クロダイ・チヌ

チヌ釣りのハリスの長さと太さは?おすすめのハリス紹介

チヌ釣りを始めようと釣具店に行った際に、ハリスはどれがいいのだろうかと迷ったことはないでしょうか?

0.8号から3号など、どれぐらいの太さで、長さはどうすればいいかわからなくなってしまうこともあるでしょう。

 

ここでは、チヌ釣りのハリスについて考えていきます。

 

チヌはハリスが見えている!

チヌに見えないように細いハリスにしようと考えたことがある人も多いのではないでしょうか?

しかし、細ければ細いほど切れやすく、魚を釣ることが困難になります。

 

 

太いハリスなら魚を逃がすことがありませんが、それではなかなか魚を釣ることができません。実はチヌはハリスの存在を分かっていると考えられているからです。

 

 

とある実験で、

水槽の中にチヌを泳がせて、その水槽にラインを張ってチヌが糸に触れればその振動で触れたことが記録されるようにした実験があります。

 

 

様々な方向にフロロカーボン2号のラインを張り、その糸の間にオキアミを置いてチヌを自由に泳がせます。するとチヌは見事に糸を避けてオキアミを捕食しました。この実験から、チヌは糸が見えているのでは!?と考えられました。

 

チヌがラインを見えているのであれば、夜釣りでラインは見えているのかという疑問がでてきます。

 

今回の実験は、日中に行われた実験でしたが、同様の実験を夜間に電気を消して真っ暗な状態で行いました。

 

 

 

すると数時間後には、オキアミは綺麗に食べられており、水槽に張られたラインに触れた痕跡はありませんでした。

 

 

このことから、チヌは水槽に張られたラインをうまくかわして、夜間で見えないときでもエサを捕食したことがわかります。

 

 

 

真っ暗な中でも糸に触れることなくエサを捕食できたことから、ラインを目で見て判断しているのではないということが考えられます。

 

 

なぜ夜間に障害物がわかる?

これらの実験で考えられるのが、潮の流れる海中では、視覚だけでなく、魚の側線などで波動を感じ取っていると考えられます。バスフィッシングをされている方にとっては、ルアーから発せられる波動の大きさや波の波長などによって大きく釣果に影響が出ることをご存知の方も多いかと思います。

 

コウモリが超音波で、エサの位置を把握するのと同じように、潮の流れや海水の波が、障害物にあたり跳ね返ってくる波を感じ取っているのではないかと考えられます。

 

人間が物を見ることができるのも、太陽光から発せられた光の波を対象物が反射して目に入り視覚情報としてとらえています。夜間に魚がエサを見つけることができるのは、海中での波動を把握ができるからではないでしょうか。

 

そうでなければ、暗闇の中、海中で何も感じ取れず岩礁帯を泳いでいては、岩にぶつかってばかりで体がボロボロになってしまいます。

 

追加実験

飼っている淡水魚のフナである実験をしてみました。

 

カエシのついていない針にエサをつけて、2本のハリスを用意します。

 

一つのハリスはわざと擦り付けてパーマのかかった状態にしています。もう一方はまっすぐで綺麗なハリスにしてます。

 

両方を水槽の底に沈めて、どちらのエサに食いついてくるかを見てみました。これによってハリスが魚の捕食に与える影響を観察できます。

 

 

 

 

 

 

結果は、まっすぐなハリスを底に這わせたエサばかりフナは捕食しました。

水中の様子をみていても、パーマとなったハリスに引っかからないように泳いでいることが確認できました。

 

 

やはり、魚はハリスの違和感や存在感というものを把握しているようです。

 

ハリスは細いほうがいい?

ハリスに関して言えば、細ければ細いほど魚に見えず辛くなることは確かです。

そのため、同じ強度であればハリスは細いほうがよいでしょう。

ハリスが細いことによるメリットは、見えにくくなることだけではありません。ハリスが細いということは、水中でサシエが落下する際に、自然落下に近づけることができ、魚に違和感を与えないというメリットがあります。

 

ハリスが太いと、変な方向にエサが落下していってしまったり、魚に与える波動も自然のものとは違ってきます。そのため、魚を獲れる最も細いハリスの号数を選択することが望ましいでしょう。

 

 

ハリスの号数は?

結論から言うと、ハリスの号数は魚を釣る場所に合わせるというのがいいでしょう。

 

 

釣り場が、岩場やテトラなど障害物まわりであれば、フロロカーボンのハリス1.5号を推奨します。

これは、40cmぐらいのチヌであれば、岩場に少し擦れるぐらいなら獲ることができるハリスの太さです。

おすすめのハリスはこちら

少し高めのハリスですが、強度はしっかりとしています。

 

 

 

推奨は1.5号ですが、牡蠣殻が多い場所や根回りなど、1.5号では到底対応できないこともありえます。

 

そういった場合は、1.7号から2号ぐらいまでのハリスにすると良いかと思います。

 

逆にここでは、切られることがないという障害物のない釣り場では、1.25号ぐらいのハリスにして、できる限りハリスの違和感を消してあげるといいかと思います。

 

 

ハリスの長さは?

ハリスの長さも難しいところです。一般に使われる長さでは2ヒロから3ヒロ(3m~4m)ほどです。

 

これも人によって好みが分かれるところです。

竿いっぱいに長さをとる人もいれば、1ヒロで十分という人もいます。50mのハリスをリールのスプールに巻き込んで、いわゆる’通し’というスタイルで利用する方もいます。ハリスが道糸の代わりにもなる上にハリスが損傷した場合に切ってしまえばいいため手返しが良くなります。ちょうどかかり釣りのようなスタイルです。

 

 

2ヒロ~3ヒロの長さは、磯竿の長さが5mほどなので、糸を巻き取った時にウキが竿先に来て、針が竿尻にくる長さです。竿に合わせて取り回しがよく、扱いやすい長さであることがわかります。それ以上長いとハリスがたわんでしまい扱いにくくなってしまいます。

 

また、サシエがスイベルや潮受けから程よく距離が保て、サシエが自然に落ちていく演出ができる長さとなります。

 

 

魚に食い気があれば、30cmぐらいのハリスでも釣れないことはないですが、人のよく入る釣り場であればハリスの長さは2mはとりたいところです

 

ハリスが短すぎると、サシエが自然落下できる距離が少なくなります。また、スイベルなど障害物がサシエの周りにあると魚に違和感を与えてしまいます。

 

長すぎると扱いにくくなり、余計なところに絡まったり、結び目やちぢれがでてしまいます。

 

ハリスの長さは、2~3ヒロを目安にするとよいでしょう。

 

 

まとめ

チヌ釣りのハリスの長さについて考えてきました。

 

ハリスがチヌに違和感を与えることは当然ですが、その違和感をいかに消して、自然にサシエを漂わせてチヌに食わせるかが難しいところです。

 

ハリスの長さや太さにも気を使い、細やかな気配りをすることがチヌ釣りには欠かせません。

 

次回の釣行では、ハリスの存在に気を使ってみてはいかがでしょうか?

 

 

まず買うならこれ

 

次に買うなら号数をあげて1.75号

 

余裕があれば、食い渋りを考慮して1.25号

 

 

釣具店で買いやすいのはシーガーです。

 

チヌの釣り方やエサについて詳しくはこちらから

 

あとがき

私自身、ハリスの太さや長さ、魚がラインを見ているかどうかといった要素を整理しながら執筆を進めていくなかで、「釣り」という行為には人間が思っている以上に多くの要素が絡んでいるのだと実感しました。今回のテーマを選んだ背景には、特にチヌが繊細なタナや仕掛けへの反応を見せる魚だという印象があり、より深く掘り下げてみたいという思いがあったのです。この記事を通じて、ただ「細いほうがいい」「太いほうが安心」という単純な二項対立だけでなく、状況や釣り場の特徴に合わせて最適解を見つけていくことの大切さを改めて強調できたと思っています。

さて、このブログ記事を書くにあたり、私の中で印象に残っているエピソードがいくつかあります。まずは、自分の釣行経験について。大阪湾の防波堤でフカセ釣りをしていたとき、38㎝のチヌを釣り上げたことがありました。サイズとしてはそこまで大きくはないかもしれませんが、そのときはちょうど風が吹き始め、海面も少し荒れ始めたタイミングで、魚からのアタリが「ツン…」とごく僅かしか伝わらなかったんです。いつもなら軽く合わせを入れるだけでチヌが掛かってくれることもありますが、その日はハリス選びに迷っていたこともあってか、思い切り竿を立てた瞬間、なんともいえない不安がよぎりました。もしハリスが太すぎたり細すぎたりしていたら、チヌの食い込みが悪くなったり、根に潜られたりしないだろうか…。結局、そのとき選んでいたのは1.5号のハリスでしたが、やや荒れた状況でもしっかり魚をいなし、擦れにも耐えることができたのは、やはりこの太さのバランスの良さを改めて感じる瞬間でした。

その一方で、夜釣りの魅力についても思い返しています。実は別の機会に、電気ウキを使った夜釣りにチャレンジしたことがあるのですが、昼間とはまったく違う雰囲気の中、穂先に伝わる感覚がより研ぎ澄まされるように思えました。暗闇の中でゆったりと光る電気ウキを眺めていると、海に漂う潮や魚の気配をダイレクトに意識するようになり、ラインが見える・見えないという視覚情報だけでなく、波動を感じ取っているのではないかという実感が強まりました。まさに今回の記事に書いた「チヌが暗闇の中でもラインを避ける」という内容ともリンクしていて、夜釣りの経験はその想像を裏付けるリアルな体験となったわけです。

また、執筆にあたっては大阪のフィッシングショーに足を運んだことも大きな刺激になりました。クレハ社やサンライン社をはじめ、さまざまなラインメーカーのブースを回っては、スタッフの方に「ハリスのこだわり」や「素材による特性の違い」などを根掘り葉掘り聞いていくうちに、頭の中がどんどん情報で埋め尽くされていきました。特にサンラインの社員さんからは、ハリスのコーティング技術について詳しく伺うことができました。強度を保ちながらいかに細く仕上げるか、その上でしなやかさと擦れへの耐性を高いレベルで両立させるかというのは、製造工程で常に試行錯誤が繰り返されているそうです。実際、「細ければ食い込みがよくなる」というのは釣り人の常識のようにも思われますが、ラインメーカーの方々が何十年もかけて技術開発を重ねてきた成果が、その「細さ」の実現に現れているのだと考えると、釣り具の進歩というのは本当に驚くべきことだなと感心します。

さらに、別のラインメーカーの方からは「釣行場所で気をつけるべきハリス選び」の話も伺いました。岩場や牡蠣殻が多い場所では想像以上にハリスが擦り切れてしまうことがあり、そんなときは2号程度まで上げてもよいというアドバイスをいただいたんです。その話を聞く前は、どんな場所でも1.5号を軸に考えてしまいがちでしたが、やはり地形や障害物の状況によっては、少し太めのハリスを選ぶことが結果的に釣果を上げるポイントになるのだと知ることができました。釣りというものは、定石があっても最終的には臨機応変にカスタマイズしていく必要があるのだなと、改めて痛感させられました。

こうしたエピソードを重ねていくうちに、いざ記事を書く段階では「自分が実際に迷ったこと」「仲間と話して気づいたこと」「メーカーのスタッフから学んだ知識」をうまく結びつけて、できるだけ読み手の方に具体的なイメージを持っていただきたいと考えていました。例えば、「チヌはハリスを見ているのかどうか」という論点も、ただ文章で説明するだけでなく、実験データや私自身の体験、そして夜釣りや波動の話をつなげていくことで、読者の方にも「なるほど、実際にありえることかもしれない」と興味をもっていただけるのではないでしょうか。

私は普段から釣り仲間との情報交換を大切にしていて、どのラインが強いのか、最近のヒットアイテムは何なのか、といった話題は尽きることがありません。そのなかで「実は細いラインでもしっかり魚を獲れる」「ちょっとした擦れにも耐えられる質の高いハリスがある」という具体的な情報を得ると、どうしても自分で試してみたくなるんですよね。記事の執筆を通してそれらの情報をまとめていく過程は、自分自身の釣りスタイルをもう一度見直すよい機会にもなりました。

このあとがきを読んでくださっている皆さんには、ぜひこの記事で触れたハリス選びの奥深さを実際の釣り場で体感していただきたいと思います。たかがライン、されどライン。少し太さを変えただけで釣果が劇的に変わることもあれば、自分の思うようなイメージどおりにエサを漂わせるために「長さ」にこだわってみるのも面白いものです。もし「これからチヌ釣りを始めたい」という方がいらっしゃれば、まずは釣具店で自分の狙う釣り場をイメージしつつ、店員さんや仲間に「障害物の多い場所か」「比較的オープンウォーターか」「潮の流れは速いのか」などを相談しながら、最適なハリスの号数や長さを一緒に考えてみてください。私も最初は、どんなハリスがいいのか右も左もわからず迷い、釣具店の店長さんに何度も同じ質問をしては「そこのテトラは牡蠣殻があるから、もうちょっと太いほうがいいよ」などと教えてもらいながら試行錯誤を繰り返してきたものです。

何より、この記事が皆さんの釣りライフを一層楽しく刺激的にしてくれるきっかけになればこれほど嬉しいことはありません。釣りの世界は本当に奥深く、まだまだ未知の部分も数多く残されています。ライン一つとっても、「最先端の技術を取り入れた新製品が登場するたびに試したくなる」というのが釣り人の常ですよね。そんな好奇心と探究心こそが、新しい発見や成果につながっていくのだと思います。次の週末には、ぜひこの記事の内容を少しでも思い出しながら、自分なりのスタイルでハリス選びや仕掛けの工夫を楽しんでみてください。そして、もし釣り場でチヌの引きを味わったときには、今回触れた実験やエピソードを思い返していただけると幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。この記事で共有した内容が、皆さんのフィールドで生きた知識となり、一匹でも多くのチヌとの出会いをもたらす手助けとなれば幸いです。

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