PEラインは石鯛釣りにおいても有効な仕掛けのひとつです。
ここでは石鯛用のPEラインを使用するメリットやデメリット、PEラインの号数やおすすめ品を見ていきましょう。
目次
石鯛用PEラインのメリット
PEラインとは細い原糸を編み込んでいるラインで伸縮性がなく、同一の号数のナイロンラインやフロロラインと比較すると引張強度が4倍以上あるラインです。
石鯛釣りでPEラインを使用するメリット
メリット
・感度がよく、アタリがダイレクトに伝わり、小突くような前アタリもよくわかる
・反転してからのアワセがしっかりと決まる
・根掛かり時に外しやすい
・紫外線を吸収しないので耐久性がある
このように石鯛釣りにおけるPEラインのメリットは伸縮性がないことから来ている点が多いです。
一般にナイロンラインは20~30%の伸縮率と伸びやすいですが、PEラインはほとんど伸びがないので、魚がエサに触った時のアタリなども竿先に現れやすくなっています。
また、私が最もメリットを感じているのは根掛かりの回収時です。
ナイロンラインではライン自体が伸びてしまい一発で根掛かりを外すのが困難です。
PEラインは低伸縮なので引っ掛かっている仕掛けやオモリを動かしやすく、根掛かりの回収率も高くなりました。
石鯛用PEラインのデメリット
石鯛釣りにPEラインを使用する場合にはデメリットも考慮しておかなければいけません。
デメリット
・耐摩耗性が低く、根ズレに弱い
・軽く風にあおられやすい
・竿が硬いとアタリをはじいてしまう
・値段が高い
PEラインを石鯛釣りで使用する上で致命的なのは、PEラインが摩擦に弱いというところです。
細い糸を編み込んでPEラインは作られており、その一本一本はかなり細いので、岩などの尖ったもので擦れると徐々に切れて糸切れにつながります。
また軽い糸ですので向かい風などの時にはラインがあおられて竿の穂先に絡まりやすくなります。
低伸縮のためアタリは明快なのですが、竿が硬いと石鯛がエサを口に入れて違和感を感じると離してしまう可能性もあります。
ラインを送るか竿先の柔らかい竿で食い込ませるのがポイントです。
PEラインはナイロンラインと比較して紫外線に対して耐久性があり、水の吸収もほとんどないので長持ちします。
しかしラインの価格を見ると比較的高価でナイロンラインの2~3倍の値段はします。
耐久性に優れているので長い目で見れば、コストはさほど変わりませんが、はじめに買うときには躊躇してしまうかもしれません。
石鯛釣りにPEラインを使うなら何号?
石鯛釣りにPEラインを使うのであれば、通常のルアー釣りのように細いPEラインではなく太めのPEラインがおすすめです。
石鯛釣りに使われるPEラインの号数は、12号から20号となります。
ポイント
・12~14号 堤防や船などから石鯛を狙い、根があまりないところ
・15~16号 地磯や沖磯など磯からの石鯛釣り
・17~20号 離島での釣りやクチグロ、クチジロなど大物狙い
PEラインは引張強度が強いので、12号もあれば60㎏を超える強度があります。
そのため、強度だけ見れば5号もあれば余裕なのですが、PEラインは根ズレに弱いためそれをカバーするだけの太さも必要になります。
ひとまずPEラインを試してみたいという人であれば、15号程度のPEラインを使ってみてラインの太さや遠投の距離などを見てみることをおすすめします。
おすすめの石鯛用PEライン
続いてはおすすめの石鯛用のPEラインを見ていきましょう。
VARIVAS(バリバス) PEライン バーマックス石鯛
高い品質を誇るバリバス社の石鯛用PEラインです。
15号のPEラインで約70㎏の強度があり、大物まで申し分ない強度となっています。
8本撚りのPEラインで、表面にはフッ素加工が施されていますので、ガイドとの摩擦抵抗が減りスムーズにキャストや巻き取りができます。
従来品のPEラインよりも強度アップされていますので、耐久面でも問題なしです。
ただし、グレーの釣り糸なので、好みは分かれるかもしれません。
晴れた日中の釣り場では見やすい色になっていますが、曇天時や雨の日など光量の少ない日には少し見えにくいなと感じることもあります。
ナイロンラインと比較すると見やすさは変わらないので、通常ナイロンラインを使っている人であれば問題ないでしょう。
石鯛はもちろんコブダイや、小型のクエ釣りにも使えるパワーのあるPEラインです。
YGKよつあみ パワーハンター プログレッシブ 16号
連結したPEラインで、バラ売りされていれば、比較的低価格に購入できるラインです。
原糸の緻密性と組み込みの気密性が高まったことでラインの伸縮性を抑えて感度がよくなっているPEラインです。
水切れもよく、色移りもあまりありません。
老舗メーカーのよつあみは、ロープライスハイクオリティーをうたっていますので、釣り人にやさしいPEラインと言えます。
通販などではバラ売りではなく1800m で36000円という業務用価格になっていることも多いですが、取り扱いのある釣具店であればメートル単位で購入できます。
Amazonの場合は、100m単位で購入することができます。
KUROSAWA PEライン 釣り糸 X-CORE 8編
破格のPEラインをAmazonで販売している中国メーカーのラインですが、割と悪くもないかと思っています。
特にこだわりのない人や遠投を必要としていない人など、まずPEラインを試すのであればこれでも十分です。
100~1000mまで好きな長さを選べますし号数も細かく設定されています。
注意したいのが、届いてみると意外と太く感じるということです。
海外メーカーは国産メーカーと違いラインの規格が異なるので、同じ15号でもこちらのメーカーの方が若干太く感じます。
引張強度に関してはダンベルをぶら下げても大丈夫だったので表記なりの強度はあります。
色移りに関しては、マルチカラーは色移りしやすく、赤系の色は一か月使うと退色してきます。
しかし、それなりのPEラインをかなり安く使うことができるので、予算を抑えたい人はまずこのPEラインを使ってみるのもおすすめです。
使いたい号数よりも一つか二つ号数を下げておいた方が、届いたときにラインが太いとならないかと思います。
ダイヤフィッシング PEライン ジョイナー 石鯛 100m 12号 52.5kg 8本
大物をかけて底から一気に引き離すスタイルのパワーフィッシングに最適な石鯛用のPEラインです。
黒いのでラインが見えにくいのが難点ですが、強度はしっかりとしています。
5m、10mごとにマーキングが入っているので、ラインがどれぐらいのスピードで落ちているかはわかりやすいです。
磯からの石鯛釣りというよりは船からの釣りに向いているかもしれません。
手持ちで足元をゆっくりと落としていくスタイルにもいいかと思います。
PEラインはメンテナンスをした方がいい
耐久性に優れたPEラインとはいえ、メンテナンスなしではその効果を発揮できません。
使用後はしっかりと水洗いして風通しのよい場所で乾燥させましょう。
乾燥させたらPEラインにシュッ!のようなコーティング剤をスプレーしておくと次の釣行も品質を保ったままPEラインを使えます。
リールに巻いたPEラインの上からスプレーするだけで、摩擦係数が軽減しラインがスムーズにガイドを通り、キャストしやすくなります。
毛羽立ち防止や、ラインの寿命も伸ばしてくれるので、石鯛釣りにPEラインを使用する際はぜひとも使っていただきたいアイテムです。
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