ご存知でしょうか!?メジナ・グレもルアーで釣れるということを。
浅い岩礁や磯場に生息しており、引き味の楽しめる美味しい魚のメジナをルアーで狙うためのタックル仕掛けを見ていきましょう。
目次
メジナ・グレの食性は?
メジナの釣り方と言えばフカセ釣りを想像する方も多いのではないでしょうか?
バッカンいっぱいにオキアミと配合エサを準備して磯や堤防でウキ釣りをしている人を見たことがある人も多いはずです。
主食はオキアミと思われている方もいるかもしれません。実は、メジナ・グレは、雑食性です。
海の冷たい寒い時期には、海藻などを主食としています。
一般に美味しいといわれている時期がこの海藻を食べている時期で、温かい時期になると少し身に磯の臭いが感じられます。
夏は主に甲殻類、ゴカイなどの小動物を捕食しています。
この時期はメバルやアジのワームで狙いやすい時期となります。
かつて、静岡地方ではミカンを利用する事もあったと言われています。
当時は、市場や工場排水から海に流れ出たみかんをメジナが食べていたそうです。
メジナ・グレのルアー釣りの可能性
ルアーで釣る為にためには、警戒心を与えないことが重要になります。
本来メジナは非常に臆病な性格で、聞きなれない音や光、影や動きなどを察するとすぐに隠れたり逃げたりしてしまいます。
ダイビングをしている方ならわかるかもしれませんが、大型のメジナほど岩陰に隠れてじっとしていることも多いです。
そのためにルアーで狙う時間帯は、警戒心の薄れた夕方から夜釣りが有効でしょう。
メジナを釣る時期
メジナをルアーで狙うなら、比較的水温の温かい15度~20度ぐらいの時期が有効です。
しかし、海水温が23~25度を超えてくると、低水温を求めて深場に移動してしまいます。
そのため、高水温期の真夏は少し難しくなります。最も狙いやすい時期は梅雨時期と秋でしょう。
水温が程よく安定し、釣りをする人間にとっても釣りがしやすい時期でもあります。この時期は魚の活性も高く、メジナだけでなくほかの魚も釣れますし、初心者にとっても楽しく釣りをすることができる時期です。ルアーで釣れなくてもエサで釣ってしまうことも可能になります。
なぜ、メジナ???
ルアーが小さ過ぎ? pic.twitter.com/ZCnJWWSI1N— いもばぐ (@Bug934Imo) October 9, 2018
メジナ・グレを釣るルアータックル
基本的にはメバルを釣るときと同じようなタックルです。
もともと磯場や堤防でメバルを狙っている人が、メジナをルアーで掛けたことからルアーの可能性が出てきました。
使用するのは0.2~0.5gのジグヘッドとメバル用ワームそしてフロートです。
Fシステムというアジングやメバリングの遠投系のリグとして使われるフロートを利用した釣りです。
遠投して潮の流れに乗せて漂わせることのできるこのシステムは、スイミングやフォールでワームを自由に扱うことができます。
●F(フローティング)モードでの基本アプローチ●
シャローフリークを使用した『Fシステム』には、様々な使用モードがあります。
その一つが、最も基本となる[F (フローティング)モード]です。 [ F (フローティング)モード]は、シャローフリークに設定されている残浮力値未満のジグヘッドを組み合わせた状態のリグを指します。
例えば、シャローフリーク F-10.5gの残浮力値は0.6g。
これに0.6g未満のジグヘッドを組み合わせるとシャローフリークは海面に浮いた状態となり、リーダーの長さ分の深さまでしかジグヘッドを沈めることができなくなります。水面直下のレンジに的を絞って攻略できる最も基本となる使用モードです。
タックルについて
ロッド9フィートほどのもの
リール ストラディック 2500HGS
ラインPE 0.5号
フロート15g
ジグヘッド 0.2g
ワーム デカマッカム ハンドポワード製
ルアーでの釣り方
釣り方としては、低水温期は、海藻を主食としているため、海藻が海を漂うイメージで流していく釣りになります。
海水温が上がれば、甲殻類やゴカイなどを食べるようになるため、それに似せた動きとなります。ゆっくりとしたリフト&フォール、一定のタダマキが有効になります。
磯や堤防では、メジナだけでなくメバルやアジが釣れることも多いです。グレを釣るだけでなく他の魚も釣ってしまえといった感覚で挑むと楽しめるかと思います。
ルアーでメジナ・グレを釣るのは簡単ではありませんが、これから流行する可能性のある面白い分野でもあります。
フカセ釣りやルアーシーバスのついでに狙ってみるのも面白いかもしれません。
ご質問がありましたので追記いたします。
メジナの食性は雑食性です。エサへの適応性は非常に広く、動物食や藻類も食べます。
その地域で採りやすいエサを捕食しています。オキアミなどの普段食べているものへの反応は良いです。
それと、重要なのがタイミングです。太陽が雲にかかった瞬間であったり、潮の流れが逆になったりほんのわずかなことで魚にスイッチが入る瞬間があります。
磯釣りでオキアミを撒きながらその中に針付きのオキアミを流しても食わないときには、ルアーにも反応しません。一方で、スイッチの入ったメジナは、積極的にエサを追い求めます。
場所によっては、小魚を捕食し、ジグで魚が釣れることもあるようです。
毎日釣り人がオキアミを撒いているような場所で、ジグやルアーで釣るのはなかなか難しいものですが、南伊豆の沖磯で、熟成アクアの活アジコムシをジグヘッドで使用した際にメジナが釣れたことがあります。
オキアミと似ていて食ってきたのか、エサとして認識したのかはわかりませんが、ルアーの可能性を感じました。
場所によって捕食しているエサが違うため、一概には言えませんが、オキアミなどに近い、メバルやアジ用のソフトルアーが適しているのではないかと思われます。
エサ釣りにはかなわない
メジナ・グレはルアーでも狙うことができますが、正直、フカセ釣りなどのエサ釣りほどよく釣れるわけではありません。
オキアミなど3kgに集魚剤をプラスして餌を撒き続けてやっと釣れるのがグレです。
多い時では10㎏のオキアミに集魚剤が4袋など使います。
エサ釣りは、やはり寄せられる魚の量が違います。特にグレは群れで生息しますので、群れの一部が捕食し始めるとそれをみた他のグレも捕食活動をとり始め、一気に釣れはじめます。
ルアーでグレを狙う際には、邪魔にならないようにフカセ釣り師の潮の下流を攻めるのが得策でしょう。
おこぼれをいただくことになりますが、ルアーでグレが釣れる確率は上がることでしょう。
くれぐれもフカセ釣り師の迷惑にならないように十分に距離をとって釣りをするように気を付けてください。
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【あとがき】
この記事を書き上げた今、自分が東伊豆の夜の磯でメジナをルアーで狙ったときの興奮が思い出され、心の奥が少しざわつくような感覚を抱いています。ふだんはフカセ釣りでオキアミや配合エサを使って狙うことの多いメジナですが、あえてルアーで挑むとなると、釣り方もタックルも全く違った視点が必要になってくる。その新鮮さが、今回の釣行では一番の魅力でした。釣り人としての経験値をもう一段積み重ねられたような気がして、少し誇らしい気持ちでもあります。
今回訪れたのは東伊豆の富戸や蓮着寺エリアを中心とした磯場です。ここは釣り座から海面までが高い場所が多く、6mのタモがほぼ必須と言われるほど。その分、遠くまで潮の様子を見下ろせたり、夜釣り特有の静寂感を存分に味わえたりする素晴らしい場所でもあります。加えて、すぐ沖には相模トラフが海岸線近くまで迫っており、一気に水深が1000mほどまで落ち込んでいるという地形的な特徴があるせいか、メジナの群れが沖へ散りにくく、シーズンオフとされる夏場でも比較的大型のクチブトやオナガが狙えるエリアとして知られています。ただ、夜釣りとなるとやはり勝手が違うところも多く、夜ならではの魚の動きや警戒度に合わせて釣り方を組み立てる必要があると感じました。
夜釣りでのメジナルアーの大きなポイントは、メジナの“臆病さ”を逆手にとることだと思います。日中は私たちの影や動き、さらにはラインの存在までも敏感に感じ取る彼らですが、夕暮れから夜にかけては視覚的な警戒心が薄れていくように見受けられます。その代わり、音や光にはいっそう神経質になるようで、ライトの照射が強すぎると一瞬で姿を消してしまうこともありました。暗闇の中でできるだけ存在感を消しつつ、ワームやジグヘッドを潮に乗せてナチュラルに漂わせる――この繊細なプロセスにはフカセ釣りとはまた違った“面白み”があると感じました。
特に印象に残っているのは、夜の海の静寂の中でほんのわずかな“コツン”というアタリを伝えてくれる軽量ジグヘッドの繊細さです。普段メバルやアジを狙うタックルそのままの感覚でメジナを掛けた瞬間は、予想外のパワーに驚かされました。メジナは口にフックがかかった瞬間に一気に根に潜ろうとする力が強く、根の荒い磯場ではラインブレイクのリスクも高い。そのスリリングなやり取りに、夜釣りならではの暗闇が加わることで、日中とは一味違ったドキドキを味わうことができました。
また、東伊豆の富戸や蓮着寺エリアは、潮の流れが南北どちらかに一定方向へゆっくりと動くことが多く、さらに複雑な反転流が起こりにくいのも特徴です。夜釣りをする際、潮目を見つけたり微妙な海面の変化を確認するには難しい条件かと思いきや、実際は意外と安定した流れを掴みやすい場面が多いと感じました。日中でもそうですが、このあたりの海流は「北から南へ流れるときのほうが速く、南から北へ戻る流れのほうが緩やか」という傾向があると言われています。夜間は視覚情報が限られるため、仕掛けがどのタイミングでどのあたりを通っているのかを把握するのがやや難しいのですが、アタリを探る際には、ラインテンションとわずかな振動、そして潮の動きが頼りになりました。
ルアーでのメジナ釣りは、正直なところ、フカセ釣りほど爆発的な釣果を期待するのは難しいかもしれません。私もこれまでフカセで何度もメジナを狙ってきましたが、特にこの東伊豆のような磯場で大型を狙うとなれば、やはりオキアミや配合エサを長時間にわたって撒き続け、魚の活性を徐々に高めていく釣り方がセオリーです。一方、ルアーでのアプローチは、ロッド1本とルアー(ワーム)数種類さえあれば始められるお手軽さが魅力な反面、魚を大きく寄せる力はどうしても限られます。とはいえ、だからこそ“ルアーでグレを仕留める”というロマンがあり、その喜びはフカセ釣りで数を釣り上げたときの達成感とは別物でした。ちょっと言い過ぎかもしれませんが、まるで隠れていた大型メジナを手練手管で騙して口を使わせる“ハントゲーム”のような感覚にさえなります。
その一方で、夜間の磯釣りはリスク管理が大切です。足元が暗い上に地形も複雑で、高低差がある場所に加えて波のうねりも読みにくいことから、ライフジャケットやヘッドライトは必須装備でした。特に6mのタモを使う際には、ランディングの際に体が磯際へ大きく前傾することもあるため、無理な体勢で波をかぶりそうになったこともあります。夜の静けさに包まれた磯は独特の魅力を放ちますが、同時に日中以上の注意が必要だと痛感しました。私が安全に釣りを楽しめたのは、釣行前の入念な下見と、常に潮位や波の動向を気にかけながら立ち位置を調整するように心がけていたからだと思います。正直、いくら魚がヒットしている最中とはいえ、危険を顧みずに無理をするべきではありません。釣りは安全あってこそ心から楽しめるものだと改めて感じました。
今回の釣りでは、最終的にそこそこのサイズのクチブトメジナを何尾か掛けることができましたが、やはりフカセほどの連発にはならず、一尾一尾が手探りの探究心とセットだった気がします。「どのタイミングでアタリが出るのか」「どんなレンジにワームを通せばいいのか」「潮の変わり目や月の動きが魚にどう影響しているのか」。そんなひとつひとつの疑問を、静かな磯で考えながら釣りをするのは、私にとっては贅沢な時間そのものでした。また、実際に夜釣りをすると、メジナだけでなくアジやメバルなどのターゲットも狙える可能性があるため、“何が掛かるかわからない”ワクワク感も味わえます。ときにはチビクロダイなんかがヒットして、それはそれで嬉しいサプライズでした。
夜ルアーでのメジナ釣りは、まだまだメジャーとは言えませんが、「フカセとは違うアプローチでグレを狙いたい」「シーバス狙いの合間にちょっと遊び心を加えたい」という方には特におすすめできる釣りだと思います。実釣を通じて痛感したのは、メジナは想像以上に雑食性でありながら警戒心が強い魚だということ。だからこそルアーでも釣れますし、一筋縄ではいかないために熱中してしまうのだと感じました。フカセ釣りと比較してしまうとどうしても寄せる力に劣りますが、それでもあの強烈な引きが小さめのロッドを通して手元に伝わってきたときの興奮は格別です。
最後に、この記事を読んでくださった皆さんに私から一言お伝えしたいのは、「夜釣りのメジナルアーは、慎重さとチャレンジ精神の両方を兼ね備えることで、初めて本当の面白さに出会える」ということです。安全面に十分配慮したうえで、日中に見慣れた風景が闇に包まれた磯へ足を運んでみると、聞こえてくるのは波と風の音、そしてわずかな魚の気配。そんな中で、自分の持つ技術と知識を総動員しながらターゲットを引き出すプロセスは、まさに冒険心を刺激してくれます。もし皆さんが「そろそろ新しい釣りの楽しみを開拓したい」と思ったら、ぜひこの夜釣りのメジナルアーにトライしてみてください。きっと、日中の釣りとは違った感動が得られるはずです。