フカセ釣りやカゴ釣り、ウキサビキ釣りなど、ウキ止め糸を使う機会は多くあります。釣具店で目についたものを選んで、そのまま使っている方も多いのではないでしょうか。
私も小さなパーツだからと後回しにしていましたが、タナが知らないうちに変わっていると、釣れない理由まで分からなくなってしまいます。
おすすめを先にいうと、色を使い分けたいならサンラインの「とまるウキ止め糸」、小さな結び目を作りたいなら釣研の「ウキ止め糸PRO」が候補です。PEラインには、キザクラのようにPE用と明記されたタイプから選ぶと分かりやすいでしょう。
止まりやすさだけでなく、道糸との相性と竿のガイドを通るかまで確認するのが、ウキ止め選びのポイントです。

ウキ止め糸の選び方|道糸・ガイド・見やすさを確認する
ウキ止めは、遊動仕掛けでウキが移動する範囲を制限し、狙うタナを設定するためのものです。タナとは、狙う魚やエサの水深のこと。ウキ止めの位置で仕掛けの長さを決めますが、潮で斜めになるので、設定した長さがそのままエサの垂直方向の深さになるわけではありません。
細い道糸と小径ガイドには、結び目の大きさが大切
ウキ止め糸は道糸に結び付けるため、仕掛けを切らずに追加しやすいのが便利です。深いタナを狙ってリールへ巻き込む場合は、結び目と端糸のガイド抜けも気になります。
太いものを強く締めればよいというものでもありません。結び目が大きくなりすぎるとガイドに干渉し、逆に小さすぎるとシモリ玉の穴を抜けることがあります。
道糸には止まり、シモリ玉は抜けず、ガイドは通る。この組み合わせで考えると選びやすくなります。
PEラインは対応表示を見て選ぶ
PEラインでウキ止めが滑るときは、糸の素材や太さ、結び方との相性を見直します。同じ号数でも製品によって表面の感触が違うため、ナイロンで使えた組み合わせをそのまま当てはめない方がよいでしょう。
私は、ズレるたびに締め足していたとき、結び目ばかり硬くなってタナの変更がしにくくなりました。結び直してから道糸の上を動かしてみると、最初のものは締まり方にもむらがありました。締める力を増やす前に、結び目を作り直す方が早いこともあります。
色は「ウキ止め」と「タナの目印」で使い分ける
私はピンクをウキ止めに、ネイビーを棒ウキでタナを取ったときの目印に使っています。実際にウキを止めるものと、元の位置を覚えておくものを色で分けておくと、変更した位置を見失いにくいです。
ただ、目印まで一緒に動けば基準になりません。違和感があるときは色の間隔だけで済ませず、ハリやサルカンを基準に長さを取り直します。2個使う場合も、ガイドを通す結び目が増えることは覚えておきたいですね。
おすすめのウキ止め糸|普段のフカセ釣りからカゴ釣りまで
ここでは元々使っているものや、使い方に合わせて選びたいウキ止めを紹介します。同じ商品でも、太さと組み合わせる仕掛けで使い勝手は変わります。
サンライン とまるウキ止め糸
ピンク・ネイビー・レッドの3色があり、色分けして使いたい方に向くウキ止め糸です。ナイロンウーリー素材に特殊樹脂加工を施したもので、Mサイズの3m巻きです。仕様はサンラインの製品ページでも紹介されています。
私が気に入っているのは、タナを変えるときに糸端をつかみやすいことです。止まり方だけで選びがちですが、何度もタナを探る釣りでは、動かしたいときに扱いやすいことも大切になります。
棒ウキでいったん底を取り、そこから少し浅くして探ったときも、ピンクとネイビーを分けておくと戻す位置が分かりやすくなりました。釣れるタナがすぐ決まるわけではありませんが、どこまで変えたか迷わずに済むのは助かります。
釣研 ウキ止め糸PRO
柔らかい繊維状のウキ止め糸で、結び目を小さくまとめて使いたいときの候補です。私なら繊細なフカセ釣りはS、カゴ釣りなども含めて使うならMから合わせます。ただし、シモリ玉の穴との組み合わせは実際に確認してください。
白色は好みが分かれるところです。個人的には、ウキ止めがどこにあるのか見たいとき、白だと少し見つけにくく感じました。仕掛けを回収して手元で位置を確認する使い方なら、それほど気になりません。
端糸を長めに残してほぐせば目印として使う方法もあります。ただ、目立たせることと、ガイドを抜けやすくすることは分けて考えたいです。投げる仕掛けでは、端糸も含めて引っ掛からないかを確認します。
釣研 ウキ止め糸PRO モバイル
コンパクトなスプールで携帯したいならモバイルです。Mサイズの商品仕様は1巻2m・2個入り。持ち歩く分と予備を分けておけます。
私は釣り場で結び直すとき、タックルボックスの中を探す時間が案外もったいなく感じます。モバイルを使って便利だったのは、小物と一緒に取り出せることでした。容量より、手元に置いておける方を優先したい方には使いやすいでしょう。
ケースに入れる場合は仕切りの寸法を確認してください。糸を補充して使うなら、元と違う太さを巻いたときに見分けがつくようにしておくと安心です。
キザクラ ウキ止め糸 ナイロン用
キザクラのナイロン用は、ブルーとホワイト、それぞれに太・細の規格があります。適度なハリを持たせたタイプで、柔らかい糸とは違う扱い心地を選びたい方の候補です。
ヒゲでウキを止める使い方にも対応しますが、結び目でシモリ玉を止める仕掛けとは、端糸の役割が違います。使うウキと結び方に合わせて仕上げてください。製品の特徴はキザクラのウキ止め糸紹介で確認できます。
PEラインに使うウキ止め|専用品とゴムタイプの考え方
PEラインで使うときは、PE対応の表示を確認したうえで、自分の道糸で止まり具合を試すことをおすすめします。「PEならどの号数でも絶対にズレない」とは考えない方がよいです。
キザクラ ウキ止め糸 PE用
キザクラにはナイロン用とは別に、蛍光タイプのPE用があります。道糸がPEなら、まずパッケージの「PE用」を見分けて選ぶとよいでしょう。
細・太の使い分けは、使用する道糸と製品の適合表示を基準にします。結び目を小さくしたいから細、強く止めたいから太と単純に決めず、シモリ玉とガイドの両方に合わせてください。
ヨーヅリ スーパーウキ止メ
元々PEラインに使う候補として挙げていたのが、スーパーウキ止メです。手持ちのものを使う場合も、結び直した直後の止まり方と、投入後の位置を確認して使います。
結び目が小さくできても、端糸がガイドに触れることはあります。手元で止まっているからと安心せず、実際の仕掛けを通した状態で判断したいところです。
第一精工 キングウキ止めゴム
カゴ釣りでゴム素材のものを選ぶなら、キングウキ止めゴムも候補です。これは道糸に結んで使うタイプで、ワイヤーから通す粒状のウキ止めゴムとは使い方が違います。
ゴムタイプだから大きなガイド専用、と決めつける必要はありません。ただし、実際の結び目の大きさや端の処理で通り方は変わります。PEで使うときも含め、製品の結び方に従い、止まり具合とガイド通過を確かめてください。
カゴ釣りでは遠投性能も気になりますが、私はまず引っ掛かりなく送り出せるかを優先します。無理なく通る組み合わせにしてから投入する方が、仕掛けのトラブルを減らしやすいです。
PEラインに結ぶコツと、ウキ止めがズレるときの確認手順
PEラインに結ぶときは、道糸と結び目を水で湿らせ、巻いた部分を整えながらゆっくり締めます。濡らすのは摩擦を抑えるためで、濡らせば傷まない、ズレなくなるという意味ではありません。
結び方は製品指定を優先し、締め込みを急がない
ウキ止め糸と結ぶゴムでは、適した巻き方や回数が異なります。まずパッケージの結び方に合わせ、巻いた部分が重なって団子にならないように整えます。
取り付け後の確認手順
- 道糸と結び目を湿らせ、左右の端糸を少しずつ引いて締める。
- 道糸の上で簡単に滑らないか、指で位置を確かめる。
- シモリ玉やウキの接続部が結び目をすり抜けないかを見る。
- 竿のガイドへゆっくり通し、結び目と端糸が引っ掛からないかを確かめる。
- 投入前に位置を覚え、最初の数投を回収したところでズレを確認する。
端糸は最初から結び目ぎりぎりまで切らず、締め直せる余裕を残します。仕上げの長さは素材と結び方に合わせ、ガイドを通してから調整するとよいでしょう。
⚠ 注意:締めたウキ止めを乾いた道糸の上で勢いよく動かすのは避けます。タナを変えるときも湿らせ、ゆっくり移動させてください。道糸に毛羽立ちやつぶれ、傷が見える場合は、その部分を使い続けないようにします。
「結び目が動く」と「シモリ玉が抜ける」を分ける
ウキが止まらないとき、結び目の位置が変わっていればウキ止め側の問題です。巻き方や締まり方を確認し、直らなければ結び直すか、道糸に合う素材・太さへ替えます。
一方、結び目は元の位置にあるのにウキが通過するなら、シモリ玉の穴と結び目の組み合わせを確認します。シモリ玉はウキの通過を止めるための部品で、道糸に結んだウキ止め自体の滑りをなくすものではありません。役割は釣研の仕掛けパーツ解説にも載っています。
すり抜けるからと結び目を大きくしすぎると、今度はガイドが通りにくくなります。シモリ玉側のサイズも見直して、止める場所と通す場所を一緒に合わせるのが大切です。
アタリが遠のいたときは、タナを変える前に位置を見る
加太大波止でグレを狙ったとき、食わなくなった理由を潮の変化だと思い込み、タナのズレに気づくのが遅れたことがありました。加太の瀬戸に面した大波止は潮通しがよく、流れの変化へ意識が向きやすい場所です。釣り場の様子はつりそくの加太大波止紹介にもまとめられています。
そのときは大波止の外向きを半遊動仕掛けで流していました。流れる道筋が少し変わり、回収したエサも残るようになったので、もう少し深く探ろうと考えたのです。ところが仕掛けの長さを取り直すと、ウキ止めが自分で決めた位置から動いていました。
このときに変えたこと
タナをさらに動かす前にウキ止めを結び直し、最初の位置へ戻しました。すぐにグレが食い直したわけではありませんが、回収後も位置が変わっていないのを確かめてから、次のタナを探れました。
エサが残る理由は一つではありません。だからこそ、設定したタナが保たれているかを先に見ると、次に何を変えるか考えやすくなります。
⚠ 注意:ガイドに引っ掛かるまま投げない
ウキ止めがガイドに詰まると、投入時の糸切れや仕掛けの飛来につながるおそれがあります。引っ掛かりがある場合は、投げるのを止めて結び目やサイズを見直し、周囲を確認してから再開してください。
まとめ|自分の仕掛けで止まり方を確かめよう
私なら、色分けを使いたいときはとまるウキ止め糸、小さな結び目を作りたいときはウキ止め糸PRO、PEラインならPE用と明記されたタイプから選びます。
カゴ釣りやウキサビキ釣りでは、太さだけでなく投入後のズレとガイド抜けまで確認してください。買ったウキ止めを自分の道糸・シモリ玉・竿で組んで確かめるところまでが、使いやすい仕掛け作りだと思います。
キザクラを選ぶ場合も、ナイロン用とPE用を見分けて用意しておくとよいでしょう。
ハリスの太さも合わせて考えたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
あとがき
加太大波止でタナがズレていたとき、一番もったいなかったと思うのは、ウキ止め糸そのものより、気づくまでの時間です。ウキはちゃんと浮いているし、仕掛けも流れている。見た目には釣りができているので、まさか自分で決めた位置が変わっているとは考えていませんでした。
その日は流れる道筋ばかり追っていました。外向きで仕掛けを流していると、先ほどと違う方向へ道糸が引かれるだけで、次はどこへ入れようかと考えてしまいます。エサが残って戻ると、魚が下がったのか、撒きエサと離れたのかと、水中のことばかり気になりました。手元で確かめられる部分を飛ばして、見えないところの答えを探していたわけです。
釣り仲間からウキ止めのことを言われたのも、そんなときでした。自分ではそれなりに仕掛けを見ているつもりだったので、少し悔しかったですね。ただ、実際に長さを取り直すとズレている。そこで初めて、それまでタナを変えたつもりでいた操作まで、どこを基準にしていたのだろうと分からなくなりました。
分からなくなったら、いったん戻せる状態にする。今はそこを大事にしています。ピンクとネイビーを分けて使っているのも、目立つ色が好きというだけではありません。自分が決めた位置を覚えておくためです。少しずつタナを変えて反応を見たいのに、途中で出発点が分からなくなるのは、やはり落ち着きません。
その後、釣具店マルニシでPEラインに使うウキ止めの話を聞き、スーパーウキ止メやキングウキ止めゴムを候補にしました。それまで店頭では、大きなウキや新しい道糸に先に目が向いていて、ウキ止めは足りなくなったら買う程度でした。小袋を手に取って、素材や結び方を見比べたのは、その失敗があったからだと思います。
ただ、道具を替えれば失敗がなくなるわけでもありません。新しいウキ止めを結んで、これで大丈夫だろうと思ってしまうところは今もあります。結ぶときは丁寧でも、魚の反応が気になり始めると確認が後回しになる。自分の場合は、商品を選ぶことと同じくらい、回収した仕掛けを見る習慣が必要でした。
小物を入れる場所についても考えるようになりました。結び直した方がよいと分かっていても、箱の奥から探すのが面倒だと、もう一投だけそのまま投げたくなります。モバイルのような小さいものを手元に置いておくと、その面倒が少し減ります。大げさな違いではありませんが、実際の釣りではこういうことが案外効いてきます。
白いウキ止めを少し見つけにくいと感じるのも、私の見方や使い方が関係しているのでしょう。ほかの人には気にならなくても、自分が何度も探してしまうなら色を変えてよい。反対に、手元でしか確認しない釣りなら白のままで困らない。そうやって、何が不便だったのかを一つずつ考える方が、道具選びも納得できます。
加太のときも、ウキ止めを直してから急に全部がうまくいったわけではありません。食わなかった時間のうち、どこまでがタナのズレのせいだったのかは分からないままです。それでも、少なくとも自分で設定した仕掛けを基準に釣りを再開できました。次の一投を、何を試す一投にするのか分かる。小さなウキ止めにこだわる理由は、私にとってはそこにあります。









