川や池で小魚の群れが見えると、つい仕掛けを入れたくなります。ところが、ウキは動くのに魚が掛からない。小物釣りでは、エサを用意するだけでなく、魚の口に入る大きさで付けるところまでが大事です。
手軽に始めるなら、袋から出して使える粒状のエサが便利です。私なら、まずはハリ持ちのよいちょい釣りくわせから。手をべとつかせずにエサ付けしたいときは、穴にハリを通すワゲットも候補になります。
ここでは、使ってきた2種類のエサの感想と、小鮒やクチボソなどがうまく掛からないときの見直し方をまとめます。小さなタナゴまで狙う場合は、エサだけでなくハリとの組み合わせも分けて考えたいところです。
結論
- 準備を簡単にするなら、そのまま付けられる粒状タイプ
- エサ付けの分かりやすさを重視するなら、穴あきのワゲット
- どちらも、魚の口に対して大きすぎないかを確かめる
小物釣りに使ってきた「ちょい釣りくわせ」
マルキユーのちょい釣りくわせは、水で練る準備がいらず、開けてハリに付けられるエサです。虫エサに触るのが苦手な方にも使いやすく、短時間だけ竿を出したいときに便利でした。
小鮒、クチボソ、タナゴ、オイカワ、ウグイなどが対象になります。ただし、同じ「小魚」でも口の大きさは違います。オイカワが食べられる大きさでも、小さなタナゴには大きすぎることがあります。
中身は赤いゼリーのような粒状で、指でつまむと弾力を感じます。私が気に入ったのは、魚につつかれた後も、ハリにエサが残っているか分かりやすいことです。毎回付け直す手間が減ると、ウキを見る時間を取りやすくなります。
使っていたものは14g、7gずつの2パック入りです。1時間ほど遊んでも1パックを使い切らないことがありました。必要な量は付け替えの回数で変わるので、最初から両方開けず、片方から使えば十分です。
今の買い物では、同じように袋から出して使う「ちょい釣りのエサ」も選択肢になります。こちらも7g×2パック入りの粒状タイプです。購入するときは、「ちょい釣りくわせ」と商品名を見比べて選んでください。
小さく付けてもハリに残るかを見る
流れの緩い水路で、岸沿いにクチボソが見えていたときのことです。小さなウキが細かく動くので竿を上げるのですが、なかなか掛かりません。回収すると赤い粒は残っていて、エサ切れではありませんでした。
そこで、ハリから大きくはみ出していた部分を落とし、口に入りやすそうな大きさへ整えてみました。最初の数投は空振りでしたが、その後、ウキが短く入ったところで小さく竿を上げるとクチボソが掛かりました。エサが残る安心感に頼って、少し大きく付けすぎていたようです。
ハリ持ちがよくても、口に入らなければ掛からない。この両方を見られるようになると、同じエサでも使い方が変わってきます。
コツ
エサを小さくするときは、指でつぶしてハリ全体を厚く包まないようにします。ハリの曲がり部分がエサで埋まっていないかも見て、魚の口に収まる形へ整えます。
ちょい釣りくわせのよさと、使い続けない方がよい場面
いちばんのよさは、エサを練る準備なしで、ハリに残しやすいことです。小物釣りを始めたばかりだと、アタリが分からないうちにエサがなくなり、そのまま待ってしまうことがあります。その点では扱いやすいエサだと感じます。
ただ、ハリに残っていることと、魚が食べやすいことは別です。粒を小さくしても掛からないなら、そのエサで粘るより、さらに細かく付けられる練りエサを試す余地があります。
パンやグルテンとの違い
パンは身近な代用エサになりますが、付け方によっては水中で崩れやすく、こまめな付け直しが必要です。一方、グルテンエサまで一律に「ハリ持ちが悪い」とは言えません。製品や水加減、練り方で残り方が変わり、小さなハリへ少量を付ける釣りにも使えます。
小さなタナゴを中心に狙うなら、タナゴ向けのグルテンなども候補です。手軽な粒状エサで始めてみて、魚がエサの周りばかりつついているなら、より小さく付けられるエサとハリを考えます。
要点
ちょい釣りくわせが便利なのは、水を量ったり練ったりせず、すぐ釣りを始めたいときです。細かなエサ付けを優先する釣りまで、一つのエサで済ませようとしなくて大丈夫です。
余った粒を少量、ウキの近くへ寄せエサとして入れる使い方もあります。ただし、まきエサを使える釣り場に限ります。余りを処分するつもりでまかず、使うなら少量ずつ。残ったエサと袋は持ち帰ります。
ワゲットSSは、エサ付けの手軽さが魅力
もう一つ使ってきたのがワゲットSSです。真ん中に穴があり、そこへハリを通して使うので、毎回エサを丸める必要がないのが便利です。手がべとつきにくく、仕掛けや竿を触り直すときも楽でした。
穴に通したら、エサがハリのどこに収まっているかを見ます。付けたつもりでもハリ先側へ寄っていることがあるので、投入前にハリ先と曲がり部分の状態を確かめておきます。
ここでの使用感は、私が使っていたSSについてのものです。フィッシュワゲットの商品案内にはS・Mのエビレッドがあり、Sの対象魚にはフナ、オイカワ、ウグイなどが挙げられています。商品を選ぶときは、SSのつもりで大きなサイズを買わないよう、サイズ表記も見てください。
アタリが多いのに掛からなかったとき
池の岸際でワゲットを使ったときは、ウキが一度沈んですぐ戻る動きが続きました。エサは残っているのに空振りばかりで、少し待ってから合わせても大きな違いはありません。使っていた粒を指で触ると、ゼリー系より硬く感じました。
そのときは粒の大きさや硬さが合っていないのでは、と考えて、ちょい釣りくわせを小さく付け直しました。何度か流れのない岸寄りへ入れ直してクチボソは掛かりましたが、アタリ全部を拾えるようになったわけではありません。魚の口に対してハリも大きかったのか、その点は残りました。
この経験から、私はワゲットで空振りが続く日は、待つ長さだけを変え続けず、エサの付け方や種類も替えるようにしています。ウキの動きだけで「硬いから吐き出した」とまでは決められませんが、手を入れるきっかけにはなります。
注意
アタリの数だけで、エサのよし悪しを決めないこと。大きな粒では小魚が端だけをつつく場合もあるので、実際に掛かるか、回収したエサがどうなっているかまで見ます。
ワゲットそのものが釣れないわけではなく、粒をくわえられる大きさの魚が相手なら便利です。小鮒やオイカワを手軽に狙いたいときと、極小のタナゴを掛けたいときでは、求めるエサの大きさも違います。
色は黄色が好みでした。ただ、濁っていれば黄色が必ず有利とは言い切れません。色選びより先に、魚の口に入る大きさかを見る方が、小物釣りでは試す順番を決めやすいです。
小物釣りのエサをどう使い分けるか
短時間の釣りなら、私はまず準備の少なさを重視します。ちょい釣りくわせは、袋を開けてすぐ使え、エサの残り具合も見やすいところが気に入っています。ワゲットは穴へ通す付け方が分かりやすく、手軽にエサを付けたいときの選択肢です。
ただし、どちらも小さな魚へ万能ではありません。最初は扱いやすさ、掛からなければ口に入れやすさを基準に切り替えると、商品名だけで迷わずに済みます。
使い分けの目安
- 練る準備を省きたい:ちょい釣りくわせのような粒状タイプ
- 手のべとつきを抑えたい:穴あきのワゲット
- 小さなタナゴを狙いたい:小さなハリと、細かく付けられるエサを組み合わせる
- 空振りが続く:色を替える前に、粒の大きさとハリの状態を確認する
最初から何種類もそろえる必要はありません。一つ使ってみて、エサが取られて困るのか、残るのに掛からないのかを分けられると、次に用意するエサの役割もはっきりします。
小物釣りで釣れないときに見直す順番
魚が見えていても、今の仕掛けが食べる位置に入っているとは限りません。まずはエサとハリを確認し、その後に狙う深さと投入場所を変えると、何が合っていなかったのかを考えやすくなります。
アタリがあるなら、回収したハリを見る
エサがなくなっていれば、付け方や持ちを見直します。反対に形が残っているなら、大きすぎる粒、ハリ先の埋まり、ハリの大きさを確かめます。ハリ先を出すことだけにこだわり、粒全体が大きいままにならないようにしたいところです。
コツ
- エサが残っているかを確認する
- 残っているなら、粒のはみ出しとハリの曲がり部分を見る
- 小さく付けても掛からなければ、ハリやエサの種類を一つずつ替える
- アタリが途切れたら、狙う深さと投入位置を見直す
ハリの号数だけでは、形や実際の大きさまではそろいません。小鮒向けのハリと、極小のタナゴ向けのハリを同じ感覚で選ばず、狙う魚の口と、付けた後のエサの大きさを一緒に見ます。
注意
ウキが動いた原因は、魚の食いアタリだけとは限りません。流れで引かれる動きや、底への引っ掛かりもあるので、毎回同じ場所で沈むなら仕掛けの通り道も確かめます。
エサを替えても反応がないなら、タナと場所を見る
浅い池で、見えている群れの真ん中へ入れても反応が続かなかったことがあります。エサを付け直しても同じだったので、魚を上から追うのをやめ、少し離れた草の影へ仕掛けを入れました。
そこではエサが底へ着いてしまい、ウキが落ち着くたびに余計な糸がたるみました。ウキ下を少し短くして、エサが底から離れるように調整。それでもすぐには釣れませんでしたが、しばらくして小鮒が掛かりました。エサの種類だけを疑っていたら、この場所は早々に見切っていたと思います。
「タナ」はエサを入れる深さのことです。魚が浮いていれば浅く、底寄りにいるなら深くします。場所を横へずらしたら水深も変わるので、移動後はウキ下も見直す。エサを替えることと同じくらい、手を付けたいところです。
あると便利な物
エサと仕掛けに加えて、観察ケースやタオルがあると、小魚を釣った後も慌てずに済みます。荷物を増やすなら、その場で使うものを少数ずつ。短時間の釣りでは、持ち歩きやすさも大切です。
網
網は魚を取り込む補助や、水辺の生き物を観察する遊びに使えます。ただし、釣りができる場所でも網での採集が認められているとは限りません。網の使用と採集のルールも確認しておきます。
要点
釣っている人の前や、自分がこれから仕掛けを入れる場所を網でかき回さないようにします。足元を観察するだけでも、小魚が草の際にいるか、少し深い所へ寄っているかを探れます。
観察ケース
透明なケースがあると、魚を横から眺められます。メジャー付きのケースも便利ですし、100均でも似たようなものを探す方法もあります。魚を入れるなら、角や縁で傷つけにくく、水を入れた状態で安定するものを選びたいところです。
クチボソをケースへ入れて横から見たときは、思っていた以上に口が小さく、先ほどまで付けていたエサを思い浮かべてしまいました。上から群れを見ているだけでは、体の大きさばかりに目が行きます。釣った魚の口を見ると、エサを大きく付けすぎていた感覚がつかみやすかったです。
コツ
観察は日陰で短時間、少ない魚数にとどめます。水温上昇や酸欠を避け、長く入れたままにしないこと。戻せる魚は、その場所のルールに従って釣った水域へ戻し、別の池や川へ移しません。
虫よけスプレーと日差しへの備え
草の多い岸辺では、虫が気になって落ち着いてウキを見られないことがあります。虫よけは使用方法や対象年齢を守って使い、釣り場に着く前に準備しておくと楽です。
日差しが強い日は帽子や飲み物、日焼け止めも忘れずに。小魚が見えると、少しだけのつもりが長くなりがちです。釣れるかどうかにかかわらず、休憩する時間は作りたいところです。
小物釣りで気をつけたいこと
身近な池や水路でも、まず釣りができる場所か、安定した足場があるかを確認します。魚影を見つけても、立入禁止の護岸や滑りやすい斜面へ入らないこと。子どもと行くときは、体に合うライフジャケットも用意しておきます。
注意
⚠ 注意:魚を追って水際へ身を乗り出さないでください。子どもから目を離さず、ハリを扱うときや竿を上げるときは周囲との距離を確かめます。足場が悪ければ、そこでの釣りをやめる判断を優先します。
ブルーギルなどの特定外来生物は、生きたまま持ち帰ったり、別の水域へ運んだりしないでください。外来生物法による規制に加え、地域によっては再放流も禁止されています。釣る前に現地の扱いを確かめておくと、釣れた後に迷わずに済みます。詳しくは環境省の釣りをする際の注意点も参考になります。
魚を持ち帰らない場合も、釣った魚を別の場所へ放すのは避けます。使い終わったハリや糸、エサの袋は回収して、水辺に残さず帰りたいところです。
まとめ
小物釣りを手軽に始めるなら、袋から出して使えるエサは便利です。ちょい釣りくわせはハリ持ちと準備の少なさ、ワゲットは穴へ通す付け方の分かりやすさが気に入っています。
掛からないときは、エサが残っているか、魚の口に入る大きさかを確かめてから、ハリ、タナ、投入位置を一つずつ見直します。次の一投で何を変えるかが分かると、小さなウキの動きも面白くなってきます。
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あとがき
小物釣りで自分がいちばんせっかちになるのは、魚がはっきり見えているときです。姿が見えなければ、今日は別の場所なのだろうと思えるのに、目の前を群れで通られると、もう少しで釣れそうな気がしてきます。それで何度も同じ所へ仕掛けを入れ、ウキが少しでも動くたびに竿を上げていました。
岸沿いでクチボソを狙っていた日も、最初はそんな釣り方でした。空振りしても赤いエサが残っているので、そのまま入れ直せる。それが便利で、付いている形を確かめる手間まで省いていました。ハリ持ちのよいエサを選んだことで、かえって手元を見なくなっていたのは、後から考えると少しおかしな話です。
エサを小さくするために仕掛けを手元へ寄せたとき、ようやくハリと粒の大きさをきちんと見ました。水中では小さく見えていたものが、指先に載せるとずいぶん存在感があります。魚に見つけてほしいと思って付けていた大きさと、その魚が口へ入れられる大きさは違うのだと、そこでやっと実感しました。
ただ、その日の空振りが全部、エサの大きさのせいだったとは思っていません。小さく付けても掛からないアタリは残りましたし、ウキが動いた瞬間に力が入って、仕掛けを大きく跳ね上げたこともありました。うまくいった一投だけを覚えていると、次も同じことをすれば釣れると思いがちです。実際には、うまくいかなかった一投の方にも見るものがありました。
以前は、持っていくエサを増やせばその分だけ対応できる気がしていました。ところが、袋を替え、付ける量を替え、ついでにウキ下まで変えてしまうと、何がよかったのか自分でも分からなくなります。釣れても何となく、釣れなくても何となく。道具を触っている時間は長いのに、魚の反応を見ている時間が短い日がありました。
今は、一度に変えるものを少なくすることを意識しています。エサの量を変えたら、まずは同じ所へ入れてみる。そこに反応がなければ次に深さを見る。面倒な検証をしたいわけではなく、自分が何をしたのか覚えていられる範囲で釣りたいからです。その方が、釣れない時間にも気持ちが急がなくなりました。
観察ケースを持つようになってからは、釣れた数だけで区切らなくなったのも変化です。クチボソの口を横から見ると、次に付けるエサをもう少し小さくしたくなります。小鮒を見れば、同じ仕掛けでも食べ方は違うのだろうと考えます。ケースを長く置いて眺め続けるわけにはいきませんが、短い時間でも、水面越しとは違う発見があります。
それでも、魚が集まり始めると、もう一投だけと思ってしまうのは変わりません。そこで使いやすいエサがあるのは助かりますし、虫エサに触らず遊べる手軽さも好きです。ただ、便利なエサに任せきりにせず、次に入れる前に一度だけハリを見る。今の自分には、そのくらいの小さな習慣がちょうどよいと感じています。











