PEラインの号数とその強度、ポンドへの変換とラインの直径を一覧にしましたのでご参照いただければと思います。
目次
【PEライン換算表】
一般社団法人日本釣用品工業会による標準規格を元に作成いたしました。
標準規格
・PE糸の太さ標準規格は、PE100%糸のものであり、コーティング・顔料を含むトータルデニールである。
・PE糸の太さ標準規格は、単位のデニール(d)表示を使用し、1号=200dとする。
・PE糸の許容範囲は、上限・下限のデニールが、前後の号柄の標準値を追い越さないものとする。
・d(denier)とは、長さ9000m当たりの質量をグラム単位をもって表したものである。(200d=200g)
強度は各メーカーごとや4本撚り、8本撚り、16本撚りによっても変わります。
使用環境にもよりますので、±10%ぐらいを目安にしていただければ、間違いないかと思います。
例えばシーガーの表示強度を見ると以下のようになっています。
メーカーの表示はクレーム対策もあって余裕を持たせていることが多いです。
ナイロンライン換算表はこちら
フロロラインの換算表はこちら
PEラインの号数と標準直径の関係
PEラインは標準直径が決められているわけではなく、号数と重さによってデニール(d)標準規格が定められています。
デニール(denier)とは、長さ9000m当たりの質量をグラム単位をもって表したもので、9000mで1gの糸=1デニールとなります。
PE1号は200dで200gということになります。この200gには染料も含まれています。
そのため、同じ号数のPEラインでも国産品や海外製品、各メーカーによって太さに違いが生じます。
強度を優先しているメーカーや直線の均一性、細さを売りにしているなど変わってきてしますのです。
PEラインの号数とポンド(lb)の関係
ポンドとは重量のことを意味する単位で、1ポンド=453.6g となっており、主にアメリカで使われている単位です。
PEラインとの関係は、
PEラインとポンド
ラインの号数 × (15~20) =ラインのポンド(lb)
となります。
ひと昔前は、ラインの号数×10=ラインのポンドぐらいでしたが、号数に対しての強度が強くなり、15~20を掛けるぐらいが適正な数値となっています。
例えば、2号って何ポンド(lb)だったかなという場合には、号数の2号に(15~20)をかけると30~40ポンド(lb)になるということがわかります。
その逆に、40lbは何号だろうかというときにはポンドを15~20で割るとおおよそのラインの号数を算出することができます。
PEラインとポンド
ラインのポンド(lb)/ (15~20) =ラインの号数
*注意していただきたいのは、メーカーによって強度が変わるのはもちろんのこと、4本撚り、8本撚りと糸の撚り数によっても強度は変わります。
一般には8本撚りは4本撚りに比べて直線強度が少し強くなっていることが多いです。ただし、摩擦に対しては4本撚りが優れていることが多いです。
PEラインの号数と強度(kg)の関係
号数と強度の関係は、その号数で何㎏以上の荷重がかかるとラインが切れますよという基準になります。
ただし、ラインの強度は各メーカーによって平均値を記載していたり、最大値を記載していたりと様々です。あくまでもこれぐらいの負荷までは耐えられるという目安にしていただければと思います。
フロロラインと強度
ラインの号数 ×6~8㎏ =強度(kg)
となります。
2号ラインの場合は、2×8=約16㎏までの荷重に耐えられる計算になります。
※ポンド計算同様にラインの太さが太くなるほど、この数式は当てはまらなくなりますので、詳しくは上の表を参考に、あくまでも目安として捉えていただければと思います。
PEラインの場合は、ブレ幅も大きくなるので、ラインの号数×6kgを目安にしておけば、安心できる強度になるかと思います。
もちろんラインの擦れや劣化によってこの強度は大きく変わってきます。
ナイロンやフロロに比べて細いラインで強い強度まで耐えることはできますが、摩擦には極端に弱い性質もあります。
ルアー釣りの場合にはリーダーをつけるなど、根に擦れないようにしてく必要があります。
PEラインについて
PEラインが使われるのは主にルアー釣りが多いです。
ポリエチレン素材のラインのことで、polyethyleneの略称となっています。
PEラインの特徴
・伸縮性がない(伸びない)
・引張強度が強い
・紫外線に強く巻き癖がつきにくい
といったことがあげられます。
フロロラインよりも伸びが少ないので、感度に優れており、魚のアタリがとりやすいです。
その反面、食いが渋い時にはアタリをはじいてしまうことがありますので、積極的にアタリを取りに行くのがいいでしょう。
また、糸が軽く水に浮きやすいので、ルアーや仕掛けも水面に引っ張られやすくなります。風にあおられやすく、向かい風の時は少々釣り辛くなります。
メリットデメリット
PEラインのメリット
・伸びが少なくアタリが明確
・引張強度が強く細い糸が使えるため遠投できる
・糸グセがつきにくくしやなやか
PEラインのデメリット
・軽くて水に浮く
・風にあおられやすく竿の穂先に絡みやすい
・ナイロンやフロロと比べて高価格
PEラインの各号数の使い方と釣れる魚
それぞれのラインの太さにおいてどのような使い方がされているかをみていきましょう。
PEライン 0.1号(4lb)で釣れる魚
0.1号は4lb(ポンド)で、約1.8㎏の強度があります。
0.1号のPEラインは極細のPEラインですので、初心者が使うには難易度がかなり高いです。
有名どころではデュエルのアーマード F+でしょう。
0.1号まで細くするとルアーは本当によく飛ぶレベルになります。
アタリの感度も抜群で10㎝の魚が小突いたあたりまでわかります。
主にはメバリングやアジングなどに使用されており、25㎝以内の魚を狙うのに適しています。
岩肌や障害物などの硬いものやざらざらしたところに触れると切れる可能性が高くなりますので、ラインの扱いにはかなり気を付けて使うことをおすすめします。
PEライン 0.2号(5lb)で釣れる魚
0.2号は5lb(ポンド)で、約2.3㎏の強度があります。
0.2号のPEラインはワカサギ釣りや、アジング、メバリングなどで使われることが多い号数です。
ワカサギ釣りなどでは、タナが非常に重要で、糸の伸びが少なく水流の影響を受けにくい細さが求められます。
魚のサイズもそこまで大きくありませんので、0.2号で十分対応可能です。
ただし、湖などで釣りをしているとワカサギの仕掛けに小鮒やオイカワなどが食いついてくることもあります。
ボートからの釣りで、ラインが障害物に触れることがなければ、意外ととれてしまうこともありますので0.2号とは言え、それなりの強度があることがわかります。
PEライン 0.3号(6lb)で釣れる魚
0.3号は6lb(ポンド)で、約2.7㎏の強度があります。
前述した0.2号とほとんど変わりない強度で、メーカーによっては誤差ともいえますが、使用するルアーが大きい場合や、もしかしたら中小型の魚が釣れる可能性がある場合には0.3号を使用して安心感を買っておいた方がいいかもしれません。
0.3号は、ワカサギ釣りや、ハゼ釣り、アジング、メバリング、トラウトなどでも使用される号数です。
20㎝ぐらいの魚であれば、ラインに傷がなければ、滅多に切れることはないと言えます。
安心して使用できる太さで、釣りの用途も多彩なので細めのPEラインを使いたいという人は、まずは0.3号から使ってみることをおすすめします。
ぱっと見では 細っ!と感じるかもしれませんが、意外と強いことに驚かされるかもしれません。
PEライン 0.4号(8lb)で釣れる魚
0.4号は8lb(ポンド)で、約3.6㎏の強度があります。
0.4号はワカサギ、アジング、メバリング、トラウトなどの釣りに使われます。
細すぎず安心できる太さではありますが、PEラインの細さのメリットを最大限にいかすのであれば、0.3号ぐらいまでは細くしれもいいかと思います。
対象魚が大きい場合やルアーをできるだけなくしたくない場合には0.4号を使い、わずかでも強度をあげておくために使うというのであればいいかもしれません。
PEライン 0.5号(10lb)で釣れる魚
0.5号は10lb(ポンド)で、約4.5㎏の強度があります。
0.5号はトラウトや大型のアジング、カサゴのルアー釣りなどで使用されます。
正直微妙な号数で対象魚によっては細すぎたり、太すぎたりと中途半端な号数です。
0.3号だと不安だなというときや、0.6号では太いなと感じたときなど、一度他の号数を使ってみて調整用に使いたい号数だと思います。
PEライン 0.6号(12lb)で釣れる魚
0.6号は12lb(ポンド)で、約5.4㎏の強度があります。
0.6号の太さであれば、エギングやシーバス、タイラバやバス釣りなどルアー釣り全般に使用できます。
少し不安要素のある太さですが、傷をつけずに竿の弾力とリールのドラグ性能をうまくいかせば魚もキャッチできることでしょう。
ラインの細さ活かせるので、遠投する釣りや小さな食いアタリをとるのにも最適です。
PEライン 0.8号(16lb)で釣れる魚
0.8号は16lb(ポンド)で、約7.3㎏の強度があります。
0.6号では少し不安を感じる方や、大物を視野に入れている場合には0.8号がおすすめです。
0.8号で釣れる魚は、アオリイカやシーバス、ブラックバスやチヌ、鯛なども狙えます。
ルアー釣りからエサ釣りまで安心して使うことができる太さで汎用性の高い号数になります。
まずはじめにPEラインを使ってみようというのであれば、0.8号から使ってみるのもいいかと思います。
PEライン 1号(20lb)で釣れる魚
1号は20lb(ポンド)で、約9.1㎏の強度があります。
1号のPEラインで釣れる魚は、シーバスや小型の青物、フラットフィッシュや船釣りのシロギス、カワハギ釣りなどで使用されます。
9㎏の強度がありますのでそう簡単には切れません。
ジギングや雷魚などのカバーを攻める釣りにも使われることが多いです。
PEライン 2号(40lb)で釣れる魚
2号は40lb(ポンド)で、約18.2㎏の強度があります。
2号はショアジギで使われることも多く太刀魚やサワラ、ハタ類やマゴチなど狙うことができます。
船釣りではヒラメやアマダイ、スミイカ、イシモチなどを対象魚として使うこともできます。
オモリ負荷40号~50号ぐらいの船釣りを目安にしていただければいいかと思います。
PEライン 3号(55lb)で釣れる魚
3号は55lb(ポンド)で、約25㎏の強度があります。
3号のPEラインでは船からのワラサ釣りで使われます。ワラサに交じってブリが入ってくると3号は欲しいところです。
強引なやり取りでも問題ない太さで、ゴリ巻きして魚を寄せる時にも使われます。
他には遠投カゴ釣りやブッコミ釣りなどでも遠投が効くので使われることが多いです。
PEライン3号以上となるとかなりの大物釣りになってきます。
PEラインおすすめのブランド・メーカー
各メーカーごとに特色のあるPEラインを製造販売していますが、特に人気の上位4社は以下のメーカーとなっています。
東レ
東レは合成繊維や合成樹脂をはじめとする化学製品を取り扱う大手化学メーカーです。
大手のメーカーだけあってその信頼度は高く、ラインメーカーとして長年釣り人から愛されているメーカーです。
シーバス用のPEラインなどが有名で、高強力原糸のPEラインでしなやかな扱いやすいPEラインが特徴的です。
シマノ
釣り具メーカートップブランドのシマノは、ラインのコストパフォーマンスにも優れています。
優秀なスタッフを多く抱えており、現場でのテストにテストを重ねた品質のいいラインを販売しています。
PEラインの中では安価にもかかわらず、高品質で使いやすいので、まず初めにPEラインをつかうのであれば、ピットブルがおすすめです。
4本撚りの方が安く買えるのでまずは4本撚りを使ってみて、さらに遠投したいときやしなやかさが欲しい時には8本撚りにするとよいでしょう。
ダイワ
シマノ社に負けず劣らず、リールメーカーとしても優秀なダイワもPEラインを販売しています。
PEラインは編み込みが弱いとラインに隙間が空いていたりしますが、ダイワのPEラインはしっかりとした編み込みで高密度になっています。
船釣りではダイワ製品の愛好者が多く、リールがダイワならラインもダイワというメーカーで揃えた買い方をする人が多く見受けられます。
YGKよつあみ
ルアー用のラインを得意とするよつあみは、釣り糸製造をメインとする会社で、魚種別に様々なタイプのラインを製造しています。
中でもエックスブレイド(X-Braid) アップグレード X8が人気で、高密度ピッチ製法× WX8工法 × GP加工 × HST加工と持てる技術をつぎ込んだラインになっています。
エックスブレイドを使うと他のラインを使いたいと思わないという人もいるほどで、特にルアーマンから人気のあるPEラインとなっています。
その他、ナイロンラインの強度や使い方、釣れる魚は以下をご参照ください。
【ナイロンライン換算表】号数/ポンド/強度/直径の一覧(0.1号~200号)
フロロラインの強度や使い方、釣れる魚は以下をご参照ください。
【フロロライン換算表】号数/ポンド/強度/直径の一覧(0.1号~200号)