遠投カゴ釣りにおいて重要なのはウキとカゴではないでしょうか。
カゴにも様々な種類があり、一発カゴや反転カゴなど様々です。
ここでは遠投カゴ釣り仕掛けのおすすめのカゴとその種類、自作カゴなどを見ていきましょう。
それでは、遠投カゴ釣りのカゴについて見ていきましょう。
目次
遠投カゴ釣りのカゴ釣りの種類
まず初めに遠投カゴ釣りに使用されるカゴにも種類があります。大きく分けると3種類です。
カゴ釣りの種類
・遠投カゴ ・・・遠くに投げてパラパラと餌を撒いて釣るためのカゴ
・一発カゴ ・・・一定のタナまで入れて、いっきに餌を撒きたいときに使うカゴ
・反転カゴ ・・・水表面近くや浅いタナで餌をいっきに撒きたい時に使うカゴ
という区別になります。
もちろんそれだけでなく、どちらとも言えないようなカゴもありますし地域によっても使い方が異なりますので、参考程度にして頂ければと思います。
問題はこれらのカゴをどのように使うか、どういった場面でどのカゴを選べばいいかになります。
続いては、カゴ釣りのカゴの号数についてです。
カゴ釣りのカゴの号数選択
カゴ釣りのカゴは一般的には、ウキの浮力と同程度の号数か、少し軽い号数を選びます。
実際にメーカーによって号数や重さを浮力で算出していたり、自重であったりと様々です。
そのため、メーカーの異なるカゴとウキの場合、同じ号数であってもバランスが取れない可能性があります。
同じメーカーで号数を揃えるか、ウキの浮力に少し余裕を持たせてあげるとバランスがとりやすいです。
私はスピニングで使用する場合は12号を基準にしています。
超遠投を必要としない場合は10号ぐらいが軽くて扱いやすいので、手返しもよくなります。
ベイトタックルで離島などで使用する場合は15号から18号となります。
それでは、これからはおすすめのカゴを見ていきましょう。
遠投カゴ釣り仕掛けのおすすめカゴ
私の中でも使用頻度が高く、もっともおすすめできる遠投カゴ釣り用のカゴはこちらです。
渚の遠投師 カゴ
人気になってきたのか、なかなか手に入らないようになってきた遠投カゴの一つです。
本当に無駄をそぎ落として必要なパーツしかない状態なので、ラインの余計な絡まりなどがなく非常に使いやすいカゴになります。
凹凸がないので空気抵抗を受けにくく軽い力でもよく飛びます。
さらに、水中で上カゴがしっかりと開くように中に発泡玉が入っています。
これにより軽く竿をしゃくっただけでもコマセが放出され、刺し餌も綺麗に落下してくれます。
まさに無駄なく華麗にカゴ釣りを楽しむために作られた遠投カゴ専用のカゴと言えるでしょう。
ただし、欠点もあり、中に入っている発泡玉が5,6釣行ほどで水圧に負けて小さくなってしまいます。
これによってコマセの放出ができなくなるわけでもなく、機能としては申し分ないのですが少し不安になります。
また、最下部の鉛の部分は回収時やキャスト前に磯や堤防などと接触しやすく、すぐに傷だらけになってしまいます。
価格は他社と比較しても同程度か場合によっては少し安くなっているのでコストパフォーマンスが高い遠投カゴと言えます。
一時期はAmazonなどでも販売されていましたが、最近は販売されていないようです。
関東近郊の釣具店では見かけることがありますので、見つけたらまとめて買うようにしています。
ピアレ 超遠投カゴ
遠投したい人にとって最候補の出来栄えともいえるカゴになります。
軸のシャフトもしっかりしており、遠投性能を考えキャスト時のブレも少なく、空気抵抗も抑えられています。
コマセの入れる部分が少ししか開かないので、オキアミなどを入れにくい形状になっていますが、そのぶん無駄を省いた丈夫な作りとも言えるでしょう。
特にこのカゴは、削りだしのボディであるため作り手のこだわりを感じるカゴだと思います。
欠点としては価格が高いことでしょう。
10、12、15 18号と号数ごとに揃えるにはなかなか大変です。
予算が限られるならば、一つの号数に絞って他の種類のカゴを買ったほうが、釣り幅は広がるかもしれません。
サニー商事 アポロカゴ
続いては、無難な遠投カゴのカゴと言えば、アポロカゴでしょう。
海釣りのメーカーのサニー商事が手掛ける ザ・カゴ釣りのカゴと言った形状です。
遠投できるのは言うまでもなく、バランスの取れた形状でトラブルも比較的少なくなっています。
特徴としては、カゴに窓がついているので、ここからもパラパラとコマセを撒くことができます。
真鯛などのコマセをパラパラとゆっくり撒いたほうがような場合には、最適な使い方ができるでしょう。
いいところとしては、窓は回転させることでコマセの放出量がコントロールできます。
アミエビや小さめのオキアミなどを使っている人は、コマセの放出を調節することで魚との距離感を保ち、一投当たりの持続時間を長くすることができるので、じっくりと攻めることもできます。
最近、一度にエサを撒くことができる一発カゴも販売されたようです。
まだ使ったことがありませんが、ロック機能付きのカゴは欲しかったので近頃試してみたいと思います。
ヤマシタ 遠投シャトル テンビン付 M12
このカゴの特徴は、しもぶくれ形状の遠投カゴというところです。
このカゴは使いどころをかなり限定するカゴだと感じます。
遠投することを前提にするならば非常に使いにくい形状です。
カゴの体積が大きく空気抵抗を受けやすいので遠投することが難しく、元からついている天秤にハリスや道糸が絡みやすいのでキャストも慎重にしなくてはいけません。
ヤマシタの遠投シャトルカゴは、コマセの量をたくさん撒きたい時や近距離のカゴ釣りでは、とてもよいカゴであると言えます。
カゴの部分が大きく間口が広いのでエサが入れやすい形状になっています。
オキアミやアミエビだけでなく、イワシミンチなどオキアミよりも少し大きなものを入れたりすることもできます。
いっきにコマセを放出するというよりは、ヒシャクでコマセを撒いた時のように、カゴ周辺から煙幕としてモワッと広がり徐々にエサが広がっていくようなコマセの放出になります。
間口が大きいので、コマセの放出時間は短くなりますので仕掛けを流す時間を決めてあまり放置しすぎないようにしましょう。
ダイワ シャベルカゴ遠投
次に、竿もリールもいい製品が多いダイワ社ですが、残念ながらカゴは使いにくいと思います。
おすすめのカゴをご紹介する記事でしたが、これはやめておいたほうがいいという個人の感想として参考にして頂ければと思いますが、シャベルカゴ遠投はまず遠投ができないカゴです。
カゴの形状を見てわかる通り空気抵抗を受けやすく、飛距離のロスに繋がります。
またフレキシブル天秤がついているのですが、その天秤によく絡まります。
そのため、数回に1回は絡まって時間を無駄にするということもあり、残念なカゴの一つです。
見た目はかっこよく機能的なので、改善を期待したいものです。
一発カゴ DANGANG ST
自作カゴのひとつで、空気抵抗が小さくコンパクトに作られている一発カゴです。
女性や子供、シニアの方でも手軽に遠投できます。
メリットとしては、内部に通常のカゴのような軸がないのでコマセが入れやすく、つっかえることもありません。
また、2本バリや大きめのフックも収納でき多彩な釣りをすることができます。
ステンレスなので丈夫な作りになっており、ボディーがプラスチック製品よりも薄く作れるのでコンパクトながら約30gほどのコマセを入れることができます。
ロック部分は2段階になっていて着水と同時に一段目のロックが解除され、竿をシャクって2段階目のロックが外れて一度で大量にコマセを出すことができます。
そのため、オキアミやアミエビなどの煙幕に突っ込んでくるシマアジや回遊している青物、イサキなどを狙うのに最適なウキなっています。
通販でも取り扱いがされるようになったので、一発カゴを使ったことがない方は試してみてはいかがでしょうか。
ただし、カゴ釣りのカゴの中ではステンレス製なのでそこそこな金額になっています。
VIP一発カゴ
一発カゴの中でも大きなカゴになるかと思います。
前述したヤマシタの遠投シャトルと同じぐらいの大きさで、一発カゴなので中軸がないため大量のコマセを入れることができます。
この一発カゴはとにかく魚を寄せたいときに使います。
遠投性能はそれほどいいものではありませんが、大量のコマセを運ぶことができるので、回遊する魚の群れを寄せ集めたり、ポイントを作るのにも最適です。
魚を集めることに成功すれば連続で釣りこむことができるほどのポテンシャルがあります。
一発カゴだけあって一発ドカンと釣りたいときに有効です。
通常のカゴを使用していて、ちょっと魚のアタリがなくなってきたなといったときなど釣りの流れを変えたい時にも使えます。
私はヤフオクで購入しました。
送料掛かりましたが、2500円~3000円ぐらいだったかと思います。
VIPプロジェクトというメーカのようです。
SANNA(サンナー) プラ反転カゴ
反転カゴでもプラスチックでできており、安かったので使ってみましたが、正直失敗しました。
ボイルオキアミなどを使えばよかったのかもしれませんが、とにかくポロポロとコマセが漏れます。
非常に使いにくいカゴのうちの一つでした。
反転カゴ
こちらはナイロンメッシュの反転カゴです。
ステンレス製の反転カゴもあります。
ボイルオキアミなどを使ってヒラマサ狙いに使うカゴですが、私は使用しなくなりました。
コマセがぽろぽろ落ちやすいのと遠投できないためです。
潮に乗せて使うには軽くて使いやすいカゴだと思います。
まとめ
ここでは、数ある遠投カゴのカゴについて見てきました。
結局のところ、どれが一番おすすめかというと、その時々の釣り方によって異なります。
私の中では、無難にどこでも使える渚の遠投師かピアレの遠投カゴがいいのではないかと思いますが、私も行く釣り場によってカゴを変えるので他のカゴも必要になります。
釣りの技として、カゴを変えることで今までと違ったアプローチが可能になりますので、様々な種類のカゴを試してみてはいかがでしょうか。
続いてこちらの記事もおすすめです。
カゴ釣りウキのおすすめと遠投できるウキ紹介。号数や夜釣り用のウキの選び方
カゴ釣り用のおすすめPE ライン【決定版】リーダーや号数の選び方
あとがき
遠投カゴ釣りに関する今回の記事を書き終えて、改めて振り返ると「やっぱりカゴ釣りって奥深いな」としみじみ感じました。私自身、様々なカゴを試してきてはいますが、記事でも触れたようにどれがベストかは状況や狙う魚種、地形や潮、そして自分の釣りスタイルによって千差万別です。だからこそ、ひとくちに「遠投カゴ釣り」と言っても、実践すればするほど新しい発見がありますし、自分の釣りの幅をどんどん広げてくれる魅力があるのだと思います。今回の記事では、できるだけ初心者の方にも分かりやすいようにカゴの種類や特徴をまとめてみましたが、それぞれのカゴに生まれた背景があり、形状や放出方法に工夫が凝らされている点にはいつも感心させられます。「このテーマを選んだ理由」としては、私自身が遠投カゴ釣りの奥深さに惚れ込み、「次はどんなカゴを試してみようかな」「もっと遠くへ飛ばしたい、もっと魚を寄せたい」という探究心が尽きなかったからでもあります。皆さんにもカゴの魅力を存分に味わっていただき、豊かな釣りライフを楽しんでいただければ、と願いを込めて書かせていただきました。
さて、この記事を執筆するきっかけにもなったのが、私が年末から年明けにかけて南伊豆にある横根や神子元島に足繁く通っていたときの釣行体験です。伊豆半島の先端部は黒潮の影響も受けやすく、季節によっては大物が回遊してくるとあって、私は毎年のようにカゴ釣りを楽しみに通っています。シマアジやイサキ、グレなどを狙う際、地元のカゴ釣り師さんと顔見知りになり、「年末は結構いいサイズのシマアジが回るんだよ」「この磯はイサキがよく寄るんだけど、根がきついからスリリングだよね」なんて話をしながら、釣り座を譲り合ったり情報交換をしたりするのも楽しみの一つです。
特に思い出深いのが、神子元島に渡ったときの話。潮通しがとても良い場所で、青物も回遊してくるので、表層から中層狙いのカゴ釣りにはうってつけのポイントです。ただ、潮の流れが速いと、一般的な遠投カゴだけだとコマセが拡散されすぎたり、逆に放出が上手くいかずにタナが合わなかったりと、試行錯誤が絶えない場面が出てきました。それでも地元のカゴ釣り師の方に「専用のカゴを使わないとオキアミの拡散量が調整できないんだよ。すぐにサシエサだけ浮いちゃって、見破られちゃうからね」と教えてもらってからは、専用カゴの使い分けを意識するようになりました。カゴ釣りの際に重要なのはウキとカゴの相性、そしてカゴの放出量をいかにコントロールするかということですが、そのほんの少しの差で釣果やヒット率が大きく変わるのですから驚きです。
また、超遠投カゴ釣りのメッカと呼ばれる「フィッシングショップ・マイムス」の店長さんから「遠投カゴは見た目のフォルムや号数だけで選ぶのはもったいないよ。重心の設計や空気抵抗の少なさ、そしてコマセの放出方法まで考えると、総合的に見て投げやすくなるんだ」といったアドバイスをいただいたことも、今回の記事を書く上で大いに参考になりました。遠投カゴ釣りと一口に言っても、メーカーによって重心配置や素材、仕掛けとの組み合わせ方がかなり異なります。特に同じ号数でもメーカーが違うと微妙に重さや浮力が変わり、思ったような飛距離や沈下速度にならないことも多々あるのです。「あれ? 昨日と同じタックルなのに今日は飛ばないぞ?」という経験をしたのも何度かありますが、こうした試行錯誤こそが釣りの醍醐味だと考えています。
今回の記事を書く中で改めて感じたのは、「道具一つ変わるだけで、こんなにも釣りのスタイルが変わるんだ」という面白さです。釣りというと、ルアーやエサ、そのポイント選びばかりが注目されがちですが、ウキやカゴなどの仕掛け部分を見直すことで全く違うアプローチが可能になる。特に、カゴそのものを工夫することで魚へのアピール度合いや放出量を変化させ、魚に口を使わせるチャンスを広げられるのは大きな魅力だと思います。私自身もまだまだ試したいカゴがいくつもあって、次にどこで、どんな場面で使おうかと今からワクワクしているところです。
最後に、読者の皆さんへの想いを込めてお伝えしたいのは、この記事がきっかけで遠投カゴ釣りに興味を持ってくださったなら、ぜひ一度その面白さを味わってほしいということです。遠投カゴ釣りは、一度コツをつかめば誰でもチャレンジしやすい釣り方の一つでもあります。何より、自分が撒いたコマセの中に仕掛けを通し、魚との駆け引きを楽しむ手応えは格別です。道具の選び方からウキの設定、コマセの入れ方、そしてキャストの飛距離まで、あらゆる要素が融合しているため、釣りのスキルアップにも大いに役立ちます。たとえ最初は思うように飛ばなかったり、仕掛けが絡まってしまったりしても、試行錯誤を重ねるうちに「次はもっと上手くやってみたい」「あのポイントへ届くようにさらに練習しよう」とモチベーションが湧いてくるはずです。
もしこの記事を読んで、「自分だったらどのカゴを使ってみようか」「次の週末はこんな風にコマセの放出量を調整してみようかな」と感じていただけたら、それほど嬉しいことはありません。カゴ釣りは地方によって呼び名や使い方もさまざまで、情報交換をしているうちに地域の釣り仲間と繋がりを持てるのも楽しいところです。地元のカゴ釣り師さんに話を聞けば、よりリアルな情報やコツを得られることも多いでしょう。そうした交流を通じて釣りの魅力がさらに深まり、釣り場での時間がますます充実したものになります。
釣りは決して一人で完結するものではなく、自然や環境、周囲の人々と繋がってこそ得られる喜びがあると私は思っています。その中で、今回の記事で取り上げた“遠投カゴ釣り”というジャンルは、まさに自然相手のダイナミックな魅力と、道具や仕掛けの緻密なテクニックが合わさった好例ではないでしょうか。ひとつのカゴが持つポテンシャルをしっかりと感じ取り、ベストな組み合わせを探っていく過程こそが、釣り人にとって最大の楽しみであり、成長の糧になるのだと信じています。
これまでに培ってきた経験や、カゴ釣りを愛する釣り仲間からのアドバイスを結集してまとめたのが今回の記事ですので、少しでも皆さんの挑戦の手助けになれば幸いです。ポイントを変えてみるのも良し、同じポイントでカゴだけを変えてみるのも面白いと思います。「あの記事に書いてあった“渚の遠投師”を試してみたい」「一発カゴで一気にコマセを放出してみたい」といった興味を持たれたなら、ぜひ次の釣行で体感してみてください。どんな釣果が得られるかはもちろん、仕掛けを変えたことで味わう手応えや気づきは、何物にも代えがたい財産になるはずです。
今後も私自身、記事の中で紹介したカゴを進化させたり、新しいメーカーやタイプのカゴを取り寄せて試してみたりと、遠投カゴ釣りの探究を続けていきたいと考えています。まだまだ知らない世界がきっとあるはずで、そんな無限の可能性を秘めた釣りだからこそ、一生を通じて楽しめるんだろうなと感じています。これを機に、皆さんもぜひ「遠投カゴ釣り」というジャンルに本腰を入れて取り組んでみてください。きっと、あらたな発見や喜びの瞬間が待っていることでしょう。