船釣りのエサや、フカセ釣りのサシエサに振りかけて使うアミノ酸α。いつものオキアミにひと手間加えられる添加剤ですが、実際にどのような効果があるのでしょうか。
私が使った感想は、食い込みに期待して試す価値はあるものの、本命だけを釣りやすくするものではないというものです。グレ狙いではエサ取りのアタリも多く、ヘラ釣りでは添加しないエサとの差がはっきり分かりませんでした。
使い方と、グレ・チヌ・ヘラブナに使って感じたことを紹介します。
アミノ酸αとは
マルキユー株式会社の、サシエサに加える粉末タイプの添加剤です。料理でいうと、ふりかけや下味のようなものですね。
私が使っていた小分けタイプは、3g入りが5袋。必要な分を持っていきやすい形でした。後半では、ボトルタイプも紹介します。
アミノ酸に加え、ウルトラバイト・アルファという誘引剤を配合しています。ハリに付けるエサそのものではなく、手持ちのエサに加えて使うものと考えると分かりやすいでしょう。
アミノ酸αの使い方
オキアミや切り身には少しずつ振りかける
基本は、使う分のエサに振りかけ、全体に絡むように混ぜるだけです。生・加工オキアミのほか、魚の切り身、むきエビ、アサリなどにも使えます。
最初から手持ちのエサすべてに加えず、一部だけ取り分けて試すと、加工していないエサへ戻せます。食いが気になるからと、どんどん粉を追加する使い方は避けたいところです。
オキアミのパックは大きさがさまざまなので、「1袋ならどのパックでもちょうどよい」とは考えず、エサの量に合わせて調整します。少量を絡め、エサの硬さや付けやすさを見ながら使うのが扱いやすいでしょう。
ボイルオキアミは海水に溶かして漬け込む
ボイルオキアミに使う場合は、海水に溶かして漬け込む方法です。粉を表面にまぶす方法と、溶かして使う方法をエサに合わせて使い分けます。
何時間も漬ければ必ずよくなる、というものではありません。長く置くことだけを目的にせず、釣りで使いやすい状態に仕上げたいですね。
船釣りのエサにも使えるが、入れすぎには注意
切り身やアサリなど、船釣りで使う付けエサにも使用できます。ただし、多量に加えるとエサが硬くなる傾向があるので、食い込みを期待して加えたのに硬さが合わなくなった、ということは避けたいところです。
⚠ 注意:活エサには使用しないでください。添加量を増やすことより、使うエサに合った量へ調整することが大切です。
使えるエサや製品の特徴は、マルキユーのアミノ酸α 大漁ボトル製品ページも参考になります。
アミノ酸αの効果は? 食い込みと釣果を分けて考える
アミノ酸αは、魚の摂餌や食い込みを高めることを狙った添加剤です。ただ、実際に振りかけた瞬間から釣れ方が大きく変わるかというと、私にはそこまで明確な違いは分かりませんでした。
アタリが心なしか増えたり、エサを深く飲み込んでいる魚が釣れたりすると、「味を付けた分、しっかり食ったのかな」と感じます。くわえている時間が長くなるのでは、と期待したくなる場面です。
とはいえ、水中でくわえていた時間を測ったわけではありません。飲み込まれ方にはアワセのタイミングなども関わるため、深く飲んでいたことだけで、添加剤の効果と決めつけることはできません。
私としては、何もせずに迷うより、サシエサの味付けを変える選択肢が一つあると安心する、という使い方です。魚がいないところへ投入しても釣れる、といった期待はしていません。
ウルトラバイト・アルファとは
アミノ酸αに配合されているフェロモン系の特殊誘引剤です。マルキユーは英国のCEFASと共同で、日本の釣りの対象魚に向けて開発したものと説明しています。
もとになったのは、養殖でのエサの食べ残しを減らすための誘引剤を、釣りへ応用したウルトラバイトです。詳しい仕組みは、メーカーのウルトラバイト・アルファの解説に紹介されています。
その解説には、ウルトラバイトは釣り場で使用後およそ12時間で効果を発揮しなくなる、という説明もあります。これは環境中での働きについての記述で、アミノ酸αをまぶしたエサの使用期限を「12時間」と決めるものではありません。
私が実釣で気になるのは、誘引剤の名前よりも、どの魚のアタリが増えるかです。グレやチヌに使っても、本命以外の魚が先に食ってくることはありました。
使ってみた感想|グレ・チヌ・ヘラブナ
グレ釣りでは本命以外のアタリも多かった
磯のフカセ釣りで、オキアミにアミノ酸αをまぶして使ってみました。アタリはよく出たのですが、釣れてきたのはアイゴ、サバ、イサキなど。本命のグレばかり、とはいきませんでした。
ウキが入ると期待してアワセるものの、上がってくる魚が違う。最初はアタリが続くことを喜んでいましたが、途中からはグレにエサを届けられているのかが気になりました。
そこで、追加で粉を振るのはいったんやめました。すでにアタリが出ているなら、さらにエサを目立たせるより、狙うタナまで残せるかを考えたいと思ったためです。
エサ取りが多いときは、アタリが増えることとグレが釣りやすくなることは別ですね。私には、毎回必ず加える必要はないと感じられました。
チヌ釣りでは練りエサに混ぜて釣れた
チヌ狙いでも、オキアミへ振りかけるとエサ取りのアタリが増えたように感じました。回収するとオキアミがなくなっていることが続き、同じエサを入れ直すだけでは難しいと思いました。
そこで、食い渋りイエローにアミノ酸αを練り込む方法へ変更。粉の効果だけを確かめるというより、まずはエサの種類を変えてみよう、という判断です。
練りエサはハリに付けやすい硬さを確かめてから投入しました。その後、チヌを釣ることができ、エサは完全に飲み込まれていました。
そのときは「おいしかったのだろうな」と思ったものです。ただ、オキアミから練りエサへ変えた影響もあります。アミノ酸αだけで釣れたとは言えませんが、サシエサを変える際のひと工夫として手応えはありました。
ヘラ釣りの力玉では明確な差は分からなかった
ヘラブナにもどうだろうと思い、セット釣りのクワセに使う力玉へ振りかけ、一晩置いてから使ってみました。
添加した力玉でもヘラブナは釣れました。しかし、通常の力玉でも釣れたので、これがなければ食わなかった、とは感じませんでした。
ウキが動くたびに違いを探したものの、添加したほうだけに分かりやすいアタリが続くわけでもなく、途中からはいつもの力玉に戻して釣りました。ひと手間かけたので期待していましたが、この釣りでは強く勧められるほどの違いはなかったです。
この結果だけでヘラブナに効かないと決めるつもりはありません。それでも、私の場合は添加剤より先に、バラケとクワセの合わせ方を考えるほうが納得できました。
アミノ酸α 大漁ボトルはたくさん使う人向き
小分けタイプに加えて、80g入りの「アミノ酸α 大漁ボトル」もあります。キャップを開けて、必要な量を振りかけられるタイプです。
小袋を開けるたびに出るゴミは、私も気になっていました。船釣りなどでエサの量が多いときや、何種類ものサシエサに使いたいときには、ボトルはありがたい形だと思います。
少しずつ試すなら小分け、使う量が多いならボトルという選び方がしやすいですね。ただし、量があるからと一度に振りすぎないようにしたいところです。
粉末なので、私は湿気も気になります。保管はメーカーの案内に沿って直射日光・高温多湿を避けること。使い終えたらキャップを閉め、濡らさないように扱うとよいでしょう。
まとめ|サシエサの選択肢を増やす添加剤
アミノ酸αは、いつものエサへ簡単に加えられる添加剤です。チヌの練りエサではよい感触がありましたが、グレ狙いではエサ取りも反応し、ヘラ釣りでは違いをはっきり感じられませんでした。
まずはサシエサの一部に使い、何も加えていないエサも残しておく。これなら、その日の反応を見ながら使い分けられます。
アタリの数だけでなく、何が釣れたか、エサが残るかも見ておくと、自分の釣りで使いたい場面が分かってくるのではないでしょうか。
あとがき
アミノ酸αを使い始めたころは、エサに何かを加えるだけで食いが変わるなら、やっておいたほうが得だろうと思っていました。袋から出して振りかけるだけなので、準備も大げさではありません。仕掛けを一から組み直すのと比べれば、ずいぶん気軽なひと手間です。
ところが、その気軽さがあるせいか、釣れないときにはつい添加剤へ意識が向いてしまいました。ウキに反応がないと、まだ味が足りないのだろうか、とエサ箱を見る。魚がどこにいるかを考える前に、手元でできることを探していたのだと思います。振りかければ自分は何かを変えた気になるので、待っているだけの時間よりは落ち着くのですね。
磯で本命以外の魚が続いたときも、初めのうちはアタリが出るだけで楽しかったです。何も起きない時間より、ウキが入るほうがずっと期待できます。次こそグレかもしれないと思って同じように投入し、違う魚が上がる。それを繰り返しているうちに、今日は何を釣りに来たのだったか、と少し冷静になりました。
私が欲しかったのは、ただウキが動くことではなく、グレが食うところまでエサを持っていくことでした。そう考えると、追加で粉を振る前に見たいものがあります。仕掛けがなじむ前にアタるのか、しばらく流してからなのか。エサは丸ごとなくなるのか、少し残るのか。同じ「釣れない」でも、次に試すことは違うはずです。
帰ってから道具を片付けながら思い返すと、当日の私は、何が釣れたかは覚えていても、どの段階でエサが取られていたかをあまり整理できていませんでした。添加剤を使った、アタリがあった、違う魚だった。その三つだけでは、次に同じ状況になったとき、また同じことを繰り返してしまいそうです。
一方で、釣りをするたびに細かな比較をしなければならないとも思いません。よいアタリが出ているときは、そのまま釣りを楽しみたいですし、せっかくの時合いにエサの条件をそろえることばかり考えていたら落ち着きません。チヌが釣れたときも、まずは素直にうれしかったです。後から理由を考えることと、その場で魚が釣れた喜びは、どちらもあってよいと思います。
ただ、人に使った感想を伝えるなら、自分がうれしかったことと、商品の効果として言えることは分けておきたいですね。練りエサに替えて釣れたのなら、エサの種類も変えています。力玉で差が分からなかったのなら、そこは分からなかったままでよい。せっかく使ったのだから、何かよい理由を付けなければ、と考える必要はないのでしょう。
今は、自分で戻せる余地を残して試すことを大切にしたいと思っています。最初から全部のサシエサへ加えると、途中で普通のエサを使いたくなっても戻せません。一部を分けておけば、その日の自分の判断で選べます。この小さな違いは、釣り場で迷ったときに意外と大きい気がします。
次に使うときも、粉を振った直後の一匹だけで結論を出さず、エサがどう残ったかまで見てみたいです。それでまた違いが分からなくても、無駄だったとは思いません。自分の釣りではどんなときに頼りたくなるのか、その距離感が少しずつ分かれば十分です。エサ箱の中に一つ工夫が増えるくらいの気持ちで、これからも使ってみようと思います。
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