クロダイ・チヌ

フカセ釣りのエサ取り対策を紹介。フグをかわしてチヌ(黒鯛)を釣る

フカセ釣りで釣り人を悩ませるエサ取りですが、どのように対策して対応するのがいいのでしょうか。

エサ取りの対策を考察していきます。

 

エサ取りの代表フグ

写真はハコフグですが、毒をもつフグは釣っても一般の人は食べることができません。

 

フグの毒について

自然毒のリスクプロファイル:魚類:フグ毒

 

しかも歯が鋭く針がかりせずに、エサだけとられたり、ハリスを切られたりして釣り人を悩ましているエサ取りの代表です。

 

フグは目立つものに興味を示す傾向にあります。対処法としてはエサを小さくするか、オモリを打たずにゆっくり落としていくことが有効です。

 

それでもかわせない時は大きなオモリを打って一気に海底に沈めてしまいクワセエサを這わせます。

 

フグが多くて釣りが成立しないときは、チヌの活性が低いか数が少ないことが考えられます。マキエで寄せるか、低活性のため、ポイントから離れたところにいる可能性があります。

 

それでもフグばかりならあきらめて移動することを考えたほうがよいでしょう。経験上、10センチ以下のフグが大量にいる場合は、それをかわしたところでチヌが釣れたということは滅多にありません。チヌが入ってくればフグは少なくなるか散らばっていきます。

 

 

どうしてもそこで釣り続けるのであれば針のサイズを4号もしくは5号程度にサイズアップしていきます。

 

マキエを一点に集中して撒き、そこからクワセエサの投入地点を変えてエサが残る場所を探っていきます。地形の変化のある場所やテトラなどをタイトに攻めていくとよいでしょう。

こっぱグレ(小メジナ)が多い場合の対処法

 

こっぱグレはマキエをまいた瞬間に突っ込んでくるほど元気があります。

 

コマセにクワセエサを同調させていてはすぐにこっぱグレにやられてしまします。

 

そういった時の対処法としては、クワセエサをコーンやサナギ、大きな練りエサに変更します。また、沖合が砂地の場合どこまで堤防際やテトラから離れたところまで追ってくるかを見極めます。

あまり沖合までエサ取りが出てこないのであれば遠投して沖を攻めるとよいでしょう。

 

こっぱグレ(小メジナ)はふわふわと漂うものに興味を示します。軽い仕掛けではエサ取りにやられてしまうため、オモリを打ってだんだんと重たくしていくとよいでしょう。

 

大きなエビや練りエサの重さで入れていくのも効果的です。

 

エサ取りは必ずしも敵ではない

 

エサ取りというと悪いイメージが多いかと思いますが、エサ取りも使い方によってはチヌ(黒鯛)を寄せるのに必要な存在です。

 

マキエを撒くとまずエサ取りが集まってきます。

これを見て大型のチヌ(黒鯛)があそこは安全だと感じて集まってきます。

 

エサ取りがおいしそうにエサを食べているのをみてチヌも安心してエサを口にします。

 

また、エサ取りの群れは、マキエの煙幕よりも水中で目立ちます。そこに何かあるなというのが遠方からも確認でき、遠くから魚を寄せてくることができます。

 

 

 

チヌ・グレ釣りの時合いを紹介。いつ、どんな時に釣れるのか?

 

あとがき

今回の記事を書き終えて、まず率直に感じたのは「フカセ釣りの奥深さを改めて思い知った」ということです。エサ取り対策という、釣り人が誰しも一度は直面する問題をテーマに選んだのは、自分自身がこれまで何度もエサ取りに悩まされ、そのたびに工夫や試行錯誤を重ねてきたからに他なりません。特にフグのように歯が鋭く、仕掛けやハリス、場合によっては浮力調整のための小さなガン玉までも切り取ってしまうような存在とどう向き合うかは、フカセ釣りの醍醐味でありながら、その難しさを象徴していると感じています。だからこそ、対策を考察することであらためてこの釣りの本質や面白さに触れることができました。

しかし、本記事では「エサ取り=邪魔者」という一面的な捉え方だけで終わりたくありませんでした。フグやスズメダイ、あるいはこっぱグレのような小型の魚たちは、私たち釣り人にとっては時に頭を抱えさせる存在ですが、実は大物を寄せるための“呼び水”になっている場合もあるのです。これに気づけたのは自分の経験則や周囲のアドバイス、そして何より実際の釣り場で観察を続けてきたからこそ。エサ取りの動きをどう捉えて戦略を練るかは、フカセ釣りをさらに深く楽しむための大切な要素だと考えています。

さて、ここからは今回の記事を執筆する背景となったエピソードを少し詳しくお伝えしたいと思います。じつは、このテーマを深堀りしようと思ったきっかけは、かつて江之浦港でグレをフカセ釣りで狙っていたときに、スズメダイの猛攻にまったく太刀打ちできずに悩まされた経験があったからです。夏から秋にかけて水温が上がる時期、堤防から竿を出すとすぐに集まってくるスズメダイの群れ。どうしても先にエサを食べられてしまうため、マキエとクワセエサを同調させてもグレらしきアタリは一向に得られない。あまりのエサ取りの勢いに「今日はもうダメかな」と半ばあきらめてしまいそうになったことも、一度や二度ではありませんでした。

ところが、その日は意地になって「このまま帰るのは悔しい」という思いが強く、何度も仕掛けを変えながら粘ったのを覚えています。まず試したのはオモリを打って一気に仕掛けを沈める方法でした。すると、たしかに表層付近に集まっているスズメダイからは逃れられるのですが、今度は海底付近で別のエサ取り(小型のフグや小メジナ)に悩まされる展開に。場所を変えようかとも考えましたが、周囲を見渡すと常連の方々はどうにか釣果を得ている様子。「自分にもまだ打つ手はあるはずだ」と思い直し、ハリのサイズやクワセエサの種類を変えてみることにしました。

そのとき参考になったのが、小田原マリンの店員さんに教わった「大きめの練りエサを使ってみるといいよ」という助言です。私は普段、エサ取りが多いときでもオキアミやコーンなどを使うことが多かったのですが、「練りエサなら形や大きさを少し変えられ、なおかつ固めにすればエサ取りに奪われにくい」という理屈に納得し、さっそく試してみました。すると今度は表層のスズメダイはもちろん、少し潜ったゾーンのこっぱグレやフグにもエサを奪われる回数が減り、仕掛けが深場まで入りやすくなりました。途中でコマセの撒き方を集中気味にしてみるなど工夫を重ねながら、その日は粘りに粘ってようやく38㎝のチヌを仕留めることができたのです。釣り上げた瞬間の興奮は今でもはっきりと覚えていますが、それ以上に「エサ取りとの付き合い方次第で、釣果は大きく変わるんだな」という気づきが強く印象に残っています。

釣り仲間からも「エサ取りがいるからこそ、本命の魚が安心して寄ってくる場合もある」という話はよく聞いていました。そのときには「なるほど」と頭ではわかっていたものの、実際に身をもって体験すると納得感がまるで違います。あのとき、もし諦めて竿をたたんでしまっていたら、大型のグレとの出会いはなかったでしょう。この経験こそ、私が「エサ取り対策」を大きなテーマとして取り上げた理由でもあります。たとえ手強い相手でも、どこかに必ず突破口がある。そして、その試行錯誤のプロセスこそがフカセ釣りの醍醐味だと再認識しました。

読者の皆さんがこの記事を読んでくださることで、少しでもフカセ釣りの奥深さや楽しみ方の幅広さを感じ取っていただけたら嬉しいです。エサ取りに悩まされる場面は多々あると思いますが、そのたびに釣りをやめてしまうのではなく、「次はこういう対策を試してみよう」とチャレンジ精神を燃やしてみてください。エサ取りが多い状況こそ、新しい仕掛けや釣り方を試す絶好の機会。思わぬ方法がヒットし、予想を超えるサイズの魚が掛かるかもしれません。

また、釣り場には必ずと言っていいほど経験豊富な常連さんや気さくな店員さんがいます。私は江之浦港での釣りの合間に地元のベテランさんから「今日は潮が早いから、もう少し重い仕掛けでやったほうがいい」だとか、「スズメダイが多い日は足元は捨てて、沖へ遠投するしかないよ」なんていう具体的なアドバイスを何度もいただきました。それらを素直に試してみることで、自分では思いもよらなかったヒントを得ることができ、結果的に釣果につながることが多かったです。こうした他者との交流は、釣りの技術的な面だけでなく、釣りをより豊かに楽しむうえで大きな財産になると感じています。

今回のあとがきでは、私自身の経験や記事執筆に至るまでの背景、そして読者の皆さんへのメッセージを交えながら、フカセ釣りにおけるエサ取り対策の魅力や難しさについて述べさせていただきました。文章だけでは伝えきれない部分がまだまだあると思いますが、少しでも「次の週末、ちょっとチャレンジしてみようかな」と思っていただけたのなら、これほど嬉しいことはありません。

最後に、この記事を読んでくださった方が、自分なりの工夫やアイデアでエサ取り対策を実践し、新たな釣りの一面に出会えることを願っています。

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