フカセ釣りで「撒き餌は効いているはずなのに、刺し餌が残る」「潮は見えるのに、寄りが続かない」――そんな日に助けられる集魚剤のひとつが、マルキユーのグレパワーV11です。ここでは、従来品のV11と、リニューアルされたニューグレパワーV11を、使い分けと失敗回避に寄せて整理します。
なお、同じ「V11」でも現場の水温・潮・風で印象が変わるので、記事内では再現条件もなるべく具体的に書いていきます。
結論:V11のおすすめの選び方/買い方(迷ったらここ)
結論から言うと、グレパワーV11は「潮を見ながら、グレを浮かせて組み立てたい日」に強いベースエサです。購入と使い分けは次の考え方がいちばん失敗しにくいです。
- まずはV11を基準:拡散性と視認性で、潮筋・投入点をつかみやすい
- 冬〜低活性で浮きが悪いなら:比重調整(爆寄せグレ等を半袋)を前提に買う
- 遠投メインなら:まとまり重視のブレンド(超遠投グレ等)をセットで考える
- 買い方のコツ:「当日の海水で吸水させる時間」を確保できる量だけ持ち込む(急いで混ぜるほど事故りやすい)
つまり、V11は「撒けば勝手に釣れる魔法」ではなく、潮とタナをコントロールするためのベースとして使うのが正解です。
基本性能としては、グレのフカセ釣りのベースエサとして使える配合エサです。拡散して視認性が出るので、撒き餌の効き始めから「潮がどう動いているか」を読みやすく、釣りを組み立てやすくなります。
目次
グレパワーの特徴
グレパワーの特徴は、そこに含まれる超摂餌ペレットが配合されている点です。単に匂いで寄せるのではなく、ペレットが沈んでいく「見え方」と「同調」で口を使わせる方向に寄っています。
フカセ釣りは状況が変わりやすい釣りです。たとえば、朝の上げ潮で表層が滑るように走ったと思ったら、日が上がるころにサラシが弱まって中層で止まる……ということも普通にあります。その変化に対して、撒き餌の出方(拡散/まとまり)を調整しやすいのがV11の良さです。
マルキユー独自の新開発、オキアミを模した視覚集魚&未来型<超摂餌ペレット>の『M.S.P(マルキユー・シンクロ・ペレット)』というオキアミを模様したペレットの粒がオキアミのごとく水中を落下していきます。
この赤色の“つの字型”に成型したペレットがオキアミと同調し、0.3~0.5m/10秒でユラユラと沈下して視覚へ強烈にアピールします。
ここがV11の「効き方」の肝で、同じポイントに撒いていても、魚が上ずっているのか/沈んでいるのかで反応が変わります。上ずり気味のときは表層で散りすぎないように、逆に沈み気味のときは比重のある配合を足して、狙うレンジに“餌の帯”を作るイメージが合います。
ベースは魚をすばやく表層に浮かせる、横方向への拡散性に優れた軽比重タイプとなっています。
集魚・摂餌力の高い“新MP酵母”で活性も高まり、『M.S.P』との相乗効果で時合が長く続きます。
また、まとまりがよいため遠投が可能で波止、磯、沖磯とあらゆるフィールドで活躍します。視認性が高いため投入点がわかりやすく、“先打ち”にも最適。集魚効果の早さでトーナメントにも対応します。
V10のような濁りはありませんが、十分に潮の流れがわかり、釣りが組み立てやすくなっています。濁りで潮を追うタイプと違い、V11は「粒の出方・帯の作り方」で潮とタナを合わせる感じなので、慣れると再現性が上がります。
メーカーホームページでは、「グレパワーV11」は『M.S.P』が水中でオキアミと同調して沈下し、魚に強くアピールします。となっています
こういったオキアミの沈下速度に合わせたマルキユーシンクロナイズドペレットが配合されていることによりアピール度が増大します。
V11が効きやすい状況/逆に苦手になりやすい状況
効きやすい:潮が素直に流れていて、撒き餌の帯を作れる日(波止でも磯でもOK)。投入点が見えやすいので、潮筋に沿って先打ち→同調の流れが決めやすいです。
苦手になりやすい:表層だけが滑って餌が散りすぎる日、または低水温で魚が浮かず中層〜底寄りの日。こういうときは、比重調整と吸水の徹底で「狙うレンジに残す」方向に寄せるのがコツです。
※『M.S.P』の沈下速度は、使い方や状況により異なるようですが、これはオキアミにも言えることです。
ここで大事なのは、沈下速度は「スペック」だけで決まらない点です。海水温が低い日ほど吸水が遅くなり、混ぜ方が雑だとペレットが軽く残って表層を漂いやすくなります。逆に、吸水が決まると「同調して沈む感じ」が出て、刺し餌と撒き餌のズレが小さくなります。
追記)
MSP単体での発売も開始されました。これはうれしいですね。もう少しMSPが入っていればいいのにと思っていたところに単体での販売なので、オキアミがどうしてもない時などの代用としても使えそうです。
釣果激増!マルキュー「M.S.P(S)レッド」完全ガイド - フカセ釣りの必需品
筆者の経験メモ:V11で一度やらかした失敗と、直して釣果が戻った手順
条件:冬場の地磯(北寄り風が強く、表層だけ滑る日)。水温が下がっていてグレが浮き切らず、刺し餌だけ残る状況でした。
失敗:現場で急いで混ぜてしまい、MSPの吸水が甘いまま投入。見た目は撒けているのに、ペレットが表層に残って潮に流されるだけで、同調が崩れました。
改善:①V11と海水だけ先に混ぜて10分ほど置く → ②そこからオキアミ投入 → ③握りは小さめにして、潮上に先打ち。結果として、撒き餌の帯が「狙うレンジ」に入り、刺し餌も残りにくくなりました。
ポイントは、吸水時間を確保するだけで再現性が一気に上がること。忙しいほど省きたくなりますが、ここは手を抜かない方が安定します。
早見表:状況別「V11の使い分け」
中盤で迷いがちなのが「浮かせるのか/沈めて拾うのか」です。V11は基本的に軽比重で拡散するので、状況に合わせてブレンドと握りで調整するとミスが減ります。
| 状況(目安) | おすすめ(V11の使い方) | 一言メモ(条件) |
|---|---|---|
| 潮が素直/投入点が見える | V11単体を基準に先打ち→同調 | 帯を作って時合を伸ばす |
| 低水温・活性低めで浮かない | V11+比重調整(爆寄せグレ等を半袋) | 中層に残して拾わせる |
| 風が強く表層が滑る | 吸水を強め+握り小さめ+投入を潮上に | 表層で散るのを抑える |
| 遠投が必要(沖のシモリ/潮目) | V11+遠投系(超遠投グレ等) | まとまり重視で飛距離確保 |
| 外道が多く散らされる | 集魚剤を足しすぎず、投入を一点に寄せる | 「散らす」より「寄せて拾う」 |
ブレンドの考え方:よくある組み合わせを比較
「何を足せばいいか分からない」ときは、目的をひとつに絞ると失敗しません。下の表は、狙いと副作用(デメリット)もセットでまとめています。
| 狙い | おすすめブレンド例 | メリット | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 浮かせて拾う(基本) | V11単体 | 潮が見える/同調しやすい | 吸水が甘いと表層で流れる |
| 沈めて拾う(低活性) | V11+爆寄せグレ(半袋) | レンジが下がり安定 | 入れすぎると重くなりすぎる |
| 遠投・まとまり | V11+超遠投グレ | 飛距離と着水点が安定 | 握りすぎると拡散が弱くなる |
| 寄せを強めたい | V11+イワシパワー等(控えめ) | 反応が出るのが早い | 外道も寄るので量は控えめ |
V11 は拡散性に優れているため、V10などの白エサを使わなくともエサうちの地点が分かりやすく、潮の流れも読みやすくなっています。
ただし、拡散性が優れているゆえに比重が軽く、グレを浮かせて釣ることに気をつけなければなりません。特に「潮が速いのに刺し餌が残る」ときは、撒き餌が表層で抜けている可能性があります。そんなときは、比重調整か、投入点の修正(潮上へ先打ち)で、同調を作り直すのが近道です。
グレパワーV11ではグレが浮いてこないときには、比重のある爆寄せグレを半袋入れて、オキアミ3キロでV11一袋にしてあげるとちょうどよいと思います。
ブレンドとしては、視野性をさらに高めたい場合は、V10 一袋にV11 +1袋+オキアミ3キロ
この組み合わせは「見え方」がはっきりするので、潮が読めない初心者ほど助けられます。一方で、濁りに頼りすぎると投入点が雑になりやすいので、投入のリズム(先打ち→本打ち→同調)だけは崩さない方が結果が出ます。
遠投したい場合は超遠投グレ
遠投は飛距離だけでなく、着水後に「狙った筋に乗せ続けられるか」が重要です。強風時は握りを強めたくなりますが、握りすぎると拡散が死んで棚が合わなくなることがあります。現場では団子を小さめにして回数で合わせる方が、結果として再現性が上がりやすい印象です。
そして魚の活性がよくないときは、イワシパワーなどの集魚性の高い集魚剤をブレンドしてあげるといいでしょう。
ただし、集魚成分を足すほど外道も寄ります。外道に散らされる日は「匂いを足す」より、投入点を狭くして同調で拾う方が安定することも多いです。状況を見て、足すなら少量からが安全です。
V11を使う時の注意として、V11に含まれるMSPをしっかりと吸水させてください。
先に海水とV11を混ぜ合わせて吸水させて、しばらくしてから、オキアミを混ぜるとよいと思います。
MSPがうまく吸水していないと沈下速度が遅くなりすぎてしまい、表層で潮に流されるだけのペレットになってしまいます。
吸水の目安:急ぐ日の最低ライン
- まずV11+海水で先混ぜ(全体がしっとりするまで)
- 最低でも数分〜10分ほど置いてからオキアミ投入
- 冷たい海水ほど吸水が遅いので、冬は特に「置き」を意識
時間がないときほど省略しがちですが、ここをやるだけで同調の再現性が上がります。
集魚力は比較的高めですが、可能であれば、爆寄せかイワシパワーなどの集魚成分の多い配合エサを半袋だけいれてあげるとよいかと思います。
少し値段は高くなりますが、V11よりもグレパワーVSPのほうが使い勝手はいいかもしれません。個人的な使用感によりますが、VSPは「迷いにくい」方向にまとまっている印象で、手返し重視の釣りでは扱いやすいと感じます。
それか、グレベースに爆寄せかV9をブレンドするのが価格的にもいいかなと感じます。
ニューグレパワーV11(ブイイレブン)
11月24日よりリニューアルとなりました。従来V11を使っていて「もう少し粒が多ければ…」と思っていた人には、わかりやすいアップデートです。
使い方は従来のグレパワーV11と変わらず、小粒のペレットが多くなっており、集魚性能がアップしています。粒が増えると「見え方」が強くなり、刺し餌と同調させやすくなります。一方で、やはり吸水が甘いと表層に残る事故が起きやすいので、ここは従来以上に丁寧にやった方が安全です。
参考
長期に渡る研究の末、よりメジナ・グレが捕食しやすい未来型<超摂餌ペレット>『M.S.P(マルキユー・シンクロ・ペレット)』の小粒サイズ『M.S.P-小粒』がついに完成!
オキアミを模した“つ”の字型の赤色のペレットの長さはひと粒およそ8~8.5mm。
オキアミとの同調をさらに可能にし、10秒間で約0.4~0.5mと、ゆっくり拡散しながらユラユラと沈降。
「ニューグレパワーV11」には「グレパワーV11」に比べ、粒数で2.5倍以上配合(同重量比)し、メジナ・グレの視覚へ強烈にアピールします。
さらに、うまみの元であるアミノ酸の結合体『ペプタイド』により、集魚・摂餌効果を高める“新MP酵母”を配合。
活性を高めて『M.S.P-小粒』との相乗効果で時合が長続きします。まとまりが向上し、より遠投が可能。 投入点がわかりやすく“先打ち”にも対応し、トーナメントにも最適です。
沖磯、地磯、波止とあらゆるフィールドで活躍が期待できるベースエサです。
ニューV11は「どんな人に向く?」
個人的には、ニューグレパワーV11は「撒き餌でテンポよく組み立てたい人」に向きます。粒数が増えたことでアピールが出しやすく、先打ち→同調のリズムが作りやすいからです。
逆に、じっくり沈めて拾う釣りを中心に組むなら、従来V11に比重系を足したほうがハマることもあります。なので「ニューが上位互換で絶対」というより、自分の釣りの組み立て方に合わせて選ぶのがいちばん釣果につながります。
まとめ
グレパワーV11は、マルキユー独自開発の超摂餌ペレット『M.S.P』を配合したフカセ釣り用のベースエサで、オキアミを模した“つの字型”赤色ペレットが沈下しながら強くアピールするのが特徴です。
ただし、V11の強みである拡散性は、状況によって「武器」にも「弱点」にもなります。だからこそ、吸水と比重調整を押さえるだけで、再現性が一気に上がります。
要点まとめ(まずはここだけ押さえる)
- V11は潮を読むためのベース:投入点が見え、組み立てやすい
- 軽比重ゆえに、低活性では比重調整(爆寄せグレ等)が効く
- 吸水が甘いと事故る:先に海水+V11で置いてからオキアミ
- 遠投は「飛ばす」より「まとまりを維持」:超遠投系ブレンドが安定
- ニューV11は粒数アップでテンポよく組みやすいが、状況で従来V11+調整も有効
次の行動:現場で迷わないための準備チェック
- 混ぜ始める前に、海水バケツを確保(先混ぜ→置きの時間を作る)
- 当日の狙いを決める:浮かせる/沈めて拾う(迷ったら「浮かせ基準→反応なければ比重追加」)
- ブレンドは目的を1つに絞る(遠投/比重/寄せ)
- 投入点と潮筋を見ながら、団子サイズと回数で微調整
あとがき
グレパワーV11を最初に使ったとき、正直「なんか良さそうだけど、何が変わったのかはっきり分からないな…」という感想でした。撒き餌は広がるし、潮も見える。でも釣果が安定するかというと、日によって差が出る。いま思えば、その原因はV11の性能じゃなくて、自分の混ぜ方と“狙いの決め方”が曖昧だったからだと思います。
とくに失敗しやすいのが、現場で急いで混ぜてしまうパターンです。磯に上がって、風が強くて、コマセが飛ぶのが嫌で、ついギュッと握りたくなる。ところが、そこで吸水が足りないまま投入すると、ペレットが思ったレンジに入らず、表層を漂って流されるだけになることがあります。撒き餌が効いていないわけではないのに、刺し餌が残る。そんな「よくある現象」に一度ハマると、どんどん不安になって余計に手数が増えてしまうんですよね。
私が「V11は効く」と腹落ちしたのは、冬場の地磯で、明らかに魚が浮かない日に試行錯誤したときでした。水温が下がっていて、潮は動いているのに反応が薄い。そこで、海水+V11を先に混ぜて置く→オキアミを後で入れるという基本に立ち返って、さらに比重を少し足して「中層に残す」方向に寄せたら、ようやく流れに乗って同調が決まりました。大げさな話ではなく、釣れ方がいきなり劇的に変わったというより、“釣れない理由が減った”感覚です。これが一番大きいと思います。
ニューグレパワーV11についても、私の中では「上位互換」というより、テンポよく組み立てたい人には相性が良いという位置づけです。粒数が増えた分、視覚的なアピールが強く、先打ち→同調の流れを作りやすい。一方で、低活性で沈めたい日や、外道が多くて散らされたくない日には、従来V11に比重調整を入れて「レンジを固定する」ほうが落ち着くこともあります。つまり、どちらが正解というより、その日の潮と魚の位置に対して“どう釣りを組むか”が先にあって、V11はその組み立てを助けてくれる道具なんだと思います。
フカセ釣りって、道具や配合エサの話をしていても、最後はどうしても「当日の状況」へ戻ってきます。風向き、潮の速さ、サラシの有無、水質、時間帯。条件が少しズレるだけで、同じ配合でも結果が変わる。だからこそ、V11のように「潮が見える」「投入点が分かる」「帯を作れる」ベースエサは、結果を安定させる上で価値があると思います。
もしこの記事を読んで「次はV11でやってみようかな」と思ったら、まずは難しいことを増やさずに、吸水だけは丁寧に、そして狙いをひとつに絞って試してみてください。浮かせたいのか、沈めたいのか。遠投したいのか、足元で拾いたいのか。狙いが決まると、ブレンドも握りも迷いが減って、結果として釣りが落ち着きます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。この記事が、あなたの次の釣行で「原因が分からないまま悩む時間」を少しでも減らせたら嬉しいです。
最強のグレ(メジナ)の集魚剤ランキング。実際に使って釣れた順で撒き餌を紹介






