サビキ釣りをしていて「周りの人は次々と釣れているのに、なぜか自分だけ釣れない...」
このような経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
実は、サビキ釣りで釣果に差が出る原因は、意外と単純なところにあります。
今回は、私の経験と実践で得たコツを、初心者の方にも分かりやすく解説します。
目次
まずは仕掛けの基本から見直してみましょう
サビキ釣りと言えば、たくさんの針が付いた仕掛けにコマセかごを組み合わせて釣る方法が一般的です。
しかし、実はここに最初の落とし穴が隠れています。
あまり知られていない針選びの重要性
釣具店で販売されている一般的なサビキセットには、5〜6号の針が付いていることが多いのをご存知でしょうか。
これは、様々なサイズの魚に対応できるようにという配慮ですが、実はこれが釣れない大きな原因となっています。
ここで、少し考えてみましょう。
一般的にサビキ釣りで狙うアジやイワシは、体長10〜20センチ程度。その口のサイズはわずか1.5センチほどしかありません。
さらに、餌として使用するアミエビは1センチにも満たないような小さなサイズです。
このことから分かるように、5〜6号の針は、コマセのアミエビと比較してはるかに大きすぎるということになります。
これでは魚から見ると、明らかに「何か違和感がある」という状態になってしまいます。
適切な針選びのポイント
私がおすすめするのは、3号か4号の針を使用することです。
このサイズであれば、コマセのアミエビとも自然にマッチして、魚に違和感を与えることなく食いつきを誘うことができます。
実際のところ、私も最初は標準的な5〜6号の針を使用していました。
しかし、3号に変更してからは明らかに釣果が向上しました。20センチクラスのアジでも、丁寧な操作で十分に引き上げることができます。
サビキ釣りの裏技
ここで、あまり知られていない裏技をご紹介します。
実は、サビキ針は単なる針であり、そこから魚を誘う味や匂いが出ているわけではありません。
しかし、ちょっとした工夫で、その効果を大きく高めることができます。
その方法は「集魚スプレー」の活用です。
通常はイカ釣りの際に使用する集魚スプレーですが、これをサビキ針に軽く吹きかけることで、エサとしての効果を持たせることができます。
魚の好む成分が配合されているため、アミエビと組み合わせることで、より効果的に魚を寄せることができます。
特に、朝方や夕方など、日の光が少ない時間帯には、蛍光成分入りの集魚スプレーが効果的です。
匂いと視認性の両方で魚を誘うことができます。
ただし、使用する際は周りの方々の迷惑にならないよう、場所と使用量には十分な配慮が必要です。
また、アミエビの選び方も非常に重要な要素です。
最近では、匂いが控えめで扱いやすい専用のアミエビ製品も販売されています。
マルキユーのアミ姫がおすすめです。
これらを使用することで、手を汚さずに効果的なコマセ撒きを行うことができます。
タナを制する者が釣りを制する
サビキ釣りで最も重要なポイントの一つが、魚のいる層(タナ)を見つけることです。
いくら良い仕掛けを使っていても、魚のいない場所では釣れるはずがありません。では、どのようにしてタナを見極めればよいのでしょうか。
タナを探る基本テクニック
効果的なタナ探りは、以下のような手順で行います。
まず、仕掛けを海底まで沈めます。
これが出発点です。その後、ゆっくりと巻き上げながら、各層で少しずつ止めて魚の反応を確認します。
このとき大切なのは、急いで巻き上げないことです。
一つの層に最低でも30秒程度は仕掛けを留めておきましょう。
アタリがあった場合は、その水深をしっかりと記憶します。
これが、その時間帯の「釣れる層」となります。
しかし、ここで注意していただきたいのは、魚の活性は時間とともに変化するということです。
朝と昼では、魚のいる層が全く異なることも珍しくありません。そのため、こまめにタナ探りを行うことが非常に重要です。
コマセを味方につける
続いて、もう一つの重要なポイントである「コマセ(撒き餌)」の使い方についてお話しします。
コマセの適切な使用は、魚を集める重要な要素となります。
コマセの基本的な使い方
まず、カゴにコマセを詰める量は7割程度が適切です。
これは、多すぎても少なすぎても効果が落ちてしまうためです。
コマセを詰めすぎると、一度に大量のエサが流れ出てしまい、かえって魚を分散させてしまう可能性があります。
仕掛けを沈めたら、竿を上下に軽く動かしてコマセを撒いていきます。
この動作は、魚を寄せるための重要な要素です。しかし、激しく動かしすぎると、一度に大量のコマセが流れ出てしまうので注意が必要です。
コマセ管理の重要性
3〜5回程度コマセを撒いたら、一度仕掛けを上げて、カゴに新しいコマセを詰め直します。
これは、古いコマセが固まってしまい、うまく撒けなくなることを防ぐためです。
ここで多くの方が陥りやすい失敗は、コマセを切らしてしまうことです。
コマセを継続的に撒くことで、魚の群れを足止めすることができます。
途中でコマセが切れてしまうと、せっかく集まった魚が散ってしまう可能性が高くなります。
潮の流れとコマセの関係
潮の流れは、コマセを効果的に使用する上で重要な要素です。
一般的に、魚は潮が流れている時間帯が最も活性が高くなります。
これは、コマセが潮に乗って広がることで、より多くの魚を誘うことができるためです。
しかし、潮の流れが強すぎる場合は、コマセが早く流されすぎてしまい、効果が薄くなってしまいます。
このような場合は、カゴに詰めるコマセの量を少し多めにして、撒かれる速度を調整することが有効です。
次は、竿の選び方とウキの重要性について詳しく解説します。これらの要素を組み合わせることで、さらに効果的なサビキ釣りを行うことができます。
竿選びで変わる釣りの世界
多くの初心者の方が使用している釣りセットには、1.8~2メートルほどの竿が付属していることが一般的です。
しかし、実はこの竿の長さが、釣果に大きな影響を与えているのです。
理想的な竿の長さとは
サビキ釣りで効果を発揮するのは、3~4メートル程度の竿です。なぜこの長さが適しているのでしょうか。それには重要な理由があります。
魚には、自然な防衛本能があります。
特に、鳥などの天敵から身を守るため、水面の影に警戒心を持っています。
つまり、釣り場の桟橋や堤防が作る影の中には、大きな魚はあまり寄ってこないのです。
短い竿では、この影の範囲内でしか釣ることができません。
その結果、小魚ばかりが釣れ、お土産サイズの魚が釣れないという状況に陥ってしまいます。
3~4メートルの竿があれば、影の外側まで仕掛けを届かせることができます。
ここには、より大きな魚が警戒心を解いて回遊していることが多いのです。
ウキの重要性を理解する
サビキ釣りでウキを使用している人を見かけることがあります。
実は、このウキには単なるアタリを取るため以上の重要な役割があるのです。
まず一つ目は、コマセとの同調です。
海には常に潮の流れがあり、この流れに乗ってコマセが広がっていきます。
ウキを使用することで、仕掛け全体がこの流れに乗り、コマセと同じように動くようになります。
ウキなしの場合、仕掛けは真下に垂れ下がってしまい、流れるコマセから離れてしまいます。
せっかく魚を寄せても、仕掛けが届かないという状況が起きてしまうのです。
二つ目は、遠投性の向上です。
ウキ付きの仕掛けは、より遠くまで投げることができます。
これにより、先ほどお話しした影の外側や、警戒心の強い魚がいる場所まで攻めることが可能になります。
釣果を左右する時間帯と場所選び
ベストタイミングを狙う
サビキ釣りで最も期待できる時間帯は、「朝マヅメ」と「夕マヅメ」と呼ばれる時間帯です。
これは、日の出前後と日没前後の時間帯を指します。
なぜこの時間帯が良いのかというと、魚の活性が最も高くなるためです。
小魚が活発に動き始め、それを追って大きな魚も活発に動き回ります。
また、光の加減で魚の警戒心も比較的緩むため、より積極的に餌を探す傾向があります。
効果的な釣り場選び
場所選びも釣果を大きく左右する重要な要素です。
特に注目したいのが「潮通しの良い場所」です。
港や堤防の先端部分は、潮の流れが良く、多くの魚が回遊してくる可能性が高い場所です。
夜釣りを行う場合は、水中ライトや常夜灯周辺も狙い目です。
光に集まる小魚を追って、アジやサバなどの魚が集まってきます。
ただし、夜間の釣りは安全面に十分注意を払う必要があります。
まとめ:釣るためのコツ3つ
これまでの内容をまとめると、サビキ釣りで確実に釣果を上げるためには、以下の3点が重要となります。
適切なサイズの針(3~4号)を使用し、必要に応じて集魚スプレーなどで工夫を加える
しっかりとしたタナ探りとコマセの管理を行う
3~4メートルの竿とウキを使用して、効果的に広い範囲を攻める
これらの基本を押さえた上で、時間帯や場所を適切に選ぶことで、より確実に釣果を上げることができます。
最後に一つアドバイスをさせていただくと、釣果情報のチェックも重要です。
その日の潮回りや、他の人の釣果情報を事前に確認することで、より効率的に釣りを楽しむことができます。
サビキ釣りは、基本をしっかりと押さえることで、誰でも楽しく確実に釣果を上げることができる釣り方です。
この記事で紹介した内容を参考に、ぜひ充実した釣りを楽しんでください。
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