フカセ釣りの成功を左右する重要なアイテム、それがウキ(浮き)です。
経験豊富なアングラーであれば、適切なウキ選びが釣果に大きな影響を与えることをよく知っています。
今回は、デュエル社が製造する高性能なフカセウキ「TGウェーブマスター」について詳しく見ていきましょう。波止釣りからトーナメントまで幅広い釣りシーンをカバーする、究極の汎用性を持つこのウキの魅力に迫ります。
目次
TGウェーブマスターとは
マルキユー・シマノ インストラクターの平和卓也氏が開発を担当した、フカセ釣り専用の浮きです。
平和氏の豊富な経験と技術が詰め込まれたこの製品は、「ウェーブマスター」「タイドマスター」「ピースマスター」の3種類が展開されており、それぞれ使用者のレベルに応じた使い方ができるように設計されています。
主な特徴
高品質な素材と製造技術
SiCリング:上部にφ2.0のSiC(炭化ケイ素)リングを採用し、理想的な糸滑りと優れた耐腐食性を実現
ハードコート:衝撃から強力にボディを保護し、長期間の使用に耐える耐久性
高精度な製造:個々のウキでの浮力や重量のばらつきを最小限に抑制
優れた視認性
上部のみつや消しオレンジ色を採用:様々な天候や時間帯でも視認しやすい
コントラストの効いたカラーリング:水面での視認性を最大限に高める工夫
最適化された設計
中ぶくれの基本形状:癖がなく、汎用性に優れた設計
安定感抜群の低重心タイプ:波や潮の影響を受けにくい
オールラウンドな使用感:初心者から上級者まで幅広く対応
おすすめモデル:デュエル TGウェーブマスター M B
なぜMサイズBがおすすめなのか
バランスの取れた性能
適度な大きさと重量:扱いやすく、多くの状況に対応
中級者向けの浮力設定:基本的な技術を身につけるのに最適
コストパフォーマンス
1000円を切る価格設定:高性能でありながら、手に取りやすい
耐久性の高さ:長期間使用できる信頼性
汎用性の高さ
様々な釣り場に対応:波止、磯、堤防など
多彩な魚種に対応:チヌ(クロダイ)、グレ(メジナ)など
詳細スペック
タイプ:中通しドングリウキ
サイズバリエーション:S、M、ML、L
Sサイズ0番の場合:
対応糸号数:1.5-3号
外径:18.5mm
全長:31.5mm
自重:5.5g
使用方法とテクニック
基本的な選び方
初心者向けアドバイス
まずは中間サイズのMから開始
浮力は少し大きめのB、もしくは2Bを選択
基本的な操作に慣れてから、他のサイズに挑戦
中級者向けアドバイス
状況に応じてサイズや浮力を使い分け
複数のサイズを持ち歩き、臨機応変に対応
より繊細なアタリを取るための技術向上
シチュエーション別アドバイス
潮の流れが速い場合
2Bに変更して安定性を確保
より重いオモリを使用して潮に負けない
必要に応じてLサイズにサイズアップ
エサ取りが多い場合
より大きな浮力のものを選択
エサの付け方を工夫(エサ巻きなど)
アタリの見極めをより慎重に
遠投が必要な場合
LサイズやMLサイズにサイズアップ
適切なラインの選択が重要
キャスティング技術の向上も必要
季節による使い分け
春~初夏
基本的なMサイズBが最適
朝夕は視認性の良いカラーを選択
真夏
早朝や夕方の活性の高い時間帯を狙う
必要に応じて小さめのサイズを選択
秋~冬
より大きなサイズ(ML、L)を使用
潮の動きに敏感に反応するよう調整
購入アドバイス
どこで買うのがお得?
オンラインショップ
Amazon:
送料無料が多い
実店舗より一般的に安価
品揃えが豊富
レビューを参考にできる
専門釣具オンラインショップ:
専門的なアドバイスが得られる場合も
ポイント還元が魅力的なことも
実店舗
実物を確認できる
店員からの直接アドバイスが得られる
その場で他の釣具と合わせて購入可能
予備の確保
必要な予備の数
最低2個は持っておくことをおすすめ
同じサイズで複数確保
異なるサイズも少しずつ揃える
収納と管理
専用のケースでの保管がベスト
直射日光を避けて保管
使用後は真水で洗い、乾燥させる
上達のためのコツ
メーカーや作者を統一する理由
使用感の一貫性が保てる
微妙な違いの把握が容易
技術の向上に集中できる
実践的なトレーニング方法
浅場での練習から始める
徐々に難しい条件下で使用
アタリの種類を学び、見極める
他製品との比較
釣研 全遊動X 円錐との比較
特徴の違い
釣研:ラインでのアタリ取りに特化
ウェーブマスター:オールラウンドな使用感
まとめ
TGウェーブマスターは、その汎用性、使いやすさ、コストパフォーマンスの高さから、フカセ釣りの初心者から中級者まで強く支持されているウキです。初心者から中級者まで、幅広いレベルの釣り人にとって理想的な選択となるでしょう。
本記事で紹介したテクニックや選び方のポイントを参考に、あなたの釣りスタイルに合わせて最適なモデルを選んでください。ウェーブマスターを使いこなすことで、きっとフカセ釣りの新たな魅力を発見できるはずです。
最後に
釣りの醍醐味は、技術を磨きながら自然と向き合うことにあります。優れた道具は、その体験をより豊かなものにしてくれます。TGウェーブマスターと共に、充実した釣りライフを楽しんでください。
おすすめのタモ網(6m)の激安品を買ってみた。玉網の使い方動画あり
【あとがき】
実はこのブログ記事を執筆するにあたって、最初のきっかけになったのは以前参加した平和卓也氏の講演会でした。地元の釣具店に平和氏がゲストとして訪れ、フカセ釣りの実演や講義を行うという情報を知って「これは行かねば」と即座に参加を決めました。平和氏はマルキユー・シマノのインストラクターとして数々の実績を持ち、テレビや雑誌でその技術を拝見してきた私にとっては“憧れの存在”そのものでした。講演会当日は、ウキの機能について実際の使用例を交えながら詳しく解説してくださり、その内容の濃さに衝撃を受けたのを今でもはっきりと覚えています。特に心に残ったのは、「ウキ一つの特性をしっかり理解すれば、その応用で何倍も釣果が伸びる」という言葉でした。フカセ釣りで重要なのは単に高価なウキを使うだけでなく、そのウキの浮力バランスや素材の特性をきちんと把握し、自分なりの釣りスタイルに合わせることだと強調されていたのです。
その後、別の機会にフィッシングショーへ出かけた際、デュエル製品の話題が出ていました。そこでは「釣り人が本当に求めるのは、気軽に手に取りやすく、かつ汎用性があって失敗しづらいウキ」という話があり、私自身も大きくうなずきました。いくら性能が素晴らしくても、高すぎたり扱いづらかったりすれば手が伸びない。しかもフカセ釣りでは複数サイズをそろえる必要があるため、求める条件をすべて満たす製品を探すのは意外と難しいのです。そんなタイミングで私が出会ったのがTGウェーブマスターでした。価格、機能、耐久性の三拍子がそろった製品であるとスタッフの方々も口をそろえて絶賛しており、興味を持った私は早速購入を決めたのです。
執筆に当たり振り返ってみると、実際にTGウェーブマスターを使い始めた頃はちょうど波止釣りのシーズンが始まる春先でした。まだ水温が低めの時期で、魚の活性もそれほど高くなく、当たりが微妙に出るか出ないかというようなときこそ、ウキの細かな変化を見逃さずに拾えるかが勝負になります。最初に使用したのはMサイズB。ちょうど記事でも紹介したとおり、汎用性が高く、それまでなかなか仕留められなかったチヌ(クロダイ)を、明確なアタリをきちんと捉えて釣り上げられたときの感動は忘れられません。ウキが一瞬、ほんのわずかに沈んだそのアタリを見逃さずに合わせを入れられたのは、視認性の良いオレンジのトップのおかげだったと思います。
また、よく一緒に釣りに出かける仲間も「このウキいいね、見やすいし、キャストしてからの着水後の挙動が安定している」と絶賛してくれました。釣り仲間の意見は自分が気づかなかった良い点を教えてくれることが多いので、記事を書くにあたって非常に参考になりましたね。さらに、使用していく中で私自身が気づいたのは、TGウェーブマスターの表面コーティングが想像以上に丈夫だということです。通常、波止や磯場は岩にウキがぶつかってしまう場面がどうしても増えがちですが、ハードコート仕上げのおかげでウキ表面に大きなダメージが残りにくかったんです。実際、何度か強めの衝撃を受けても塗装が剥がれないのには驚きました。
この信頼感の高さが、私がブログで「初心者から中級者まで幅広いレベルで使える」と強くおすすめした理由の一つでもあります。初めてのフカセ釣りというのは失敗がつきものですから、せっかく購入したウキをすぐに壊してしまうのではもったいないですし、釣りへのモチベーションが下がる可能性もあります。耐久性があるウキならば、練習の段階で多少の衝突やライン操作のミスがあっても安心して使い続けられますからね。
さらに、当時の私が感心したのはメーカーとしてのデュエルの姿勢です。多くの釣り具メーカーが独自のコンセプトやスタイルを展開していますが、デュエルは使用者の声を積極的に取り入れながら「初心者でも扱いやすい」ことと「中級者以上も満足できる性能」という相反しがちな要件をうまく両立しているように感じました。これが釣具店スタッフからも「デュエル製品は外れが少ない」と言われる所以かもしれません。実際、平和氏の講演会で拝見した開発の裏話によると、テスターの幅も広く、全くのビギナーに試してもらって改善点を見つけることも多々あるそうです。高い技術を持つアングラーのフィードバックだけでなく、初心者の疑問や使い勝手の良し悪しまで取りこぼさない姿勢が、最終的に完成度の高い製品へとつながっているわけですね。
そんな経緯で「いつか自分の言葉で、TGウェーブマスターの魅力や実際の使い方をまとめてみたい」と思うようになったのが、本記事を執筆した大きな理由です。書き進めるうちに、最初に手に取ったときのワクワクや、磯場でお世話になった先輩アングラーとの会話、そして講演会やフィッシングショーで教わった細かいテクニックがよみがえってきて、その思い出一つひとつがこのウキを愛用するモチベーションになっていると再認識しました。道具をただ紹介するのではなく、自分が実際に使い込む中で感じたリアルな利点や「こういう場面だと逆に注意が必要」という点を含めて共有することで、読者の皆さんにより実践的な情報を提供できるように努めました。
私としては、この記事がフカセ釣りに挑戦してみたい方や、新しいウキの導入を考えている方の一歩になればと願っています。