エリアトラウトをはじめてみたい人は、どんなリールを揃えればいいのでしょうか。
基本的なトラウト用のリールの選び方を見ていきましょう。
目次
エリアトラウトのリールは何番?
エリアトラウトのルアー釣りをすると仮定して、まず選びたいリールの番手は1000番台〜2000番台のリールです。
メーカーはシマノやダイワのリールであれば保証もしっかりしているため間違い無いでしょう。
シマノ社の場合、リール番手にCとついているものはコンパクトサイズで持ちやすいでしょう。
釣りの対象魚が大きくなればなるほど、リールも大きく、リール番手も大きくなります。
そのため、釣り場のトラウトのサイズにもよりますが、エリアトラウトだけでリールを使うのであれば、1000番台のリール。
ブラックバスや、アジング、メバリングなど他の魚種でもリールを兼用する可能性があれば2000番台のリールがおすすめです。
スプールの糸巻き量に注意
トラウトフィッシングでは、300mもの長い糸は使いません。
管理釣り場の反対側までの長さの糸巻き量があれば十分ですし、そこまで遠投することはまずありません。そのため100m程のラインが巻けるリールを選ぶと良いでしょう。
ラインの無駄がないリール
シマノ社の場合はc2000sのように番手の最後にSがつくものは、スプールの溝が浅型のシャロースプールでエリアトラウトにはぴったりです。
ダイワ社の場合は番手の1桁に数字の入るリール、2004の『4』のようなモデルがシャロースプールになります。
トラウト用のリールの場合ドラグ調整が重要になります。
シマノ社の場合、2000番のものよりも2000Sの方が滑らかなドラグになっているため、トラウトで使いやすくなっています。
ギア比はノーマルでいい
リールにはギアがついておりその比率によって、一回転あたりの糸の巻取り量が変わります。
ノーマル、ローギア、ハイギアと別れておりリールを使用するシーンに応じたギア比のリールを選びます。
エリアトラウトに関しては、ノーマルギアが扱いやすいです。
早く巻き取る必要もありませんし、ノーマルギアはそのリールにとって最も標準的なギアになっていますので、間違い無いでしょう。
もし、ローギアとハイギアしかない場合は、トラウトでは一定の速度でゆっくりと巻き取ることが多いので、ローギアを選択します。
ハイギアは、ボトムの釣りなどで、瞬発的に巻き取りあわせを入れたいときや、ダートマジックなどのダートさせた素早い動きの釣りに使います。
迷った場合は標準的なノーマルギアでいきましょう。
おすすめのリール紹介
エリアトラウトのおすすめリールを価格ごとにご紹介していきます。
ご自身の予算にあったリールを選んでみてください。
1万円以下
レブロス LT2000S 2020年モデル
とにかく低価格で選びたいのであればレブロスでしょう。自重も200gなのでそこまで気になりません。
ドラグはATDというオートマチックドラグシステムを採用しており、使用し続けても変わらない強さと滑らかさを維持できます。
残念なところとしてはハンドルがねじ込みでなく差し込みタイプなので、巻いているときのノイズ感が出てきやすいです。
しかし、初心者の方であれば、気にもならない程度だと思います。
2万円以下
フリームス LT2000S
前述したレブロスよりも少し価格が高くなりますが、その分作りこみも強化されており、オートマチックドラグシステムはもちろん、自重も190gと軽くなっています。
見た目にもかっこよく、軽量化へのこだわりとタフさが売りの製品です。
3万円以下
ストラディック C2000S
巻きにこだわった性能でマイクロモジュールギアⅡ、サイレントドライブを搭載することで非常に滑らかな回転が得られています。HAGANEギアや防水機構を採用するなど、リールとしての才能を発揮した優等生的なリースです。コストパフォーマンスにすぐれており、トラウトだけでなくバスやアジングなどにも使える万能リールです。
4万円以下
ここまでくればもはや上級者のタックルと言えるでしょう。
シマノ派かダイワ派かによっても違いますが、おすすめなのはこの2機種です。
シマノ ヴァンフォードC2000S
マグナムライトローターと軽量ボディにより、一投目の最初の巻き出しから、軽さを感じることができるリールです。
マイクロモジュールギアなどの基本性能はもちろん備わっているため、より繊細な巻き心地を求める方に最適です。
テクニックを駆使したいかたや、滑らかで静寂性のあるリトリーブをしたい人にとっては使うだけで心地よくなれるリールでしょう。
ダイワ ルビアスFC LT2000S
エリアトラウトのトーナメンター御用達のリールです。自重が150gと超軽量のリールで、タフなボディーはもちろんのこと。
使えば使うほどに惚れこんでいくリールです。使ってみてわかる滑らかさと高いドラグ性能は、エリアトラウトのトーナメントをよく研究して作られているなと感じるリールです。
釣り場で見かけると一目を置かれるアイテムになるでしょう。
まとめ
ここではエリアトラウトのリールの選び方やおすすめのリールを見てきました。
価格の高いリールを最初に買って長く使うのもいいですが、おすすめとしては、中堅どころのコスパに優れたリールをとりあえず使ってみて、使用頻度や使用場所、使う状況などを考慮して次のリールを選ぶのがいいのではないかと思います。
エリアトラウトの釣りではロッドとリールは1セットだけではありません。3セットも4セットも状況に応じて必要になってきます。
まずは背伸びせずに、初心者でも使いやすいリールを選び、その都度カスタムしたり、買い足したりしていくうちに自分好みのリールを見つけることができるかと思います。
【あとがき】
今回の記事を書き上げてみて、あらためてエリアトラウトの奥深さと、リール選びの重要性を強く再認識しました。単純に「軽くて扱いやすいリールを選べばOK」というだけではなく、ドラグ性能やギア比、スプールの糸巻き量など、細かい部分まで目を向けることで釣果は大きく変わってくるのだと感じています。私自身、初心者のころは機能的な違いがよくわからないまま購入してしまった失敗談もあるので、同じような悩みを抱える方の力に少しでもなりたいという想いで、この記事を執筆しました。とくに番手選びやシャロースプールの利点は、はじめてリールを選ぶ人にとっては大事なトピックだと思っています。
そもそもこの記事を書こうと思い立ったのは、私自身が「これからエリアトラウトを始めたい」という友人に相談を受けたことが大きなきっかけです。私がいろいろと説明しているうちに、どうせなら文章にまとめて多くの方にも役立ててもらおう、と思ったのがスタートでした。執筆するにあたっては、自分の過去の釣行体験や購入してきたリールの数々を思い返しつつ、あらためて情報を整理してみようと思いました。
エリアトラウトは、管理釣り場で手軽にゲームフィッシングを楽しめるという魅力がある一方で、ロッドやリール、ラインのセッティングの精度が釣果に如実に表れる釣りでもあります。軽量かつ繊細なアクションが求められることから、ドラグの性能やローターの回転の滑らかさといった部分が非常に重要です。この記事でも触れましたが、シマノのC2000Sなどはシャロースプールを採用していて、必要以上にラインを巻く必要がないためトラウトに最適化しやすい、といった細かい“こだわりポイント”が多数存在します。この記事では、予算や狙うトラウトのサイズ、今後バスやアジングといった別の魚種にも転用するかどうかなどを踏まえてリールを選べるよう、価格帯別のおすすめモデルを挙げました。これは私自身がまさに同じポイントで悩んできたからこそ、どんな方にどのモデルが合うのかを実感を込めて整理できたのだと思います。
執筆にあたっては、先日横浜で開催された釣りフェスティバルに足を運び、実際に各社のリールを手に取って比べてみる経験を積みました。そのとき、シマノブースではちょうどトラウトのプロスタッフの方がおり、ドラグ調整のコツや、ノーマルギアとハイギアの使い分けなど、普段はなかなか聞けないような話を直接伺うことができました。とくに印象的だったのは、プロスタッフ曰く「トラウトでは一見ゆっくり巻くだけに見えるが、急にバイトがあったときのドラグの初動や巻き取りのレスポンスが勝負を分ける」という言葉でした。まさにそこに、リールの性能が明確に表れてくるのだと感じます。
また、ダイワブースでも最新モデルに触れてみたところ、軽量化とタフさの両立が一段と進んでおり、「これなら長時間投げ続けても疲れにくそうだ」という手応えがありました。実は私は、以前からルビアスFC LT2000Sに興味があって、一度フィールドで使っている友人にも話を聞いたことがあります。彼が言うには「軽さゆえに操作性が上がり、しかもドラグの滑り出しがとてもスムーズだから、細いラインを使うエリアトラウトでは安心できる」ということでした。使用している友人の生の声を聞くと、やはり最新のリールは性能の進化を体感しやすいのだなと、改めて実感しました。
さらに執筆中、自分の過去の釣行で忘れられない出来事を思い出しました。ある管理釣り場で大物のレインボートラウトがかかったとき、使っていたリールのドラグ調整がいまいち甘く、無理にやり取りをして結局バラしてしまったのです。そのとき、他のアングラーさんに「もう少しドラグを緩めてやり取りした方がいいよ。ドラグの性能を十分に引き出してあげないと逃げられちゃうよ」と声をかけてもらい、目からウロコが落ちる思いをしたことを今でも覚えています。初心者のころは、「ただ引きが強いときに耐えられればいい」という程度のイメージしかなかったのですが、ドラグはかかった魚をバラさないための大切な装置であり、その繊細な調整がトラウトフィッシングの醍醐味でもあるのだということを学んだ瞬間でした。
私自身、釣具店の店員さんからもリールのメンテナンスの重要性を教わったことがあります。とくにエリアトラウトのように繊細な釣りをすると、少しの汚れやグリスの劣化でも巻き心地が大きく変わってきます。こまめにメンテナンスを行うことで、ハンドルを回すたびに「スッと糸が巻けている」という感覚を味わえるのは、実際に釣りをしていてとても気持ちがいいものですし、結果として魚の掛かり方やバラしの減少にもつながっていくのだと思います。
こうした過去の失敗や成功体験、釣りフェスでのプロスタッフとの会話、友人からのアドバイスなどをもとにまとめ上げたのが今回の記事です。初心者の方をはじめ、これからエリアトラウトを本格的に楽しみたいという方にとっては、リール選びひとつでもたくさんの疑問や不安があると思いますが、その道しるべとして少しでもお役に立てればと願っています。私自身も新しいリールを手にするたびに、「これならどんなドラマが待っているんだろう」とワクワクが止まりません。釣りというのは本当に尽きることのない楽しみであり、日々発見があるからこそ、こうして文章にまとめる意義があるのだと改めて感じています。
最後に、このあとがきを読んでくださっている皆さんへのメッセージをお伝えさせてください。私は、この記事が単なるリールの紹介で終わるのではなく、皆さんが「よし、自分もあのリールを使ってエリアトラウトに挑戦してみたい」「新しいギアを揃えてもっと釣りを楽しみたい」といった前向きな気持ちにつながってくれれば最高だと思っています。どんな道具を選ぶかによって、釣りそのもののスタイルや楽しみ方は無限に広がります。ほんの些細なきっかけでもいいので、この記事が釣りを始める一歩や、新しいステージに踏み出す後押しになれば、とても嬉しく思います。ぜひこれからの釣行で、思い描く最高の瞬間を掴んでください。皆さんの釣りライフが、より豊かで刺激的なものになるよう心から願っています。