーも「It works everywhere!」と絶賛しているのが印象的。私も冬場のタフなリザーバーで3DSシャッドに救われた経験あり。安くてよく釣れる=ユーザーが増える→さらに口コミが広がり世界中で売れる、という好循環が“世界一釣れる”呼び声を後押ししているのだと思います。
4. 世界一釣れる海釣り用ルアー
4-1. メジャークラフト「ジグパラ」シリーズ(ショアジギング)
■ 製品概要
- メーカー: メジャークラフト
- タイプ: メタルジグ(ショート、セミロング、タングステンモデルなど豊富)
- サイズ: 10g~60gが定番。
- 価格帯: 900~1200円程度(モデル・サイズによる)
■ なぜ世界一釣れるのか? その理由
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圧倒的なコストパフォーマンス
- 安いところなら1000円以下で買えるメタルジグながら、飛距離、泳ぎ、フック装備など必要機能がすべて整っている。
- 海外通販でもジグパラのコスパに驚く声が多く、「日本製の高品質ジグがこの値段で?」と評判に。円安もあるかと思いますが…
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誰でも扱える安定したアクション
- センターバランス設計により、ただ巻きでも泳ぐし、ジャークすればキレのあるダートも可能。
- アシストフック&トレブルフック標準装備モデルもあり、初心者がいきなり実釣に投入しやすい。
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多彩なターゲットと世界規模の実績
- 日本近海の青物(ブリ・ワカシ・サゴシなど)はもちろん、北米のストライパー(シーバス)、オーストラリアのサーモン類、東南アジアのトレバリー系など、さまざまな魚種を仕留めた報告がある。
- 海外の釣り系フォーラムでも「ジグパラはとにかく釣れる」という意見が多数。ベイトのサイズやカラーに合わせて使い分けやすいバリエーションも人気の秘訣。
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爆釣報告が絶えないネットや大会シーン
- SNSや動画サイトで「ジグパラだけで◯◯匹釣れた」という声が後を絶たず、特に回遊魚シーズンには“神ジグ”扱いされる。
- 国内外のショアジギング大会やイベントでジグパラユーザーが好成績を出すことも珍しくない。
■ 釣りメディア関係者の声
釣りメディアに勤める知人は「海外のショアキャスティングを紹介する記事を作る際、ジグパラが写っている写真をよく見かける。特に欧州のアングラーからも安くてよく釣れると高評価だ」と教えてくれました。メーカー担当者も「開発当初から“初心者~上級者まで満足できる”を目指したが、まさかここまで世界展開されるとは想定外だった」と誇らしげでした。
■ 筆者独自の評価コメント
評価: ★★★★★
理由: 私自身、ショアジギングのメインに常に複数のジグパラを持ち歩きます。サゴシ~ワカシなどを狙うなら20g前後、遠投で青物なら40g前後と、ラインナップの豊富さが使いやすい。実際に海外旅行先で海を覗くときにも持っていきましたが、現地アングラーが「そのジグは大好きだ!」と声をかけてくれたことがあります。「安くて釣れる」最強の例だと思いますね。
4-2. ヘドン「ザラスプーク」(トップウォーター)
■ 製品概要
- メーカー: ヘドン(Heddon)
- タイプ: ペンシルベイト型トップウォータープラグ
- サイズ: オリジナルは全長11.4cm/3/4oz 13.0g
- 価格帯: 1,200円~1,500円程度
■ なぜ世界一釣れるのか? その理由
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トップウォーターの元祖にして王道
- 1939年から続くプラスチックモデルの歴史を持ち、“ドッグウォーク”というアクションを世界に浸透させたルアーの一つ。
- 50年以上のロングセラーで、今でも新しいカラーバリエーションが追加され続ける。
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世界中の魚が水面爆発
- ブラックバスはもちろん、シーバス、青物、チヌ、海外のピーコックバスやバラマンディなど、多様な魚種への実績が報告されている。
- 米国・欧州・アジアのいずれでも、トップウォーターゲーム好きから「ザラは外せない」と支持される。
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誰でもそれなりに首を振らせやすい
- ロッドワークで左右に首を振る“ドッグウォーク”がやりやすく、トップウォーター初心者でも扱いやすい。
- 内部のラトルが奏でるカコッカコッという音が魚の捕食スイッチを刺激し、広範囲から魚を引き寄せる。
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古典的デザインながら飽きられない普遍性
- シンプルなシルエットとアクションは年月を経ても通用し、むしろ“レトロな王道”としてのブランド力を確立。
- 海外ではコレクターがいるほど人気が高く、新旧含めてザラスプークを数十本所持する“マニア”もいる。
■ フィッシングショー・ショップスタッフの声
国内ショップスタッフによると「シーバス用トッププラグの定番として昔から売れている。最近のルアーももちろん良いが、『結局ザラが一番釣れる』と言い続ける常連客は多い」とのこと。フィッシングショーで海外ブースの担当者に聞いたところ「これほど世界規模で長寿命のトッププラグは珍しい。現地(北米)でも夏のバス釣りにザラを持たない人はまずいないよ」と強調していました。
■ 筆者独自の評価コメント
評価: ★★★★☆
理由: 私が最初にハマったトップウォータープラグもザラでした。ロッドをシャキシャキッと動かすと“チョンチョン”と首を振る感覚が楽しく、一度覚えると病みつきになります。しかも魚が水面を割って食いつく瞬間は最高のスリル! 古典的な見た目ながら、海外を含むトップゲーマーたちに「今でもこれ以上ない」と言わせるパワーがあるのがすごいです。
5. 補足:エギ王K(ヤマシタ) – 世界で通用する“エギ”
ここまで「世界一釣れるルアー」として、バス釣りと海釣り(ショアジギング、トップウォーター)の代表格を挙げてきましたが、エギングも外せません。
エギはルアーとは少し異なるカテゴリーですが、日本のみならず地中海沿岸やアジア各国でもイカ釣りの人気が高まっており、まさに世界規模で使用されています。そんなエギの代表格が**ヤマシタ「エギ王K」**です。
ヤマシタ「エギ王K」
■ 製品概要
- メーカー: ヤマリア(YAMASHITAブランド)
- タイプ: エギ(イカ釣り用疑似餌)
- サイズ: 2.5号~4号。各種カラーが豊富。
- 価格帯: 1,100~1,300円程度
■ なぜ世界一釣れると評されるのか? その理由
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タフコン&高プレッシャー下での強さ
- 独自の重心設計によりフォール姿勢が安定し、イカに違和感を与えにくい。
- ヨーロッパの一部地域でも、コウイカやアオリイカ釣りで「エギ王K」が高い実績をあげており、海外通販での売れ行きも好調。
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全国のエギンガーが太鼓判を押す定番
- 「Kを持っていれば安心」「まずKで探って、反応がなければ他を試す」といった声が多い。
- ショップスタッフによると「初心者からベテランまで幅広い層に売れており、リピーター率が非常に高い」とのこと。
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海外でのイカ釣り普及とともに拡大
- 地中海方面やアジア諸国で、エギングスタイルが徐々に認知され、エギ王Kの存在も広まっている。
- 色調やフォールスピードの選択がしやすく、異なる海域やターゲットのイカに合わせて多彩な展開が可能。
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安定感+攻めやすさ+実績=“世界中で通用”
- イカの捕食行動や活性が落ちている状況でも、エギ王Kの安定フォールが功を奏し、抱かせることができる。
- 国内トップクラスの実績に加え、海外イカ釣りコミュニティでも「よく釣れるエギ」として紹介が増えている。
6. まとめ:なぜ世界一釣れるのか?そして最終的な選択は?
ここまでご紹介してきた通り、ゲーリー「ヤマセンコー」、ヨーヅリ「3DSシャッド」、メジャークラフト「ジグパラ」、ヘドン「ザラスプーク」、そしてエギとしてヤマシタ「エギ王K」。どれも「世界一釣れる」と評価されるだけの理由があります。
- 実績の蓄積
→ 長期間・世界規模での釣果報告やトーナメント実績 - 初心者でも扱いやすい設計
→ 専門的なテクニックを要せず、一定以上の釣果を得られる - 幅広いターゲット・フィールドに対応可能
→ 淡水・海水、シチュエーションを選ばず力を発揮する - 海外展開・世界規模での販売実績
→ 大手ECサイトや海外の釣具店で常に上位ランクインする人気商品
こうした要素を総合すると、これらのルアー(およびエギ)には「どこへ行っても一定以上の魚(イカ)を連れてきてくれる信頼感」が備わっているといえます。
最終的な選択はアングラー次第
- バス釣りメインなら「ヤマセンコー」か「3DSシャッド」をまず一本持っておくと失敗しにくい。
- ショアジギングを始めたいなら「ジグパラ」は間違いのない選択肢。
- トップウォーターに夢中になりたいなら「ザラスプーク」で歴史とロマンを体感してみる。
- エギングを楽しみたいなら「エギ王K」でイカを狙う快感を味わう。
「世界一」という言葉は誇張に聞こえるかもしれませんが、実績や人気度合い、国内外のレビューを総合的に見るとその表現が過剰とは言い切れない確かな結果を残し続けています。いずれも何十年にも渡って世界のアングラーたちに支持され続けてきた、あるいは短期間で急速に普及して爆発的な釣果報告が溢れている“超定番”ばかりです。
これから釣りを始めようという初心者の方も、さらにステップアップを図りたいベテランの方も、ぜひ一度これらのルアーやエギを手に取ってみてください。世界規模で愛され続ける理由を、きっとご自身の釣果で実感できるはずです。
以上が、フィッシングショーや釣りフェス、西日本釣り博、さらに海外のベストセラー情報やレビューサイト、そして身近な釣りメディア勤務の友人・地元釣具店スタッフへの聞き込み調査を踏まえてまとめた「世界一釣れるルアー」の実態でした。長文を最後まで読んでいただきありがとうございます。皆さんもぜひフィールドで試してみて、“世界一”が本当に通用するかどうかを体感してみてください!
(本記事は執筆時点での情報をもとにしています。各製品の詳細なスペック・価格は変更される可能性がありますので、最新情報はメーカー公式サイトや釣具店でご確認ください。)
【あとがき】
まず今回の記事を書き終えた率直な感想としては、やはり「世界一釣れる」と謳われているルアーには、それぞれが積み重ねてきた長い歴史や圧倒的な実績があり、その背景や裏付けを掘り起こす作業はとても刺激的でした。バス用ワームからシャッド、トップウォータープラグ、さらにはショアジギング用ジグやエギなど多彩なジャンルを網羅するなかで、“世界規模で評価されている”という事実の重みを改めて痛感しました。書き進めるにつれ、どの製品が持つ特徴がどう自分の釣りにフィットするのかを深く考える機会にもなり、あらためて「どのルアーも侮れないな」と思わされました。特に、誰もが知る有名ブランドのルアーが長く愛され続けている理由や、トーナメントシーンを支えてきた裏話などを振り返ると、ただ「よく釣れる」だけでなく使うたびに発見がある――そう感じられるのが今回の大きな学びだったように思います。
さて、今回の記事を執筆した背景としては、そもそも釣り仲間数人と「やっぱり有名どころのルアーは全部試したいよね」という話になったのが大きなきっかけでした。ある日、友人らとルアーの比較実験をしながら、いわゆる“世界中で評価されている”“国内外で信頼を勝ち得ている”定番モデルを改めて片っ端から使ってみるという遊び半分の企画をスタートさせたのです。実は私自身、「自分が普段使っているルアー(ノリーズ)も確かに世界的に有名らしいけど、どの程度の実績や理由があるのかをしっかり把握できていない」という状態でした。そこで、どうせなら徹底的に調べてみようと、個人的な釣行データだけでなく、海外のフォーラムや国内外のECサイトの売れ筋ランキング、大会の成績を調べたり、プロスタッフや釣具店員さんの声を聞き込んだりしていったわけです。
実験と言っても、そこまで大がかりなものではなく、週末に仲間とスケジュールを合わせて釣り場へ行き、何種類かのルアーを交互に使い比べてみる程度でした。ただ、その何回かの釣りのなかで特に印象的だったのが、関東のバスの管理釣り場でルアー比較をしたときのことです。管理釣り場というと、“魚影が濃くてどのルアーでも釣れやすい”というイメージを持たれがちですが、実際のところプレッシャーが高くなりやすい場所も多いです。その日も先行者が多かったせいか、朝イチはわりと反応が良かったのに日が高くなるにつれて徐々に渋くなり、思うようにアタリが取れませんでした。
そこで友人がふと、「こういうときこそ定番中の定番を試してみたら?」と提案したのです。最初に投げたのが、この記事でも取り上げた“ヤマセンコー”でした。それまでは派手めのクランクベイトやスピナーベイトを試していたのですが、静かにキャストしてみると、フォール中にスッとラインが走ってバスが食いついたんですよね。それまで苦戦していたのが嘘みたいにあっさりと釣れたものだから、仲間うちで大盛り上がりになりました。その後はワッキーリグでフォールさせたり、ネコリグで細かくアクションをつけたりとリグを変えながら実験してみましたが、どれも高確率でバイトを得ることができました。まさに「エサかよ!」と突っ込みたくなるような釣れっぷりで、やっぱり“世界一釣れるワーム”は伊達じゃないと痛感しました。
また、霞ヶ浦でヨーヅリ(DUEL)の「3DSシャッド」を試したときも印象的な場面がありました。比較的シャロー寄りの場所を探りたくて、ミノーでもシャッドでも良さそうだと思いつつ、少しサイズ感を抑えたいと感じたので3DSシャッドを選んだところ、思わぬロングキャストが決まり、しかもリトリーブを始めると即アタリ。サイズはそこまで大きくはなかったのですが、シャッドプラグにしてはかなり低価格帯なのに動きがキビキビしていて、「これがアメリカやヨーロッパの釣り人にウケる理由なんだろうな」と納得しました。釣具店の店員さんにも「とにかくコスパが高いから、遊び心でカラーをたくさん揃える人が多いんですよ」と聞いていましたが、実際に試してみると複数色欲しくなる気持ちがよく分かります。もしあのとき3DSシャッドを持っていなかったら、きっとあのタイミングを逃していただろうと思うと、改めて「実験してみる大切さ」を痛感しましたね。
さらに、ショップスタッフさんやプロスタッフの方とのやり取りで印象に残っているのが、「やはりロングセラーと呼ばれるルアーは、その日の気分やシチュエーションを超えて“釣りの王道”を貫いているから信用が厚いんです」というお話でした。よく釣れるルアーというのはテクニックが必要なイメージもある一方、初心者でもある程度の釣果を期待できる汎用性があるからこそ“世界一”なんだと。これは、メジャークラフトの「ジグパラ」やヘドンの「ザラスプーク」、それからエギ王Kにも同じことが言えます。最初は上級者向けかと思いきや、いざ使ってみると簡単にアクションが付けられたり、トラブルが少なかったりして、結果的に幅広いユーザーから支持されるというパターンが多いように感じます。
私自身、このあとがきで振り返ってみても、管理釣り場での実験だけにとどまらず、過去に海釣りでジグパラを使ったときの“コスパ最強”ぶりとか、ザラスプークで初めてトップウォーターバイトを取ったときのドキドキ感など、思い出すシーンがたくさん浮かんできます。どれもこれも、いまなお世界のアングラーから愛されている理由を証明する体験だったのだなとしみじみ思います。結局、名だたる老舗ブランドでも最近急伸している新興ブランドでも、本当に良いルアーは国境を越えて釣り人を魅了し、さらに実績を積み重ねて“世界一”の呼び声を確かなものにしていくのだと実感しました。
最後になりますが、この記事が少しでも皆さんのルアー選びの参考になったり、釣りを始めるきっかけを後押ししたりすれば幸いです。私自身もまだまだ試したいルアーが数多くありますし、その魅力を追いかける日々はきっと終わりがないのだろうなと感じています。この記事が釣りを始める一歩になったら幸いです。どうぞ皆さんもフィールドで“世界一”を体感してみてください!