いろんな魚を釣りたいと海に来ても小鯖の群れで釣りにならないことがよくあります。
サバじゃなくてアジなら良かったと思われる方もいらっしゃるかもしれません。
小サバどころか、ネンブツダイしか釣れないということもあるでしょう。
フカセ釣りをする人にとっては、邪魔な魚と認識している人も多いでしょう。
ネンブツダイが好まれない理由は、魚のぬめりが気になったり、小骨が多かったり、食べてもあまり美味しくないからと言われています。
そこでなんとかこのネンブツダイをおいしくいただけないかと思い、釣り場で唐揚げにしてみました。
目次
ネンブツダイのおすすめレシピ
まずは食べる分だけネンブツダイを釣ります。同時に釣れた小鯖も一緒に調理していきます。
痛みやすい魚のため、堤防や水汲みバケツの中で長時間放置しないでください。
氷を入れた水の中に入れて氷締めにするとよいでしょう。ネンブツダイも同様です。
小さくエサをつけて釣っていきます。
ある程度釣ったら、痛んでしまう前に調理します。
頭と内蔵をとり海水で洗います。
ここで、自宅であれば荒塩で揉んであげるとぬめりが取れてよいでしょう。
あらかじめ、ビニール袋に片栗粉と塩と胡椒を入れておきます。
家であれば小鯖に下味として生姜や醤油をしてもかまいませんが、塩胡椒だけでも十分に美味しくいただけます。
その中に小鯖とネンブツダイを入れて余計な粉を落とします。
油を加熱し、160度にします。
ここであまり高温にしてしまうと、衣の片栗粉が剥がれてしまいます。
じっくり低温で揚げ初めてください。ここがポイントです。まずは低温でじっくりとです。
3分ほど揚げたら、一度取り出します。鯖のサイズによって揚げ時間を変えていきます。
ここでじっくりと揚げる時間によって、骨まで食べられるかどうか決まってきます。
カサゴなどの骨っぽい硬い魚は、10分ほど揚げることでガリガリと骨まで食べられるようになります。
余熱で火を通しながらしばらく2分ほど休ませます。
続いて油の温度を上げて180度ぐらいにします。
高温で2度上げすることで、カリカリのサクサクにしていきます。
魚の回りからでる気泡が少なくなれば揚げ終わりです。約2分ほどです。
下味に塩コショウが効いているため、特に味付けしなくても美味しくいただけます。
お好みで、一味マヨネーズなどをつけて召し上がっていただくと美味しいかと思います。
ここで、たくさん揚げ物をする場合、どうしても油っぽくなってしまうため、衣をなくして素揚げにしてみようと思いました。
160度の油で頭と内臓を取り除いた小鯖とネンブツダイを揚げていきます。
ネンブツダイは、あまり魚の味がしないため美味しいなとも思いませんでしたが、小鯖の唐揚げは、サバの味がしっかりとでているため、素揚げでもよかったです。
塩こしょうをしっかりすれば、お酒のつまみにも最適です。
ポイント
ネンブツダイは、まずくはないが美味しくもない。
おすすめはから揚げにしてしまうこと。
他にもあるネンブツダイのおすすめのレシピ
意外と美味しい!ネンブツダイの刺身
刺身は、ネンブツダイの新鮮な美味しさを最も感じられる調理法です。淡白な白身で、新鮮な刺身は絶品の酒の肴になります。小さな魚なので一匹から取れる身は少量ですが、その分新鮮さを存分に楽しめます。
刺身の美味しい食べ方としては、水分をよく拭いてから食べるようにするといいです。そのままではやや水っぽかったです。
上品な味わい!本格味噌汁
味噌汁でネンブツダイを楽しむのもおすすめです。小さな魚ながら、しっかりとした出汁が取れ、上品な味わいを楽しむことができます。
味噌汁の作り方
ネンブツダイのうろこを取り、塩でヌメリを取ります
頭と内臓を取り、水できれいに洗います
1リットルのお湯を沸かし、ネンブツダイを入れます
煮立ったら灰汁を取って弱火で5分ほど加熱します
火を止めて味噌を溶かし入れ、お好みでネギを加えます
ポイント:ネンブツダイは小さめの魚なので、十分な出汁を取るには10匹以上まとめて使うのがおすすめです。
お酒のおつまみに最適!手作り干物
干物は保存がきく上、お酒のおつまみとしても最高の一品です。手作りすることで、市販品にはない風味豊かな味わいを楽しむことができます。
干物の作り方
下処理したネンブツダイを開いて広げます
みりん、酒、しょうゆ、砂糖を混ぜた調味料に2時間ほど漬け込みます
タレを軽くふき取り、好みでごまを振りかけます
風通しの良い場所で2~3時間ほど干します
大量消費にぴったり!つみれ
つみれは、ネンブツダイを余すことなく美味しく食べられる調理法です。骨が多い魚でも、すり身にすることで食べやすくなり、様々なアレンジが可能です。
つみれの作り方
ネンブツダイの頭と内臓を取り除きます
フードプロセッサーでネンブツダイ、塩、片栗粉を入れてミンチ状にします
みじん切りにしたネギを加えて混ぜ合わせます
好みの大きさに丸めて、味噌汁や鍋に入れたり、揚げ物にしたりして調理します
ネンブツダイは、見た目は地味かもしれませんが、実に多彩な料理法で楽しめる魚です。捌きやすく、鱗も取りやすいため、初心者の方でも調理しやすいのが特徴です。
釣りの際に「外道」として扱われがちなこの魚ですが、適切な調理法を知ることで、立派な食材として食卓を豊かにしてくれます。
ぜひ、これらのレシピを参考に、ネンブツダイ料理に挑戦してみてください。新たな美味しさとの出会いが待っているかもしれません。
ネンブツダイは泳がせにも使えるのか
ネンブツダイがたくさん釣れるので、釣れたネンブツダイに大き目の針をさして、泳がせ釣りをしてみます。
手前の3m付近から遠投まで試してみましたが、なんの反応もありません。
どうやら大型の魚にとってもネンブツダイはあまり好まれていないようです。
ネンブツダイは骨が硬く、身が少ないので、泳がせ釣りには向いていないことがわかりました。
サバやアジなどの人間が美味しいと感じるものは大型の魚にとっても美味しい魚なのだということのようです。
小鯖の釣り方のコツ
簡単に釣れるのはサビキ釣りでしょう。
サビキの針は小さいものを選んでください。針が大きすぎると食ってこないことが多いです。理想は2号か3号の大きさの釣り針です。
ウキ付きのサビキ、飛ばしサビキがあれば遠くの警戒心の薄い魚を狙うことができ釣果もアップします。
エサは、アミエビです。
常温保存でき臭くならないマルキユーのアミ姫を使うと良く釣れますし、汚れても臭くなりません。おすすめです。
まとめ:意外な可能性を秘めた ネンブツダイ料理
ネンブツダイは釣り人にとって「外道」や「邪魔な存在」として扱われることが多く、特にフカセ釣りをする方にとってはサシエを取られてしまう厄介者として認識されがちです。
確かに、ぬめりが気になったり小骨が多かったりと、一見して魅力的な食材とは言えないかもしれません。
しかし、この記事で紹介したように、調理方法を工夫することで十分に食材として活用できることがわかりました。特に以下のポイントは覚えておく価値があります:
おすすめの調理法
- 刺身は水分をしっかり拭けば淡白な白身魚として楽しめる
- 味噌汁は10匹以上使うことで良い出汁が取れる
- 干物は保存が効き、お酒のおつまみに最適
- つみれは骨の問題を解決し、様々なアレンジが可能
ただし、調理の際は以下の点に注意が必要です:
- 鮮度が落ちやすいため、釣ったらすぐに氷締めする
- ぬめりが気になる場合は、塩でしっかりと洗う
- 小骨が気になる場合は、つみれなどの加工調理を選ぶ
また、泳がせ釣りの餌としては期待できないことも分かりました。しかし、食材としては工夫次第で十分に活用できる可能性を秘めています。
「邪魔な魚」と決めつけるのではなく、新たな食材としての可能性を探ってみるのも、釣りの楽しみ方の一つかもしれません。ぜひこれらのレシピを参考に、ネンブツダイ料理に挑戦してみてはいかがでしょうか。