ヘラブナ釣りをしていると両隣は釣れているのに自分は釣れない…もう一時間もアタリすらもらえていないという渋い状況になることもあります。
ヘラブナが釣れる人と釣れない人の差はいったいどこにあるのでしょうか?
また、どのようにすればヘラブナが釣れるようになるのでしょうか。
ここではヘラブナが釣れない時の対策や対処法を見ていきましょう。
この記事は、こんな方におすすめ
- ヘラブナが釣れない理由を知りたい人
- ヘラブナのアタリをもらえるようになりたい人
- 釣れない時の対策を知りたい人
まずはヘラブナが釣れない理由から見ていきます。
目次
ヘラブナが釣れない理由
ヘラブナ釣りの面白い魅力として、釣れる人はたくさん釣れるのに釣り方があっていないとアタリすらもらえなくなってしまい、釣りの技量が明確にでることでしょう。
その主な原因は以下のようなことが考えられます。
タナと釣り方があっていない
ヘラブナ釣りにおいて、1尺すなわち約30㎝というのはかなり大きな違いになります。
8尺のチョーチンから9尺のチョーチンに変えただけで、アタリが復活したというのはよくある話でしょう。
それが釣り方、例えば水面から1mの浅いタナを釣るメーターの釣りと底釣りでは、そもそもの魚の領域が変わりその日の活性も大きく違ってきます。
どちらが正解というのはなく、その日の状況によって変わるので一概には言えませんが、風が冷たく水温が安定しない日は、水温の安定する底付近のほうが釣れる傾向にあります。
一方で、朝一の活性が上がり始めるのは比較的浅いところに回遊しているヘラブナが多く、午前中に数を釣り込むのなら浅いタナに軍配が上がることが多いです。
釣り場の傾向や天気、気圧変化などを見極めて、釣れるタナの選択が必要になります。
釣れるタナはたったの30㎝違うだけで釣果にも影響してきます。
釣れない理由の一つとして、同じタナで釣りを続けているということが挙げられます。
釣れない理由①
釣りをしているタナがあっていない。→ 魚の少ないところで釣りをしている。
ヘラブナが寄っていない
どんなにいい餌を使い、どんなに繊細なウキを使おうとも魚がいなければ釣りになりません。
釣り座によっては、朝一からアタリをもらえる場所もありますが、何をしてもアタリすらもらえない場所も存在します。
場所のせいにするのは簡単ですが、その場でも魚を寄せて釣り込めるかが釣技の見せどころではないでしょうか。
エサのうちはじめは、まず魚を寄せなければなりません。
特に大型の例会などが入ると一斉にエサをうちますので、寄せ負けすることもあります。
まずはアタリを出すために、魚を寄せることに専念しましょう。
魚のさわりがあるまでは、少しエサを大きく、そしてラフにつけてから釣りをします。
初めの数投は、ウキのエサ落ちメモリが出るよりも先にエサをきってしまい、釣りたいタナにまずエサを置いてくるようにします。
昼休憩やトイレ休憩など、一定時間釣りに間が空いたときにも同様に、寄せるためのエサ打ちが必要になります。
釣れない理由②
魚の数が不足している。絶対数が少なければもらえるアタリも少なくなる。
ヘラブナが散らばっている
タナまでエサをしっかり入れていて、エサボウル半分ぐらいエサを使ったけれどもアタリがもらえない…そんな状況の時には、ヘラブナが仕掛けから遠のいている可能性があります。
エサを棚に入れて魚を寄せることは、最優先すべきですが、過剰にエサ打ちをすればいいかというとそうでもありません。
そこがヘラブナ釣りの難しいところです。
エサの打ち過ぎると水中でエサが広がります。魚にとってみれば、怪しい仕掛けの中心にぶら下がっているダンゴやクワセまで近寄らなくても、仕掛けから遠くに散らばったエサを食べることができるので、結果としてアタリにはつながりません。
需要と供給量のバランスが崩れてしまっている状態です。
こういった場面で適切なエサのコントロールが求められるのです。
釣れない理由③
魚は寄ってきているが、エサが開きすぎで魚が遠巻きになっている。
ヘラブナの口数が少ない
時期によっては、姿は見えるしサワリはあるけれども、食い気はないという状況の時もあります。
タイミングも重要で、魚にとっても、”よし、食事にするか!”といった時間があります。
例えば、人間も朝起きてすぐに、ラーメン二郎を食せと言われても多くの人は遠慮してしまいます。
一部の人は全然余裕です!っという人もいらっしゃるかと思いますが、それは真冬に両ダンゴを食ってくるコンディションのいいヘラブナと似ているのでしょう。
さて、こういった状況の見極めは、釣り場や池全体を見まわしてみて他の人が釣れているかを観察するとよくわかります。
真夏の昼過ぎの時間のように、人もヘラブナもバテてしまっている時のように、釣れないのは自分だけなのか、それとも周りもそうなのかを客観視することで状況をつかみやすくなります。
周りで釣れているようならば、それは何かが間違っているというサインになります。
釣れない理由④
全体的にヘラブナがエサを追うような状況ではない。超低活性の状態。
ヘラブナが釣れない時の対策
ここまでは、ヘラブナが釣れない理由を見てきました。
釣れない理由がわかれば、あとは釣れるように調整できるかどうかが釣れる人と釣れない人の分かれ道になります。
次からは釣れない時の対策や調整方法を見ていきましょう。
ハリスを長くする
対策その1として、ハリスを長くしていきます。
両ダンゴでもセットでも同様で、ハリスを長くすることにとってエサの水中での自由度をあげて自然な状態に近づけます。
また、ハリスを長くすることにとって水中でのエサの落下がゆっくりになります。
エサの落下がゆっくりになるとそのエサをヘラブナが追いやすくなり、釣りたいタナまで魚を誘導することができます。
さらに、ハリスを長くすることでウキにサワリが出やすくなります。これにより、魚が近くにいるかどうかの判断がしやすくなります。
もし、エサの打ち過ぎや低活性であった場合、エサから遠く離れたところに魚がいる可能性があります。
ハリスを長くすることで遠くの魚にリーチすることができます。
私の場合、ハリスの調整幅は、5㎝程度を基準にしています。
あまりにもアタリがない時には、いっきに20㎝程長くして、魚の反応を見たうえで3㎝ずつ短くしていくこともあります。
竿を長くしようか迷っている時には、すぐに竿を変えるよりは、まずハリスを長くしてみて、そこで反応するかをまず確認してみるのもいいでしょう。
針の大きさを小さくする
続いでの調整方法は、針を小さくするといういことです。
これはハリスを長くするのと同様に、エサをゆっくりと落下させるためです。
針の重量というのは麩エサに比べれば、なかなか重たいので、針の重さを考えることは非常に重要です。
針が重たいとハリスが引っ張られるので、アタリは大きく出やすいです。
しかし、エサのぶら下がり感が強くなり、ヘラブナに違和感を与えてしまいアタリが遠のく可能性もあります。
針は軽ければ軽いだけヘラブナにとって違和感をなくせます。
また、針が軽くなるということはヘラブナにとって吸い込みやすくなることを意味します。
特に冬場のセット釣りの下針などは、ヘラブナの活性が低い時には、サナギ玉や感嘆をつけてとにかく軽くして吸い込ませることが有効になります。
セット釣りでは、下針だけを小さくするのではなく、バラケを抱える上針を小さくすることも有効です。
バラケの抜けが早くなり、抜きのセット釣りにも使えます。ヘラブナがタナより上で追いかけてくるのは、クワセの下針ではなくバラケのついた上針です。
上針のハリスを長くするのもいいですし、針を小さく軽くすると沈下速度がゆっくりになり、低活性のヘラブナがバラケを追いやすくなります。
ウキの浮力を小さくする
ウキの浮力が大きいとその分使用する板オモリの量も多くなり、重さが出るので、タナまでしっかりと入れるときには有効なのですが、食い渋っているときには、上からヘラブナにエサを追わせてタナに集める必要があるのでウキの浮力は小さいほうがいいでしょう。
ウキの番手を小さくしていくか、そもそもの浮力の小さいウキを使うかといった選択肢があります。
チョーチンウドンセットだからと言って浅ダナ用のウキが使えないかというとそうでもありません。
わずかなサワリを出したい時や、フッと抑えるような小さなアタリがとりたいときには、グラスムクトップやPCムクのウキで浮力を極力押し殺したウキが有効になります。
ウキの浮力が少ないと、その分沈みやすくなるので小さなアタリがわかりやすくなります。
食い渋ってどうしようもないというときには、これでもかと言わんばかりの小さなウキを使ってみると思わぬ動きを見れることもあります。
エサに手水を加える
前述した釣れない理由の中で、ヘラブナが散らばっている時の調整方法になります。
エサが拡散され過ぎている可能性があるので、エサの拡散範囲を小さくし、まとまりのよいエサにしていきます。
具体的には、手のひらの表面だけをまず水に浸します。
そのまま水の滴る手でエサボウルの中のエサを軽くかき混ぜます。
混ぜすぎると粘りの強すぎるエサになってしまいますので、少しずつ回数を分けて調整していきます。
エサのサイズもひと回り小さめにして、からツンにならないようにふんわりとエサ付けします。
エサの開き具合を抑えることで、エサに興味のあるヘラブナをより仕掛けに近く誘導できアタリにつながることでしょう。
釣り方を少し変更する
根本的な話にはなりますが、釣り方があっていないと釣れないものは釣れないというときも実際はあります。
そんな時には、少し釣り方を変更してみるのもおすすめです。
例えばチョーチン両ダンゴでアタリがないようであれば、ヒゲのセットに変えてみたり、それでもだめならウドンセットにしてみたりといった具合です。
ここで重要になってくるのは、釣り方の変更は釣技の引き出しが多いほど柔軟に対応できるということです。
底釣りしかできない人と段差の底釣りや宙釣りのセットを得意としている人では、選択肢の幅が違います。
選択肢が多いということは、釣れる釣り方を実践できるということですので結果的に釣果にもつながってきます。
ひとつの釣り方を極めることも重要ですが、春夏秋冬のヘラブナ釣りを楽しむのであれば、様々な釣り方を覚えておいて損はないでしょう。
また、違う釣り方を覚えるとその釣り方を他の釣りにも応用できることもあります。
セット釣りの誘い方を底釣りで使ったり、ペレ宙の振り込みを両グルで使ったりと釣り幅が広がります。
注意点としては、タックルやエサ、タナなどの微調整をしてみてから釣り方を変えるということです。
はじめの釣り方でアタリがないから、次はこの釣り方、やっぱりこの釣り方と迷ってしまうとなかなか正解を出すことができません。
いきなり100点を出そうとするのではなく、まずは60点ぐらいを見つけて、それを80点に、そして90点にというように徐々に加点していけるように釣りを組み立てると、高得点のまま釣り続けられる可能性が高くなります。
ガラッと釣り方を変えて一発逆転を狙うべき時は、例会や大会などで残り時間が短く、目先の一枚でも欲しい時です。
この時も周りを一度見てみて、池全体でどのような釣り方が今日は正解なのかを観察し、その釣り方にあわせると大きく失敗することはないかと思います。
まとめ
ここではヘラブナが釣れない時の対策と対処、そして、釣れる人との違いやその理由を見てきました。
釣れる人というのは、自然にここでご紹介したような調整をおこなっているものです。
ヘラブナ釣り全体を通して言えることは、小まめな調整が大きな釣果につながるということでしょう。
エサの作り直しひとつにしても、加える水分量やブレンド内容、ハリスの太さや素材など、こだわればきりがありません。
これもまたヘラブナ釣りの魅力のひとつであり、こだわりを持って釣りをすることで、確実にヘラブナ釣りがうまくなります。
今まで見過ごしていたポイントも、今一度見つめなおして、ヘラブナ釣りに挑んでみてはいかがでしょうか。
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