メジナ・グレ釣り用の配合エサ、アミパワーグレスペシャルについてみていきます。
通常のアミパワーグレとの違いは、アミエビに加えてオキアミ粉末、MP酵母、M.S.Pを配合しているところです。着水後に広がる軽さを活かしながら、浮いてきたグレにエサを追わせたいときに使いたい配合エサだと思います。
ただ、スペシャルという名前だけで、遠投まで何でもこなせると考えると少し違います。単品での使いどころと、グレパワーV9などを混ぜる場合の違いを整理していきます。
アミパワーグレスペシャルと通常版の違い
アミパワーグレは、アミエビのエキスを含ませた軽い素材でグレを寄せ、浅いタナへ浮かせることを狙った配合エサです。スペシャルも、この「軽さを使って浮かせる」という方向は共通しています。
| 商品 | 内容量・主な特徴 |
|---|---|
| アミパワーグレ | 1,500g。アミエビのエキスを活かした軽い素材。 |
| アミパワーグレスペシャル | 1,700g。アミエビに加え、オキアミ粉末・MP酵母・M.S.Pを配合。 |
製品の詳しい特徴は、アミパワーグレとアミパワーグレスペシャルの製品ページでも紹介されています。
違いとして注目したいのは、集魚成分だけでなく、ゆっくり沈むペレットも一緒に入っていることです。細かな素材が広がる中で、魚が追える粒も残るという組み合わせになっています。
上位モデルだから必ず多く釣れる、という選び方はしません。浅ダナ狙いのベースとして通常版を選び、ペレットも使って食わせる組み立てをしたいときはスペシャルを選ぶと、使う目的がはっきりするでしょう。
アミパワーグレスペシャルの特徴
特徴は、着水後に表層から広がりやすい軽さです。固まりのまま深く落とすより、上の層に撒き餌を広げてグレの反応を見たい場面に向いています。
ただし、まとまる撒き餌がすべて悪いわけではありません。沖を狙うなら、空中でばらけずに届くまとまりも必要です。「投げている間のまとまり」と「着水してからのほぐれ方」を分けて考えると分かりやすいと思います。
波の穏やかな磯際で使ったときは、ひと塊がそのまま沈むというより、着水した周りへ細かな粒が広がる様子が見えました。少し流れが出ると、その粒が横へ運ばれていきます。
最初は撒いた所へウキを入れていましたが、仕掛けがなじむ頃には見えている撒き餌が先へ流れていました。そこで撒き餌の投入点を少し潮上へずらし、付けエサが沈む位置との重なりを探しました。これだけで連発とはいきませんでしたが、撒いた場所ばかりを狙っていたときより、流すコースを決めやすかったです。
軽さを活かすなら、着水点だけでなく、その後どちらへ流れるかまで見るのが使い方のポイントになります。見える粒の動きは手掛かりになりますが、付けエサまで同じ速さで沈むとは限りません。
MP酵母・ペプタイドとM.S.Pの役割
ペプタイドを含むMP酵母
ペプタイドは、アミノ酸がつながったものです。アミパワーグレスペシャルには、このペプタイドを含むMP酵母が使われています。
メーカーが集魚・摂餌効果を狙って配合している成分ですが、成分名だけでその日のグレの浮き方までは決まりません。撒き餌に姿を見せるか、付けエサが残るかを見ながら、狙うタナを合わせたいところです。
M.S.Pはオキアミを模したペレット
M.S.Pは、マルキユー・シンクロ・ペレットの略です。マルキユーが開発した、オキアミを模したペレットで、乾燥オキアミそのものではありません。
ゆっくり沈む粒によって視覚へ働きかけ、グレの食いを促す役割があります。 M.S.Pを使ったメーカーの釣行紹介でも、この粒の働きに触れられています。
以前、M.S.Pを含む配合エサで釣ったグレを捌くと、お腹の中にM.S.Pが入っていました。グレパワーV11にも配合されている粒ですが、実際に食べているのを確かめられたことは印象に残っています。
これだけで、その魚がM.S.Pのおかげで釣れたとまでは言えません。それでも、撒き餌の中の粒がきちんと食べられていたというのは、使い続けるうえで気になる部分でした。
配合されている原材料
パン粉、アミ加工品、糟糠類、貝殻、魚粉加工品、麦、酵母、穀物加工品、オキアミエキス、乳酸菌製剤、食塩、酒精、着色料、保存料、pH調整剤。
アミ加工品や魚粉加工品、オキアミエキスなど、複数の原材料が組み合わされています。配合内容を見ると、軽く広げることと、食わせるための素材の両方を考えたエサだと分かります。
成分の説明は使いどころを考える材料にして、実際の調整は水中の広がり方と魚の反応で決めるのがよいと思います。
単品使用の配合と水加減
まずは、オキアミ3kg+アミパワーグレスペシャル1袋+海水約300ccを配合の目安にします。ここでの単品使用は、配合エサをこの1種類にするという意味です。
海水は、オキアミの解凍で出た水分によって必要量が変わります。300ccを必ず全部入れるという作り方にはせず、少なめから加えて仕上がりを見ます。
水加減を決める手順
- 解凍したオキアミをほぐし、配合エサを混ぜる。
- 海水を少しずつ加え、底や隅の粉も混ぜる。
- 水分がなじんでから、ヒシャクに詰めてまとまりを確かめる。
- 狙う距離へ試しに打ち、空中で崩れるか、着水後にほぐれるかを見る。
以前、混ぜ始めのパサつきが気になって水を足したところ、釣り始める頃には思ったより軟らかくなったことがありました。オキアミから出る水分を十分に見ていなかったためです。ヒシャクから気持ちよく離れず、手返しも悪くなりました。
それからは、混ぜた直後だけで水不足と決めず、少しなじませてから試し打ちをしています。水を足すのは簡単ですが、入れすぎてから戻すのは面倒です。
単品では、近いポイントで拡散性を活かす使い方がしやすいと思います。向かい風の中で沖へ届けたいときは、無理に強く振る前に、ブレンドでまとまりを補うことを考えます。
おすすめのブレンドと使い分け
グレパワーV9と混ぜる場合
オキアミ6kg+アミパワーグレスペシャル1袋+グレパワーV9 1袋+海水約800cc。
グレパワーV9との組み合わせはメーカーも紹介しているブレンドです。上の量を一つの目安にして、水はオキアミの水分を見ながら調整します。V9は通常袋を使う配合で、徳用袋へそのまま置き換えないようにします。
赤系の配合エサ同士なので、混ぜたときの見た目もなじみます。ただ、選ぶ理由として大きいのは色より、狙う場所へ届けるためのまとまりです。
横風のある日に、軽く詰めただけの撒き餌が途中で割れ、着水点が広がってしまったことがありました。そこで使う分を別に寄せてV9を加え、水分をなじませてからヒシャクで押さえ直すと、狙う範囲へ収めやすくなりました。
使って助かったこと
このときは遠くへ飛ばすことより、同じ所へ続けて打てるようになったのが助かりました。混ぜれば釣果が増えると決めるより、撒き餌を外してしまう場面で扱いやすさを補うブレンドと考えています。
爆寄せグレと混ぜる場合
オキアミ3kg+アミパワーグレスペシャル1袋+爆寄せグレ1袋+海水約1,700cc。
魚を寄せることを重視したいときの配合例です。オキアミを6kgに増やす場合は、海水を同じ量だけ入れず、出てくる水分を含めて加減します。
寒い時期に、小型から中型のグレの数釣りを楽しみたいときにも試したい組み合わせです。ただ、エサを濃くすればグレだけを選んで寄せられるわけではありません。小型魚やエサ取りが先に反応する場合は、撒く量や投入点も見直します。
この組み合わせも、遠投のしやすさを最優先に選ぶ配合ではありません。沖目を狙うなら、グレパワー沖撃ちスペシャルなどを少量ずつ加え、届き方と着水後のほぐれ方を確かめる使い方がよいでしょう。
ブレンドは、一度に何種類も足すと調整の理由が分からなくなります。まずは「届かない」「水っぽい」など、困っていることを一つ決めてから手を加えたいところです。
どんなときに選びたい配合エサか
アミパワーグレスペシャルは、軽い撒き餌を潮に乗せ、浅い層でグレの反応を見ながら釣りたいときに選びたいエサです。
近い所を探るなら単品から。風や距離で着水点がばらつくならV9などを混ぜて扱いやすくする。この順で考えると、配合に迷いにくいと思います。
ほかの配合エサとの使い分けは、以下の記事でも紹介しています。
最強のグレ(メジナ)の集魚剤ランキング。実際に使って釣れた順で撒き餌を紹介
あとがき
配合エサを選ぶとき、以前は袋に書かれた集魚力の説明が気になっていました。魚を寄せる成分が多いなら、その分だけ釣るチャンスも増えるだろう。そんな期待をして、気になるエサをつい混ぜたくなっていたと思います。
アミパワーグレスペシャルも、アミエビにオキアミ粉末、さらにペレットまで入っているところに惹かれました。お腹の中にM.S.Pが入っていたグレを見た経験もあり、撒いたエサを魚が食べていることには、やはり期待が持てます。成分の説明を読むだけでは分からない面白さがありました。
ただ、魚が食べているエサと、ハリに付いたエサは別です。この当たり前のことを、釣っている最中には忘れがちでした。磯際で小さなグレが撒き餌に集まっていたときも、姿が見えるので、そのうちウキが入るだろうと考えていました。
ところが、何度流しても付けエサは残ります。見えている魚は上の方で動いているのに、仕掛けはその下へ入っているように感じました。そこでウキ下を詰め、付けエサが深く入りすぎないようにしてみました。それでも、撒き餌に集まる魚がそのまま次々と釣れるような展開にはなりませんでした。
このとき気になったのは、仕掛けを回収してから次を入れるまでにも、つい撒き餌を打ち足していたことです。魚が見えなくなるのが嫌で撒いていたのですが、後から考えると、付けエサを入れていない時間に魚へエサだけ与えていたわけです。魚を引き留めたい気持ちが先に出ていました。
その日は途中から、仕掛けを入れる準備ができてから撒くようにしました。ウキだけを追わず、撒いた粒の流れと道糸のふくらみも見比べました。魚の姿があるのに食わない理由をすべて解決できたわけではありませんが、自分が何を合わせようとしているのかは、少し整理できたように思います。
この経験以来、配合エサを評価するときには、釣れた魚の数だけでなく、撒き餌をどう扱えたかも気にするようになりました。軽く広がるものを使っているのに、届かせることばかり考えて固く押さえ続けていなかったか。逆に、ほぐれ方を気にしすぎて、狙う所へ届いていなかったか。振り返ると、エサより先に自分の使い方を直した方がよい場面もありました。
もちろん、釣れなかった日まで全部自分の操作で説明できるとは思っていません。同じように作ったつもりでも、魚の見え方や付けエサの残り方が違う日はあります。それでも、一度に配合も仕掛けも変えてしまうより、何を変えたか覚えていられる釣りの方が、次に試したいことが残ります。
最近は新しい配合を試すときも、最初から全部を混ぜ切るより、調整できる余地を残したくなります。その日の正解を最初から作ろうとすると、かえって手を加えにくくなるからです。アミパワーグレスペシャルの軽さがよく見える日には、しばらくその広がり方を眺めながら、付けエサをどこへ通すか考える。そういう時間も、このエサを使う楽しみの一つになっています。




