クロダイ・チヌ

大チヌスペシャルハイパーの効果とブレンド。チヌが釣れる配合を紹介

大チヌスペシャルハイパーは、深さのある釣り場でダンゴを底へ届け、着底後の割れ方を調整したいときに選びたいベースエサです。私が重視しているのも、強い集魚力という言葉より「底へ届いたか」「サシエが出たか」を追いながら釣りを組み立てられることでした。

ただ、よく沈むエサでも、硬く握ればそれでよいわけではありません。底へ届く前に割れても困りますが、いつまでもサシエが出なければ食わせる時間を作れません。ここでは製品の特徴と、加水・握り・サシエを変える順番を整理します。

大チヌスペシャルハイパーの特徴と向いている釣り

マルキューの大チヌスペシャルハイパーは、筏・カセのかかり釣り用ダンゴのベースエサです。ハリに付けるサシエをダンゴで包み、底まで届けてから食わせる釣りに使います。

メーカーが案内している特徴は、細粒で着底後に崩れやすいこと、水分が少なめでも握りやすいこと、そして沈降スピードの向上です。さなぎやアミノ酸を配合し、季節を問わず使える製品として紹介されています。詳しい仕様は大チヌスペシャルハイパーの製品ページで見られます。

「沈降スピード20%アップ」はメーカーの実測値

沈降スピードの20%アップはメーカーの実測値です。実釣ではブレンド、大きさ、握り方、潮によって沈み方が変わるので、どの条件でも同じ差が出るという意味ではありません。

私がこの特徴に期待するのは、深い場所での手返しです。落とすたびに途中で割れてしまうと、底へ届くダンゴを作り直すところからやり直しになる。その迷いを減らせるベースを選びたいと思っています。

一方、「水深5mを超えたら必須」と線を引く必要はありません。水深の数字より、いまのダンゴで着底と割れを追えているかを選ぶ基準にします。浅い場所で今の配合が安定しているなら、沈む速さだけを理由に替える必要もないでしょう。

堤防のウキダンゴ釣りとは分けて考える

堤防から投げるウキダンゴ釣りでは、遠投時のまとまりやウキ下の設定も関わります。筏・カセから足元へ落とす釣りの水加減や硬さを、そのまま当てはめると迷いやすくなります。

この記事の作り方と穂先の見方は、かかり釣りを中心に説明します。堤防での経験は、底へ届ける大切さを感じたきっかけとして紹介します。これからウキダンゴ釣りを始めるなら、その釣法向けのベースエサも候補に入れると選びやすいです。

内容量と、購入前に考えておきたいこと

内容量は1袋4,500gです。袋数だけで一日分を決めるより、釣行時間、ダンゴの大きさ、打ち返す回数、ほかの材料を混ぜるかを考えて用意します。

項目 内容・選ぶときの見方
用途 筏・カセのかかり釣り用ベースエサ
内容量 4,500g/袋
使いたい場面 深さがあり、底まで届くダンゴを作りたいとき
準備の手間 水分を合わせ、現場で握りと割れを調整する
保存 直射日光と高温多湿を避ける

「1袋あるから必ず一日足りる」とは考えない方がよいです。反対に短時間しか釣らない日まで、最初から全部を湿らせる必要もありません。使う分から作り、調整用の乾いた材料を残すと、水を入れすぎたときにも対応しやすくなります。

購入するときは、1袋の価格か、ケース販売かを確かめます。重いエサは送料も含めると支払額が変わるので、私は単価だけでは決めません。水を混ぜる準備自体を省きたい人は、あらかじめ水分が入ったタイプも比べたいところです。

底へ届いているつもりで、半日釣れなかった話

私が沈み方を気にするようになったのは、夏の外海に面した堤防で、半日ほどアタリを出せなかった経験からです。水深は6〜7mほど。南風がやや強く、下げ潮が走り始めると、同じ場所へ入れているつもりでも釣りが落ち着かなくなりました。

そのときはウキダンゴ釣りでした。握った見た目に問題がなかったので、魚の食いが悪いのだと思い込んでいました。ところが、朝に見ていたウキのなじみ方と違い、早い段階で浮き直す投入が続いていたのです。

そこで、途中で割れているのではないかと考え直しました。水中を直接見たわけではないので断定はできませんが、少なくとも「いつもと同じように底まで届いている」と考える根拠はありませんでした。

実釣で見直したこと

沈みを重視したベースへ切り替え、加水を控えめにして、表面をしっかり締めるように握り直しました。するとウキのなじみを追いやすくなり、その後にアタリが戻って30〜40cm台が続きました。

ただ、エサの変更だけで魚が寄ったとまでは言い切れません。私にとって大きかったのは、魚を待つ前に、ダンゴと仕掛けが落ち着く状態を取り戻せたことでした。

この経験は、大チヌスペシャルハイパーだけの性能を比べた話ではありません。それでも、サシエを替える前に、底へ届くまでの変化を見るという順番は、今もベースエサを選ぶときの基準になっています。

ダンゴの作り方は、加水を揃えて握りで調整する

最初は袋の作り方を基準にする

まずは袋にある作り方を基準に、材料全体へ水分を行き渡らせます。ほかの配合エサや水分を含む材料を加えると必要な加水量も変わるので、単品の水量をそのままブレンドに当てはめないようにします。

私は最初からバッカン全体を強く練り込まず、少量を握ってまとまりを確かめるようにしています。形にならずポロポロ落ちるなら少しずつ加水。握れる状態になったら、大きさと握る回数をできるだけ揃えて試します。

作り始めの手順

  1. 使う材料を混ぜ、水を少しずつ加えて全体へなじませる。
  2. 少量を取り、サシエを包めるまとまりがあるか確かめる。
  3. 同じくらいの大きさ・握り方で落とし、着底と割れを追う。
  4. 途中で割れるなら握る回数を増やし、底で割れにくいなら減らす。

握れるかどうかと、底で割れるかどうかは別に確認するのがコツです。手の中できれいな球になると安心しますが、それだけで釣りに合ったダンゴとは判断できません。

水を足せば早く割れる、とは限らない

水を増やすと握りやすくなる一方、割れにくくなる場合があります。水分と割れ方の関係は、シマノの山本太郎さんによるダンゴの水加減の解説も参考になります。

私も、筏で手水を足しながら握っていた日に、後半ほどダンゴが粘る感じになったことがありました。手の中では作りやすいのに、底では割れの合図をつかみにくい。さらに強く握っていたので、自分で待つ時間を延ばしていたのです。

そのときは使う分を取り分け、残していた乾いた材料を少量ずつ混ぜて、水分をなじませ直しました。その後は握る回数を減らし、割れるまでの変化を再び見られるようになりましたが、すぐ本命のアタリが出たわけではありません。

この失敗以来、釣れないから水を足す、という触り方はしないようにしています。表面を締める握りを変えるのか、水分の偏りを直すのか。先に困っている現象を決めた方が、修正しやすいです。

着底と割れを見て、次の一投を決める

筏・カセのかかり釣りでは、落下中の糸の出方と、糸ふけを取ったあとの穂先の変化を見ます。底の深さを把握したうえで、ダンゴが底へ届く過程と、割れてサシエが自由になる過程を分けて追います。

ダンゴが割れると、穂先に掛かっていた重みが変化することがあります。ただし、穂先が戻ったから必ず割れたとは限りません。筏の揺れ、潮、糸の張り具合でも変わります。同じ落とし方を繰り返し、その日の変化の出方をつかみます。

また、割れを確かめようとして強く張りすぎると、サシエを持ち上げてしまいます。私なら、まず底を見失わない範囲で糸ふけを整え、ダンゴを動かして割る前に、自然に割れる様子を待つところから始めます。

見えている現象 まず試すこと
想定した底へ着く前に重みが抜ける 糸の抵抗と握りを確認。握る回数を少し増やす
着底後も割れの変化が出にくい 同じ大きさで握る回数を減らす
潮が動き、糸が大きく斜めに入る 底を取り直し、落とす位置と糸の送り方を確認する
割れたあとすぐサシエがなくなる 握りだけでなく、サシエの種類と残り方を比べる
サシエが残り、反応もない 硬くする前に、割れているかとタナを確認する

「深場なら硬く」「冬なら長く待つ」と決めると、目の前の変化を見落としやすくなります。潮が速いときも、握りだけで着底位置を揃えられるわけではありません。重いダンゴでも流されるので、落とす場所、糸の抵抗、底の取り直しまで含めて考えます。

食い渋りのときほど、硬くしすぎない

食い渋りと感じたら、まず魚が食える状態のサシエを出せているかを確認します。いつまでもダンゴの中に残っているなら、待つ時間を延ばすだけでは解決しません。

潮が緩んだ筏で、アタリがなくなってから握りを強くしたことがありました。ゆっくり効かせたいつもりだったのですが、割れが分かりにくいまま待ってしまい、回収したオキアミもほとんど変わっていませんでした。

握る回数を減らすと、割れたあとの小さな反応は出るようになりました。ただ、その時間帯はチヌまでつながりませんでした。魚の食いを上向かせたとは言えなくても、少なくともサシエを出して反応を見る段階には戻せた。私には、その違いが大切でした。

サシエは「何が残り、何に反応するか」で選ぶ

オキアミ、シラサエビ、ボケは、同じダンゴでも反応を比べたいサシエです。どれか一つを必ず正解にするより、割れてからのアタリと、回収したエサの状態をセットで見ると選びやすくなります。

オキアミがすぐなくなるなら、シラサエビなどへ替えて残り方を比べます。シラサでもエサ取りが続くなら、ボケを試すほか、用意してあればコーンやさなぎも選択肢です。反対に、残るエサばかりで反応がなければ、オキアミへ戻して変化を見ます。

以前、筏でオキアミが取られ続けたとき、シラサへ替えると多少残るようになりました。そこで安心して固定したのですが、待っても本命らしいアタリにはつながらず、試しにオキアミへ戻すとまた小さな反応が出ました。

そのとき感じたのは、残るエサを見つけることと、食わせるエサを見つけることは違うということです。残りやすいものを軸にしながら、ときどき反応の出るサシエへ戻す方が、その後の変化を追いやすくなりました。

硬く握ってサシエの出る時刻を遅らせる方法もありますが、底でもエサ取りが待っていれば、出たあとに取られます。握りの調整だけで解決しようとせず、何が釣れてくるかも見ながら組み立てます。

チヌ以外の魚が釣れたときも、種類と釣れたタナは次の判断材料になります。ただ、外道が釣れたことだけで、製品の集魚力の高さや底質までは決められません。エサ取りの反応が静かになっても、すぐ大型チヌが来たと決めつけず、サシエが残るかを確かめたいところです。

まとめ:最初の数投で、自分の基準を作る

大チヌスペシャルハイパーは、底へ届けることを重視しながらダンゴを調整したいときに候補になるエサです。私なら最初の数投は配合を次々に変えず、同じ大きさと握り方で、着底・割れ・サシエの残り方を確かめます。

  • 途中で割れるなら、まず握りと糸の抵抗を確認する。
  • 底で割れないなら、握る回数を減らして様子を見る。
  • 割れたあとにエサがなくなるなら、サシエを替えて比べる。
  • 潮が変わったら、それまでの底取りを見直す。

一度に全部を替えない方が、次の一投で何を見るかがはっきりします。「よく釣れる配合」を探すときも、自分が変化を追える作り方を一つ持っておくと、現場で迷いにくくなります。

ダンゴ材を選ぶ際は、用途の違いも見ながら比較してください。

大チヌスペシャルハイパーの容量や販売単位はこちらでも確認できます。

フカセ釣りのマキエ選びについては、チヌの集魚剤のおすすめランキング3選。単品で釣るためのマキエ選別にまとめています。

あとがき

夏の堤防で半日釣れなかったとき、私がいちばん気にしていたのはエサの名前でした。もっと寄せるエサを入れれば変わるのではないか。サシエを替えれば一匹くらい口を使うのではないか。そう考えて、手元の袋ばかり見ていた気がします。

今になって思うと、あのとき落ち着かなかったのは、釣れないことに加えて、待っている時間の意味が分からなかったからです。サシエが底にあると思って待つのと、どこで出たか分からないまま待つのでは、同じ無反応でも気持ちがかなり違います。後者だと、少し待っただけで回収したくなってしまうのです。

しかも、釣れていない間に変えたことは、案外覚えていませんでした。水を少し足し、握りを強くし、サシエも替える。自分では細かく工夫しているつもりなのに、次の一投では、さっきと何が違うかを説明できない。釣りが終わってから振り返ると、そこがいちばんもったいなく感じました。

後日、使い終わった道具を片付けながら釣行をメモしようとしても、書けたのは潮が速かったことと、途中から釣れたことくらいでした。釣れた魚の大きさは覚えているのに、釣れ始める前に自分の手が何をしていたのかが曖昧だった。次に同じ状況になっても、それではまた手探りになります。

それからは、細かい配合表を作るより先に、何を変えて、何が変わらなかったかを残すようになりました。握りを変えて割れは分かりやすくなったが、アタリは増えなかった。サシエは残るようになったが、本命は釣れなかった。そんな地味な内容です。釣果だけを見れば失敗ですが、自分の次の選択には役立ちます。

もちろん、記録を取れば次は釣れるというものでもありません。同じつもりで用意したエサでも、当日は握った感触が違うことがあります。前回の手順に戻してもうまくいかないと、やはり迷います。そのときに、前回釣れた状態を無理に作り直そうとしていないか、一度考えるようになりました。

私がベースエサに求めるものも、少しずつ変わりました。以前は、釣れた日に使っていた商品をそのまま信じたくなりました。今は、そのエサなら自分がどのくらいの水分から始められるか、握りを変える余地があるかが気になります。大チヌスペシャルハイパーを基準にしたいと感じるのも、そういう付き合い方ができると思うからです。

ただ、使い慣れたエサにも思い込みは出ます。今日はいつも通りだから大丈夫、と考えた瞬間に、糸の入り方や割れの遅さを見逃す。あの堤防での失敗は、特別に難しい配合をしたせいではなく、確認するべきところを確認しなかった時間が長かったのだと思います。

次に試したいのは、釣れたあとの一投をもう少し丁寧に覚えることです。アタリが出ると、つい急いで次を握ってしまいますが、そのときも同じように割れたのか、サシエの出方は変わらなかったか。嬉しくなったところで雑になるのは、私の直したい癖です。

釣れた理由を、エサの名前だけで終わらせたくない。底まで届けて、その先をどう待ったかまで思い出せる釣りをしたいです。次の釣行でも迷うとは思いますが、その迷いが前回より少し具体的になっていれば、それは持ち帰れる収穫だと感じています。

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