個人的に爆寄せなくしてグレ釣りは不安になるというほど信頼のあるエサの爆寄せグレの配合と他のエサとのブレンドを見ていきましょう。
目次
爆寄せグレの配合は?
特徴と言えるのは、粗い粒子が多い点ではないでしょうか。
ムギだけでなく、フィッシュソリュブルという魚粉を用いたペレットを配合しており、これだけでも集魚性能が上級レベルになっています。
加えて、アミオキアミエキスやアミノ酸、酵母など、グレの好む成分が大量に配合されています。ペレットやムギがにおいと味を吸着しており、オキアミにも勝る集魚力となっています。
また、パラパラと大きな粒子が海中で降り注ぐことで視覚的なアピールにも繋がります。
煙幕の中にオキアミと混ざって落ちてくる粒子はグレを魅了してくれます。
マルキュー製品の中でも集魚力はずば抜けており、比較的比重のある製品です。
グレが浮いてこない場合や、潮の流れが速い場合などに目の前にマキエを届けることができます。
配合エサ単品での使用は可能?
フカセをしている人ならば考えたことがあるのではないでしょうか?
配合エサだけでフカセ釣りができれば、わざわざ重たい冷凍のオキアミを買わなくても済むと。
爆寄せグレであればそれが可能になります。
爆寄せグレにはオキアミのエキスを吸ったペレットやムギが大量に配合されているため、オキアミがなくてもフカセ釣りが成立します。
試しに堤防でグレを狙ってみたところ爆寄せグレ単品でも魚は釣れます。
オキアミが不要になった点は非常に優れていると思います。
使用方法としては、爆寄せグレ一袋に海水を1500cc加えます。
だまにならないように混ぜ合わせれば完成です。
単品のデメリットもある
オキアミが不要でフカセ釣りが可能にはなりました。しかし大きな問題点があります。
それは集魚性能です。配合エサでは集魚力が優れている製品であるにも関わらず、隣でV9とオキアミ3キロを配合したマキエを撒かれるとスーッとそちらに移動する魚もいました。
どうやら冷凍のオキアミよりは集魚性能は怠るようです。隣が友人であったため、勝負してみましたが、やはりオキアミの方が魚が寄っていて魚が釣れていたように感じます。
腕次第なのかもしれませんが。単品使用と言わず、少しはオキアミを加えた方がいいかもしれません。
常温保存可能なサッとオキアミがあれば、予備のエサとして使えるため、便利なのではないでしょうか。
爆寄せグレとオキアミの量
爆寄せグレは単品でも十分に使えますが、やはり、オキアミは少し入れたほうがその集魚性能はあがるようです。
爆寄せグレ一袋に対してオキアミを1.5kg加えて、海水を900cc入れるとちょうど良い感じに仕上がります。
あとはお好みに応じて水分量を調節してみてください。
配合エサのブレンドは?
トーナメント対応の攻撃的なブレンド
オキアミ3kg +グレパワーVSP一袋 +爆寄せグレ1袋 +海水800cc
集魚力を最大限に上げてVSPで扱い易くなっています。食いが渋っている状況に最適です。
撒き餌との同調を重視するブレンド
オキアミ3kg +グレパワーV10 一袋 +爆寄せグレ1袋
グレパワーV10 の白い濁りによって潮の流れを把握しやすくなり、サシエとの同調がわかりやすくなります。
堤防や磯場の足場が高いところから攻めるときに効果的です。
万能型ブレンド
オキアミ3kg +グレパワーV9一袋 +爆寄せグレ1袋
大体どの釣り場でも通用する万能なブレンドです。
始めて行く釣り場であればこれで十分でしょう。
まとめ
爆寄せグレの高集魚力は、食いの渋っているグレにスイッチを入れるのに役立ちます。
沈下速度も比較的早いため、水深のある釣り場にも対応し、単品での使用も可能なため、エサが切れそうだという時の予備エサとして持っておくのも良いかもしれません。
少量でも寄せの効果はありますので、普段お使いの配合エサのブレンドに少し加えてみても面白いかと思います。
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【あとがき】
この記事を書き終えた今、改めて「爆寄せグレ」という配合エサの奥深さに思いを馳せています。私自身、長年グレ(メジナ)釣りを続けてきて、さまざまなエサやブレンド方法を試してきましたが、その中でも「爆寄せグレ」の存在感はまさに群を抜いていると感じています。特に、単品でも十分に釣りが成立するほどの圧倒的な集魚力は一度使うとやみつきになるほどで、他の配合エサにはない“粗い粒子”や“魚粉を含むペレット”などが、餌取りだけでなくグレをも強力に寄せる要因になっているのだと実感しています。
とはいえ、実際に「爆寄せグレ」を使った釣りを深く知るためには、単にパッケージやスペックを眺めているだけでは不十分です。私が今回のテーマを選んだ背景には、東伊豆の富戸や蓮着寺エリアといった独特の地形を持つ釣り場で、何度もグレ釣りを繰り返してきた経験が大きく関わっています。東伊豆のこの一帯は「伊豆半島の玄関口」として知られ、岸から深海へと急激に落ち込む相模トラフが間近に迫っていることで有名です。場所によっては水深が1000mを超えるエリアがすぐ沖に広がっており、まさにダイナミックな海底地形がグレの行動範囲にも影響を与えていると感じます。
そんな場所で釣りをする際に、欠かせない装備のひとつが6mのタモ(玉網)です。足場が高い磯場が多く、せっかく仕留めた良型のグレを取り込み損ねないためにも、この長さは本当に重要。私自身も過去に5mのタモで挑んだときに、「あと少し届かない!」という悔しい思いをしたことが何度もあります。富戸や蓮着寺のように、海面までが思いのほか高低差のある釣り場では、タモの長さによって釣果はもちろんのこと、取り込みのストレスや安全面までも左右されます。特に東伊豆側の磯は高さに加え、波が磯際に打ち寄せやすいので、安定して魚をすくうためには十分なリーチが必須だと痛感しています。
では、なぜこうした特殊な地形のエリアで「爆寄せグレ」が有効なのか。理由はいくつかあると思いますが、まずひとつは“比重のある餌が素早く深場に届く”こと。東伊豆の磯は、相模トラフの影響で海が一気に深くなっている場所が多いにもかかわらず、潮の流れそのものは意外と緩やかなことが多いです。特に西側へ反時計回りに流れる潮は、北から南へゆっくりと流れ込んでいく傾向があるため、仕掛けとマキエを同調させるタイミングがつかみやすい反面、魚が浮ききらないときはスムーズに餌を届けることが肝心です。そんなときに、粗い粒子が多く比重のある「爆寄せグレ」は非常に頼もしい存在になります。遠投してもバラけにくく、かつ海中で程よく拡散してくれるので、深場を回遊しているクチブトやオナガの注意を引きつけるのに大きな効果を発揮してくれるのです。
さらに、東伊豆の釣り場は夏場でも40cmクラスのグレが狙いやすいという特徴があります。それにはやはり、沖合の深海や黒潮の流入が影響しているのだと思いますが、魚影が濃い一方で、「今日はちょっと魚の反応が鈍いな」という渋い日も決して珍しくありません。そういった日には、配合エサ単体だけで魚を寄せきれず、最終的には冷凍オキアミとのブレンドに頼るのが鉄板パターンでした。ところが、「爆寄せグレ」は単品での使用も視野に入るほど高い集魚力を持っており、実際に単品使用で試してみると、小型ながらグレが反応してくれたという嬉しい経験もありました。もちろん、オキアミを混ぜるほうが圧倒的に有利だと感じるシーンは多いのですが、「もしもの時の予備餌」として持っておけるのも大きな魅力です。
それから、私にとって強く印象に残っているのは、友人と並んで釣りをしていた際、私が「爆寄せグレ+オキアミ少量」で挑んだところ、友人はオキアミ3kg+V9という“定番フルセット”で勝負をしていたことがありました。結果は正直、隣の友人のほうが明らかに魚を寄せている気配が強く、ラッシュタイムには連続ヒットまで繋げていました。一方、私のほうはポツポツと拾い釣りの状態。やはり冷凍オキアミの力は侮れない、と思わされた瞬間でした。ただ、そのときも決して「爆寄せグレの力が足りない」というわけではなく、単純にオキアミをしっかり使うか使わないかの差が大きかったと感じます。やはり本格的に数とサイズを狙うのであれば、オキアミと“爆寄せグレ”をどうブレンドするかがカギなんだと、改めて痛感しました。
また、ブレンドによってさまざまな釣り方に対応できるのも、「爆寄せグレ」の魅力だと思います。トーナメント対応の攻撃的な配合(例:VSP+爆寄せグレ)で一気に寄せる釣り方は、実際に私も大会に出場していた時期に多用していました。競技では限られた時間の中で魚を手返しよく釣る必要があるため、配合エサの集魚力や操作性が勝敗に直結します。そんなときに、“爆寄せグレ”の粗い粒子がしっかりとポイントを作ってくれ、グレパワーVSPの調整力が合わせやすくなるため、非常に効率が良かったのを覚えています。一方、普段のんびりと磯釣りを楽しみたいときは、V10やV9と組み合わせて「万能型ブレンド」や「同調重視ブレンド」を試してみると、落ち着いてコマセワークを組み立てることができます。東伊豆の釣り場は磯の高さや潮の動きによって同調が難しい瞬間も多いですが、濁りの度合いや比重をうまく調節すれば、手持ちのロッドワークだけでなく、“視覚的に仕掛けを追いかける楽しさ”も味わうことができるのが醍醐味です。
加えて、こうした爆寄せグレの特性を知ってからは、周囲の釣具店や釣り仲間との情報交換もさらに増えました。とある釣具店の店員さんは、「実は富戸沖の潮の流れがゆっくりのときは、魚が水面近くまで浮いてくるタイミングがあるので、その瞬間に粗い粒子が海面から沈み始める動きを見せるとグレが反応しやすいんですよ」とアドバイスしてくださり、「爆寄せグレならその視覚アピールが強いので有利ですよね」と一緒に盛り上がったことがあります。また、別の釣り仲間は、水深がある釣り座でどうしてもタナが定まらないときに、「爆寄せグレをもう少し細かく砕いて使うと拡散が速くなるから、魚が浮きやすくなるかも」と実験的な使い方を試していました。こうした仲間同士の工夫を共有できるのも、配合エサの選択肢が豊富な現代の磯釣りだからこそだと感じています。
最後に、この記事を読んでくださった皆さんにお伝えしたいことは、「一見ハードルが高そうに見える磯釣りやフカセ釣りこそ、工夫とチャレンジを楽しんでほしい」という想いです。特に、東伊豆の磯といえば足場の高さや急深の地形に戸惑う方も多いかもしれません。しかし、それこそがこのエリアならではの魅力であり、深場に潜む良型グレとの駆け引きを堪能できる絶好の舞台でもあります。その勝負をより有利に、そして楽しくしてくれるのが「爆寄せグレ」をはじめとする多彩な配合エサの世界だと私は思っています。
もしこれから富戸や蓮着寺といった東伊豆の磯でグレ釣りを始めてみようという方がいらっしゃれば、ぜひ今回紹介したブレンド方法や使い方を参考にしてみてください。6mのタモを携え、深い海とゆったり流れる潮の中で、爆寄せグレの粗い粒子が海面を漂う光景を想像すると、釣行前からワクワクが止まらないはずです。なかなか上手くいかない日は、オキアミの投入量や水の加減を変えてみたり、逆に単品使いをあえて続けてみたりと、試行錯誤するうちに自分だけのスタイルが見つかることでしょう。その過程で、予想外の大物がヒットするドラマが待っているかもしれません。
この記事をきっかけに、「爆寄せグレ」というエサの持つポテンシャルや、東伊豆の磯釣りの奥深さに少しでも興味を持っていただければ、著者としてこれ以上嬉しいことはありません。次回の釣行の際には、バッカンの中に“爆寄せグレ”を忍ばせておき、いざというときに投入する――そんなワンステップが、釣果アップや新たな発見に繋がるかもしれません。釣りは常に自然相手の勝負ですから、思い通りにならないことも多いですが、その反面、少しの創意工夫が大きな結果をもたらしてくれる世界でもあります。今後も私自身、さらなるブレンドの可能性を探りながら、東伊豆の深い海と向き合っていきたいと思います。皆さんの釣りに、ほんの少しでもプラスになるヒントがあれば幸いです。どうぞ安全に気をつけながら、東伊豆の魅力を存分に味わってください。